秘せし
「はははっあはははは、見るのと着るのとではやっぱ違うな。デカいわ。ミルカの気持ちがちょっとわかるぞ。たぶん」
ハイテンションでトーゴが大笑いしている
ネフトラのシャツを借りて着たが、大きすぎて肩がずり落ちてる。
ヴェルデとネフトラは面白がって靴も履かせようとしている。
その横で微妙な顔をしたアソラルがつまみを手に持ったまま固まっている。
・・・・・風呂から上がったら、すっかり出来上がったトーゴがいた。
トーゴは借りたシャツが膝上20cmワンピになっている。キモいわ!
ミルカもエポのシャツが大きくて肩がずり落ちててなんか・・・・
「おーミルカ~、俺達おそろいだなー。ぶかぶかだ」
「なんで服を借りてるの? お揃いじゃないし」
「借りたズボンがなー、ベルトごと借りたら巻けなくてなー、落ちてなーあはははっ」
・・・・・・・・・ちょっと離れておこう。
暗くなり始めたころになって、ラドが荷馬車を牽いて家の前に止めて入ってきた。
崖の上にいた時からけっこう時間が掛かっている。
村の入口が遠いと言っていたが、大袈裟に言ってるのだと思っていた。
この村は崖の上から見えた以上に広いのかも知れない。
「ただいまー。母さん、お腹減った~」
「お帰りーって、汚い顔してるわね。ご飯はもうすぐ出来るから先に風呂に入っといで」
「はーい」
「「「「!?」」」」
パタパタと風呂へ直行するラドを凝視した。
エポとラドの会話が聞こえていたらしく、騒いでいた3人もピタリと時間が止まったかのようになっている。
「お母さんって、あのお母さん!? 金瞳のお母さん!?」
「どのお母さんかわからないけど、金瞳の子はラドよ。私の息子」
ミルカがラドを知らないと思って名前を教えてくれたが、たんにミルカが覚えていないだけ。
エポがそれを知るはずもなく。
そんな事より、お母さん!?
聖域で結婚する人はいるが、大抵はその時に仕事を辞めて聖域を出ていく。
たまに子供が出来るまで聖域にとどまる夫婦もいるが、生まれる前に出ていくものだ。
それが、夫婦で子供がいて?
なぜ聖域にいることが出来るのか。
子供がいない。それがここ聖域なのだから。
ヴェルデが訝しげに問う
「二人の子供なのか?」
「ああ、言ってなかったか。息子だ」
「・・・童顔に見えるがラドは成人しているんだよな?」
家族そろって聖域で働くことなどあるのだろうか?
そうであっても全員が成人していることが前提だ。
「いや、9歳だがラドがどうかしたのか?」
「「「「9歳!?」」」」
「未成年がなぜ聖域にいるんだ」
「子供は立ち入り禁止だろ」
「あれで子供!? 背が高すぎでしょ! ヒドいわっ」
「ミルカ、其処じゃないしヒドくないですよ」
驚きまくってる私達に──驚くトコが違うのもいるが──ネフトラとエポがキョトンとしていたが、
「あっ!そうだった、普通に住んでるからすっかり忘れてた。私達の種族は例外よ」
エポに続いて気が付いたネフトラがポンっと手を叩き、
「ああ、思い出した、思い出した。外部の人間と会わないと忘れてしまうな。まあ、もうすぐ夕食だしその後で話そうか」
気になるのにお預けをくらってしまった感じだ。
夕食までの短い時間が長く感じられて落ち着かなくて、紛らわすのも兼ねて料理の手伝いをし、3人はそれぞれ、馬の世話や酒瓶で一杯のテーブルの片付けをしていた。
うわぁ、料理が美味しい!
大皿に盛った料理が幾つもテーブルに並んでいる。
見たことのない料理に味付け。
知らない野菜なんかも使っている。
それを小皿に取り分け食べるのだ。
こんな食べ方は初めてで新鮮で楽しい。
ネフトラ家族も豪快に食べている。
会話もなく食事に集中してしまうわ。
赤髪さんとアソラルさんと藍髪さんも同じで夢中になって食べている。
─────昼間の一件でさすがのミルカもアソラルの名前を覚えた。
お腹が落ちついてきた頃にやっと本題に入った。
酒を飲みつつ、ラドとミルカはジュースを飲みつつ。
「何から話せばいいかな。何が知りたい?」
「そうだな、まずは例外と言っていたが?」
ヴェルデが聞きたい事を全部聞いてくれそうなので、トーゴ、アソラル、ミルカは黙って聞くことにした。
「俺達の種は絶滅危惧種だ。その未来は絶滅確定。」
意外な言葉に驚いたが、構わずにネフトラは話を続ける。
「俺達の種は聖域のヤツに保護されたようなもんかな。村は結界で守られているから魔獣は入ってこれない。人と魔物も、よほど強いヤツでないと結界を通り抜けられないし、この村を見つける事自体が難しいんだ」
「普通に暮らして結婚も出産もあるから、聖域の他の者達から隠されているんだと思うわ。だから、滅多に客がこない」
「見つけられない? だが地図に村が載っていたぞ」
ヴェルデが大皿を動かし、取り出した地図を広げた。
だが、村がない。
地図には村どころか平野自体が無い。
自分たちがいるこの場所に人工物の形が見えない。
ここへ来たときは確かに村があったのに・・・・
「確かに載っていたのにどうして」
不可解なことが起きている。
ネフトラの言う通り村がない。
ヴェルデが試しに魔力を意識して込めても変わらなかった。
では、何故あの時・・・
「普通は地図に載らないんだよ。その地図はわずかな魔力で見れるが、強いヤツが地図を映しだすと結界で隠しきれず村が載ってしまう。結界を通り抜けられるのはそういう強いヤツだけさ。この村は秘境だよ」
「俺達がそれくらい強いって事か? んな訳ないよな。俺ら位のヤツなんて聖域じゃゴロゴロしてるだろ」
トーゴはネフトラがいう強さが、自分の強さとかけ離れていると感じたから問うた。
そこまでに到達していないと自覚しているからだ。弱いとも思っていないけど。
外の世界ならヴェルデ、アソラル、トーゴのパーティーは強い。そのレベルの冒険者は少ないし強い部類になるが、聖域にいる者に限れば彼ら程度のレベルの者は多い。
「アソラルとミルカのどちらかでしょ? もしかしたら両方かな。一緒にいたから通れたんじゃない?」
馬もね。っとおまけのように足された。
エポの言葉に眉をひそめるのはアソラル。
エポの言葉が理解できないのはミルカ。
パーティーを組んでいるからアソラルが強いのは知っている。だが、桁違いとまで思ったことは無い。
ミルカが強いというのは冗談として、スキル──名前が覚えられません──が桁違いなのは分かるが・・・
「アソラルの強さを凄いと思うが桁違いと感じたことは無いんだが。初対面のあんた達が分かるのか?」
「俺達は勘がいい。本能が相手の強さを理解すると言ってもいいかな。自分と相手との力量の差がわかるんだよ。アソラルは桁違いだし、ミルカは寵愛だろ?」
チョウアイ?
3人がミルカを見る顔は表現しがたいものになっている。
訳が分からない。
「うわあ!、おねえちゃん寵愛なのか!すっげえ。何から寵愛もらってんの?」
ラドがは寵愛意味を知っているようで、一人興奮してなぁ何から?教えて!見せて!おねえちゃん見せて~!
ミルカの裾を掴んでせがんでくるが「何から」ってナニが?「見せて」ってナニを?
「はいはい、ちょっと待とうか。まだ話の途中だからね、今夜は我慢して明日一緒に見せてもらおうね」
「えー」
エポが止めて話を戻す。
ご機嫌からご不満に変わったラドは口を尖らせている。
もう寝る時間だから、また明日ね。と渋るラドを部屋へ行かせた。
渋い顔をして地図を見つめたまままのアソラルにネフトラが気づき、
「もしかして隠してたか? そうだったならこの村に来た時点で諦めてくれ。村の人間なら全員が気づくし、もともと俺たちは強い者を長として認めるような強さ第一主義でな。戦い大好き強いの大好きな種族だから、たぶん、明日には村の奴らが手合せしてくれって押し寄せてくるぞ。」
2mも3mもある大男たちが押し寄せてくるって恐怖でしかないだろ。
隠しきれない事と言いつつも、バラしてごめんなと謝っている。いいヤツだなネフトラ。
アソラルは首を横に振り、地図に触れ映しだす。
「いえ、目立ちたくなくて隠していましたが、ヴェルデとトーゴに黙っているのが辛くもあったのでこれで良かったんです・・・・・ですが私が地図を見ていた時、この場所に村はありませんでした」
アソラルが視線を向ける方へ、つられて皆の視線もそちらへ集まる。
え? え? 私?
「村を見つけたと連絡をもらって荷馬車へ戻ると、私が地図をみた時には無かった村が載っていました。突然現れた事に不思議に思っていたのですが・・・・・」
結局はネフトラとラドから悪い感じがしなかったから。と、この件を黙っていたという。
確かに、今、アソラルが触れている地図には村らしき人工物がない。
地図を白紙に戻しミルカに差し出す。
「私達がいるこの場所を地図に映してみてください」
差し出された地図とアソラルと交互にみる。
──話についていけないミルカは首を傾げ、周りの一人ひとりを見てまた地図を見る。
「私、強くなんいんだけど?」
「大丈夫です。ただ、地図を見せてくれたらいいだけなので」
大丈夫って何がダイジョウブなの?
分かんないんだけど・・・白紙の地図に触れ映し出す。
森の中に人工物が現れる。
村の形、建物と整備された道と。
え!? なんで!??
ヴェルデとトーゴは信じられないといった表情を浮かべ、ネフトラとエポは当然とばかりに平静。
一般人とさして変わらないミルカが、何故結界で守られた村を映し出せるのか疑問は残るが、映し出せたのがミルカだと確認できたことにアソラルは満足した。
ちょっと待って、知らないし、強くないし、・・・?
「これは・・・・・たまたま偶然なんじゃ」
「ないない。偶然で見つけられるほど弱い結界じゃないし。もしかしたらと思ったが、やっぱりミルカは無自覚だったんだな」
3人が地図を凝視している。
言葉もなく、というか言葉が出無い。
「これだと寵愛が何かも知らないのね?」
頷くとエポに頭を撫でられた。なんで?
「とても希有な存在なのよ。その寵愛を受ける者のなかには、それに気づかないまま一生を終えた者がいたと聞いたことがあるけど、ミルカは知った方がいいわね」
何を言っているのか分からないわ。
希有な存在?
私は至って普通な香辛料屋に生まれて、至って普通に育って、至って普通に大人になったんだけど。
どこに希有な要素があるのかしら?
あ、名前と方向が覚えるの苦手な件かしら・・・・・希有なの? 大げさな。
あともう一つ分からないのが。
「チョウアイってなに?」
単語そのものを知らなかった。
・・・・・・・・
「うーん、特別に大切にして愛することかな。小さいのがそうならミルカは自覚したほうがいい。」
ドキーっ
崖の上でネフトラが私のポケットをじっと見てたのを思い出した。
やばい気づかれてる!?
一瞬にして挙動不審になったミルカにヴェルデ、アソラル、トーゴが訝しむ。
・・・・・また、あの幽かな気配を感じた。
「あのさ誰にでも誰にも言えないことってあるし無理に聞き出そうとは思わないんだけどな。たまにミルカに纏わり付くような気配を感じることがあるんだ。悪い感じではないんだが」
藍髪さんが真っ直ぐ私をみて話す声は優しい。怒ってるわけでは無いのだろう。
私はもう挙動不審を通り越して変な汗がでてきた。
皆は黙って聞いている。
「幽かとはいえ正体が分からないままで、放置することはでき無いと感じているんだ。仲間に何かがあってからでは遅いからな。危険でないと分かれば安心できるんだ。心当たりがあるんだろ、話してくれるか?」
どうしよう、魔物なんだけど。
問題ありよね。
主従関係です。
私が主です。
って言えないでしょ。
こんなこと隠すわっ
カラさんは、人を怖がらせないよう魔物が昼間に姿を現さないようにしていた。
赤髪さんたちは冒険者だから平気だろうし、むしろカンキツが殺されると思う。
短い付き合いとはいえカンキツに情が移ってしまって殺されるのは見たくない。
俯いて藍髪さんから視線をはずしてしまった。
暑くもないのにダラダラと汗を流して、完全に隠し事してるってバレてしまっているのだが何も言えずにいる。
部屋が静寂に包まれる。
ミルカが話すのを待ってくれているのだが言葉がでてこない。
前髪から汗が滴り落ちてくるほどの時間たったころエポが静寂をやぶった。
「私もネフトラも気づいているし別に大したことじゃないわ。小さいのが懐いているのはミルカが寵愛を受けてる証ってだけ。誰もミルカを困らせるつもりはないし傷つけたりもしないわ。安心して私たちに紹介して、ね?」
汗を拭ってやりながら優しく促す。
ミルカは少し間を置き、一つ頷いてスカートの幾重にも巻かれ重なり合った部分を広げる。
「カンキツ、出ておいで」
もぞもぞとスカートが不自然に動きオレンジ色の小さな魔物が姿を現した。
ミルカの体をよじよじと這い上がり肩に乗る。
エポとネフトラは魔物だと感じとっていたから当然といった風だ。
反対に3人は驚きを隠せない。
こんな近距離にいて魔物の気配に気付かなかったのだ。
僅かにアソラルとトーゴが感じとっていたが。
カンキツはポケットからハンカチを出してミルカの汗を拭いはじめた。
カラさんが貸したというハンカチをまだ持っていた。返さないつもりなのか・・・
「魔族からの寵愛か。カンキツはいつからミルカの傍にいるんだ?」
どう話せばいいか分からなかったが、ネフトラが聞いてくるとスラスラと答えることができた。
フィン王国に住んでた時は魔物に寄られるなんて無かったこと。
白の廃墟でカンキツに指を噛まれて離れなかったから頭を思いっきり噛んだこと。
それで主従関係ができたこと。
掃除が仕事のカンキツが、私の従者に転職させられたこと。
これらが数日前の出来事だったこと。
話していく中で3人に一番驚かれたのはたのは魔物にも仕事が与えられていることだった。
ネフトラとエポは知っていて村は秘境だというのに聖域に精通しているように思えた。
全てを話し終わったあと、今度は寵愛について話し始めた。
「寵愛といっても様々で、ミルカの場合は魔族からの寵愛だが、これは好かれるっと言った方が分かりやすいだろう。最強の魔族すら従えさせることも可能なのだが、自覚がないままだと寄ってくる魔族に振り回される可能性がある。ミルカが大事にしている全てを失ってしまうかも知れない」
「ええっ、大切にされるんじゃ無いの!?」
思わずカンキツを見た。
汗を拭いながらネフトラに向かってギッ!と短く威嚇のように唸り、ハンカチごとミルカの首にしがみ付いた。
ネフトラの言葉が気に入らなかったらしい。
「まぁ大切にされるさ、魔族らしいやり方でね。嫉妬や独占が強い魔族もいるから、ミルカが自分以外に関わる事を嫌い閉じ込めてしまう事もあるだろう。ミルカの為に残酷な事をしたり。ミルカを傷つけて泣かせることもな。魔族からすればこれらの全てがミルカに喜んでもらいたい為の行為だ。人の基準で測れないのが魔族だからな。これから色んな魔族が惹きつけられてやって来るだろうから気をつけろ」
ギーギー!
ギザギザの歯を剥き出しにして怒っている。
ネフトラに飛びかかろうとして、ミルカが両手に包み込むように捕まえた。
諦めず指の間から腕をだし小さな手でハンカチをネフトラめがけて投げつけるが、当然だけど届かず床に落ちてしまった。
指の間から出している腕をひっこめてミルカへ向きなおり、掌から胸元へ飛びついた。
キュッキュッキキュ
額をグリグリ押しつけながら訴える。
キュー・・・キュゥ~
そんな事はしないと言っているんだろうな。
鳴き声がか細くなってきたのは・・・泣きそう?
頭を撫でてやると──手乗りサイズだから必然的に体全体をさするようになってしまう───見上げてきた。
「カンキツは私の従者だから酷いことしないよね?」
「キュ!」
片手をあげた。
思いっきりあげた。
プルプルさせながら腕を真っ直ぐ上に伸ばしている。
なんだかいじらしい。
自然と笑みがでて、それを見てカンキツも目を細める。
たぶん笑っているんだと思う。
また額をグリグリしてくるが、伝わったことに安心したのか、さっきと違い甘えたようなグリグリになっている。
あ、でも
「白の廃墟で黒フードの魔物に襲われたけど」
「襲われた?ミルカを攫おうとしたのか・・・」
「箒で襲い掛かってきたわ。振り回す箒の直撃は避けれたけど、掠めただけで皮膚がすりおろされたような傷がびっしりとあったわ。死にかけた」
「・・・まさかそんな事」
考え込みそうになっているネフトラに代わりエポが可能性に気付いた。
「白の廃墟に縛られている奴らの事じゃないかしら? 子供くらいの大きさの魔物が黒フード被ってる。昔、あそこで日が暮れてしまった事があってその時に襲われたわ。アイツらはそこの守護が存在条件になってて放棄すると途端に寿命が終わる。既に絶滅した種よ。一体ずつだと大した事ないけど、集団戦が得意いでめちゃくちゃ強い上にしつこかったわよ」
しつこい?
集団戦?
私が襲われた時と違うわ。
「黒フードの魔物は逃げる先々にいたけど、一体とか二体ずつくらいだったわ。掃除を優先してるみたいだったから積んだ荷を撒きながら逃げたの。離れると追って来なくて掃除してたわ」
「ふむ、なるほどね。ミルカが寵愛を受けているからじゃないかしら?。アイツらの存在条件のギリギリの所でミルカを逃がしたんでしょうね。でないと速いし一撃が重いし連携してくるしのアイツらから、身体能力の劣るミルカが逃げられるはずがない」
「・・・・素早いけど魚取り網で殴ったら軽かったの」
「襲ったフリをしてたのね。きっとミルカを殺したくなかったのだわ。あのね、ミルカが思っているより寵愛はすごいのよ。魔族の寵愛を一身に受ける者を殺そうとするヤツはいないわ。寵愛とはそれほどに魅力的なのよ」
そうなの?
殺されるって本気で恐怖したわ。
あれが手加減?
私を逃がすため?
エポさんの話が本当ならそうなるけど・・・
むぅ
徐々に難しい顔なっていく。
理解と感情が一致しなくて葛藤し始めた。
「思ってもみなかった事よね?混乱もするわ。私たちは相手との力量の差を本能で理解するから分かるの、アイツらの力量、ミルカの力量もね。その差は大人とミジンコよ。ミルカは助けられたのだと断言できるわ。夜の白の廃墟は魔物以外の存在を許さないのだから」




