第四話 出会い
この前人未到の大森林を進んで少二時間。
俺は何かに導かれるかのように進んでいた。
ここまで来るのに何回 時間回帰を使ったのだろうか
ここまでのことを話そう。
不幸にも道に迷っていた。
そこで歌でも歌ってみた。
余りにも心細かったので頭が変になっていたのかもしれない。
そうしていたらゴブリンが出てきたんだよ。
びっくりうっかり俺は焦った。
でもアビリティを取得したんだ。
前のようにはいかんさと思っていた。
ゴブリンはいつも以上に酷く興奮状態にあった。
これはいけない逃げようと背を向けた瞬間。
追いかけられた。
そしてあっという間に追いつかれ間髪言わず脳天に棍棒を叩きつけられた。
そして何度も棍棒で叩かれ死んだ……はずだった。
以下最初に戻る。
ああそうか俺は死ねないのか死の瞬間に自動で発動するようだ時間回帰が。
とにかく今度は死なないようにがんばろう。
剣で迎え撃つのだ。
なーに敏捷強化を取っているから前より速いはず。
俺は回り込んだ。
そして回り込まれた。
えっとどういうことだよこんちくしょう!俺より速いだとこのゴブリン
そう言えばこのゴブリン色が少し白い。
何か別の種類の亜種のゴブリンなのか?
『そうですねこいつはスピードゴブリンと言います普通のゴブリンより速いです』
世界の声よありがとう。
つまりどうゆうことだ?こいつからは逃げられないということか。
そんなはずはない逃げ切って見せる。
俺は逃げた。しかし回り込まれた。
そして棍棒によるリンチが始まった。
俺は死んだ……わけではなかった。
ゴブリンが俺の目の前にいる。
どうする俺?考える暇も無い逃げて駄目ならやるしかない。
少しでもダメージを与えてその隙に逃げるしかない。
そうだその手で行こう。
俺はゴブリンと敵対した。
そして剣を構えて放った。
攻撃は僅かに逸れた。
しかしいいとこまでいった。
ゴブリンは今度は様子を見ている。
チャンスだ。
攻撃したら何かが変わったぞ。
俺はゴブリンの動きをよく見る。
ゴブリンもじっくり俺を見ている。
そしてゴブリンが俺目がけて突進してくる。
なんとかかわす。
そして攻撃だ。
受け止められた。
でもこれで相手の動きは止めた。
このまま突っ切るぞ。
いけええええええええええええええ。
剣を構え直してゴブリンの腹を斬る。
そして一瞬怯んだ隙にダッシュで逃げる。
よし成功だ……と思った。
今度は逃げ切ったと思い込んでいた。
ゴブリンが凄い形相で追いかけてくる。
俺は獣道を上手く使い逃げようとした。
しかし何と言っても都会っ子な俺。
逆に地の利を生かしたのは野生のゴブリンだった。
それでまたしても追いつめられる。
くそー死んでやる今度こそ死んでやる。
俺は無謀にも挑んだ。
棍棒でなんども殴られた。
死んだ……復活した。
正確には死の間際で時間回帰が発動しているだけなんだよね。
そしてまた最初から。
とにかく倒すしかない。
それしかないんだ。
俺は何とかこのスピードゴブリンとかいうのを倒すのに頭を使うしかなかった。
人間の最大の武器である頭脳であるこれを武器にしないのはどうなんだと思っていた。
やはり背中から攻撃したほうが攻めやすい。
俺はなんとかして回り込むことを考えた。
とにかくこれしかないと考えていた。
俺は持ち前のスピードを生かしてゴブリンに接近した。
このゴブリン確かに移動速度は速いが動作は鈍い。
俺は回り込むことにした。
とにかく背中ががら空きだぜをするしかない。
俺は背に回り込む。
ゴブリンもそれに気付いたのか直ぐに後ろを向く。
俺また回り込む。ゴブリン背を向けるが直ぐに前になる。
これではらちがあかない。
俺は作戦を変更した。
正面から攻め直す。とにかくそれしかない。
『さっきは背中から攻めるしかないと言っていましたが……』
ちょっと待てよ世界の声俺の心を読むな。
『そんなこと言っても突っ込まざるをえなかったからね……』
まあいいあんまり戦闘中に話しかけてくんな。
俺は釘を刺した。世界の声に。
なんと言っても目の前の敵に集中したいんだ。
俺はとにかく攻め続けることにした。
ゴブリンは動作が鈍い俺の連続の太刀筋には対抗できまい。
俺は剣を構えて振り回し続けた。
しかし上手くいくそう思っていたがやはりちょっと前までド素人だった俺は剣の太刀筋などむちゃくちゃだ。
少しは慣れると思っていたがそんなことは無かった。
くそっ剣が重く感じるなんでこう上手く扱えないかな。
ゴブリンは上手く扱えてない俺を見たらギュルルと笑った。
そして棍棒によるラッシュが始まった。
俺は防戦一方になる。とにかくやられないようにがんばっている。
それでもこのままではやられてしまうのではないかどんどん手に力が入らなくなる。
俺はついに剣を弾き飛ばされてしまう。
そして剣を拾いに行こうとしたら後ろから棍棒で殴られた。
転ぶ。また死ぬのか正確には死なないが。
俺は這いつくばって剣を拾いに行こうとする。
その間にゴブリンが棍棒を使って殴りに来る。
俺はズタボロになる。
そしてまた繰り返される。
戦闘前の最初に戻ってしまった。
もうこんな敵速く倒してお風呂にでも浸かりたいと思ってしまった。
異世界にも風呂ぐらいあるだろうに。
不思議と空腹では無かった。
もう何時間も戦っているのに。
ああそうか時間は経ってても肉体はそのままだだから空腹にならないのか。
そんな当たり前のことにも最初に気付かない俺はもう精神的にまいっていた。
とにかく目の前の障害を乗り越えて寝床でも探さないといけないなと思った。
俺は今までに無い力が湧きあがる気がした。
もちろんそれは気のせいだと思った。
現実は非常なりここで覚醒したなんて無かった。
俺はまた棍棒でボコボコに殴られた。
そして最初に戻る。
もう心が折れそうだった。もう五回は繰り返しているあれ?六回だったかなもう数なんてわからなかった。
しかし不幸中の幸いでこれまでの戦闘の記録のような物が俺の頭に刻まれていた。
なので少しずつだが向上していた。
俺の戦闘技術が。
肉体はそのままなのにと思うが精神によるものが大きいだろうこの場合。
そして何度も繰り返してきた成果が実る。
二回連続の斬撃がゴブリンにクリティカルヒットする。
「グアアアアアアアアアアアアアアアア!」
ゴブリンの悲痛の叫びが大森林の中で木魂する。
俺はその機会を逃さない。
続けざまに斬りつける。
しかしゴブリンもやられているばかりではないのか反撃してきた。
棍棒が振りかざされる。
俺はその瞬間背後に回った。
ゴブリンがハッとした表情になるがもう遅い。
俺は背中を斬りつけた。
「ギャオオオオオオオオオオオオオオオ!」
またしても悲痛の叫びが大森林の中を木魂する。
さあ今度こそ倒してやるぞ止めだ。
喰らえ!俺はまたしても斬りつけた。
しかしまだ倒れない。ならばもう一度。
俺は何度も斬りつけた。そして十回は斬りつけたと思ったらゴブリンは消滅した。
魔宝石を残して。
俺はそこで大の字に倒れた。
もう駄目だ。動けない暫く休憩しないと。
そして俺は暫しの休息を取った。
そして歩き始めて冒頭に戻る。
さてどんだけ歩いたんだろ俺のスマフォの時計を見ると二時間ぐらいは歩いた。
そして俺はあり得ないものを見つけた。
家だ。小屋が有る。こんな森の中に。
罠か罠なのか新手のモンスターの罠そうか罠でももしかしたら人間がいるかも……
俺は意を決して門をノックしてみた。
すると中からローブを被った女の人が現れた。
「何じゃお主……迷い人か……それとも強盗かあいにくわらわは何も持ち合わしておらぬぞ」
「…………」
「何じゃお主黙って……」
バタンッ俺は倒れた。
「どうしたんじゃーーー!お主しっかりしろ!」
森の中で出会った少女?は一人の客人を招き入れた。
この少年はどうなってしまうのだろうか?