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第4話 美少女(重要)

短いです。 ごめんなさい。

次回からはそろそろ魔法少女をやってもらおうと思います。

「おっはよー☆朝だよー!起っきてー☆」


朝から枕元で響く騒音、雑音

私の人生における最大の汚点となったあの日から妖精は人に認識されないのをいいことにストーカーよりもタチが悪い行為を繰り返している。

まず毎朝毎朝この殺意が湧くモーニングコールはやめていただきたいものである


「ちょっとー、なんでそんな顔してるの?

あの日の朝は『いっけなーい遅刻遅刻!』

だったのに、今は『殺意殺意♡』みたいな顔してるよー?」


気がついているのなら直してほしい


「私は『いっけなーい遅刻遅刻!』なんて脳みそがカニ並みのふざけた発言をした覚えはありません」


「ちょっと辛辣過ぎない?だんだん僕への対応雑になってるよね?そういうのよくないよー」


「それなりの対応が欲しければそれなりの態度で示してくださいね」


「厳しいなぁ… まあ、でも遅刻のナレーションは僕が入れたしね。こういうのってテンプレっていうんでしょ?僕と久遠ちゃんの記念すべき出会いにふさわしいかなって」


気持ち悪っ。え、じゃあまさか箸が目に刺さったのは偶然じゃない? となると……


「ちょっとー、久遠ちゃん?早くしないと遅れちゃうわよー」


「なんでそんな喋り方……」


ダメだ。こんなダメ妖精と一緒にいたらいずれ私まで腐ってしまいそうだ。

それにこんな妖精に構っていては本当に遅れてしまう。私は一旦妖精さんに関する思考を放棄した。

あの日以来、茶碗とお箸を持って登校する事をやめたので時間がないのだ。

またどこぞの妖精に取り憑かれたらたまったものではない。



朝ごはんを諦め、私は家を飛び出した。

妖精さんも横をついてくる。彼はなぜかずっと学校についてくるのだ。最初のうちはおとなしく授業を聞いていたが、最近では暇を持て余してずっと教室の隅で反復横跳びをしている。視界の隅でチラチラ動く物体は鬱陶しくて仕方ないので家でおとなしくしていてほしい。 だいたいの世の魔法少女付きの妖精は家で大人しくしているではないか。



そうこう考えているうちに周りに同じ制服の生徒が増えてきた。なんとか遅刻は免れそうだ。ほっとして前を見ると学校の門の前に黒いリムジンが止まっている。あの車に乗るのは私が把握している限り1人だけだ。


「久遠さん。おはようございます」

「あ、はい、おはようございます」


ビックリしたー、あの有名な美少女お嬢様、縦山千鶴に挨拶されるとは。まあ、そう多くはない同じ学年の生徒だし名前を知っていても不思議ではないか。いや、でも今まで挨拶なんてされた事無いような。

でもいい匂いしたなあ、あれがお嬢様と美少女のコンボがなせる技なのか。

アホくさい思考をしてるうちに何時も通りの日常は過ぎていったのだった。





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