表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

ひょっとして、ツンデレ?


 大きなナットを緩めてお腹の部分だけを外されると、男はどこかへ持って行ってしまった。なんか、スースーする不思議な感覚だわ……。胃と腸を手術で抜き取られ、麻酔が切れると、きっとこんな感覚なのね。……涼しい。


 排水管から時折落ちる雫は、タライにポタポタ受けられている。


「よーし、綺麗になったぞ」

 ……。男が笑顔で戻ってきた。私が詰まってから久々に見せる笑顔と笑い声に、なぜだか私まで嬉しくなってしまう……。


「あんなに詰まっていたなんてなあ……。これからは小まめに掃除して綺麗にしてやらないとな」

 ……なによ今更……私のことを綺麗だなんて……。


 また……涙が出てくるじゃないの……。


「うわ汚え、どこから汁が出てくるんだ?」

 ……。


 取り付けが終わり、蛇口の水を一気に出して流れを確認すると――。


 ――んごごごキューン。


 心地良い音と共に、今までの詰まりが嘘のように一気に水が流れ落ちる――!


「凄い!」

 テヘヘ。ああ、スッキリした――。今のこの感覚――最高に清々しい。


 わだかまりが解けたような解放感――。嬉しい……そして、ありがとう……これでわたしも、つまらない排水管から……じゃなくて、詰まった排水管から解き放たれます……。


 ありがとう……。

 掃除してくれて、ありがとう!


 ――このご恩は一生忘れないわ――!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ