プロローグ2
ここはとある緊急病院。
医者A
「なんか隕石に胸を撃ち抜かれた犯罪者が運ばれて来るみたいっすよ」
医者B
「なんだそれ、めんどくさそうな患者だな」
ピーポーピーポー
救急車のサイレンが緊急の出入口で止まった。
医者A
「おっと、来たみたいっすね」
医者B
「さぁー仕事だ仕事!」
医者B
「へぇーぃ」
ここまでは、いつもの光景だった。
隕石に胸を撃ち抜かれたって事以外は、多分死んでるであろう男を診察して、死亡を確認して警察に引き継ぐだけだった。
医者B
「こりゃ酷いな」
医者A
「なんっすかこれ!診るまでもないっすね」
医者B
「まぁそう言うな、死亡確認も仕事だ」
二人が喋ってる間に田川の体に変化が起きていた。
『Z』が田川の体を支配し始めていた。
『Z』が田川の脳に辿り着いたとき一つの思考が生まれた。
仲間をふやせ
その瞬間田川の目がカッ‼と見開き、その白く濁った目に二人の獲物を捉えた。
ゆっくりと体を起こし二人に近づく…
『Z』に支配された田川は仲間を増やすために医者Aに近づき、医者Aの肩を掴むと、何の躊躇もなく首筋に噛みついた。
医者Aは「へっ!?」っと、自分が何をされたのかも分からず生き絶えた。
そして異変に気付いた医者Bも何の抵抗出来ぬまま『Z』の餌食になった。
そして人類には不幸な事が二つ起きた。一つ目は『Z』は人間を素早く支配するには絶命させて、最短で脳を支配することを覚えた。
二つ目は人間の味だ。
『Z』はまず人間に感染したら人間を絶命させる。
そして脳に向かう、その時間僅か約1分。
噛まれたら1分で仲間入りしてしまう。
噛まれた医者Aはもう次の獲物を探して出ていってしまっている。
そして最初の『Z』は医者Bを食べ尽くさんとしている。
もうお腹の中が空っぽで今は肺を取り出そうとブチブチ引き裂きながら食べている。
部屋の外では医者Aが看護師を捕まえて鼻の辺りを噛みついて引き裂いていた。
看護師は言葉にならない音を発しながら生き絶えた。
そして1分も経たぬまにフラフラ立ち上がって獲物を探しに行く。
中の騒ぎを聞き付けた警察官がこの地獄と化した病院に入ってきた。
警察官
「どうかしましたかー?」と大きな声で呼び掛けたが返事がない。
新人警察官
「アレは何ですか?」と新人の警察官が指を指す。
フラフラとこちらに向かってくる地だらけの看護師。
新人警察官
「大丈夫ですか?」っと看護師に駆け寄ると、その看護師もダッシュで駆け寄ってきた。
すると女性とは思えない力で新人警察官を押し倒して噛みついた。
新人警察官
「うわぁ‼なんだこいつ!?」
警察官
「大丈夫か?」
『Z』化した看護師を取り押さえながら新人警察官を心配している。
尚も暴れる看護師に押さえがきかなくなり
警察官
「クソッ!!女の癖に何て力だ!!押さえきれん!おい!大丈夫なら本部に応援要請を頼む!!」
新人警察官は立ち上がりその濁った目に獲物を捉えて近づく。
警察官
「こっちは何とかするから!早く応援を呼んで!?…ガッ!?」
喋ってる途中で、その口を塞ぐかのように噛みついたのであった。
警察官の唇は無くなり、噛みついた勢いで、歯が折れ、そこから大量の血を流している。
元新人警察官は、警察官の口を顎が外れる位、力任せに開き、警察官の舌を噛み千切って、クチャクチャ食べている。
押さえ込んでた、看護師にも太もも噛まれ、警察官は絶命の叫びを響かせていた。
新人警察官は人間の時の仲間を今度は『Z』の仲間に引きずり込んだのであった。