貴方は自ら種馬になる道を選んだのです。
うららかな午後のティータイム。
自宅のサロンで薫り高い新作の紅茶を楽しんでいたら、ノックもせずに飛び込んできた妹にいきなり文句を畳みかけられました。
「お姉さまはずるい!知恵も知識もたくさん持ってるし、私は家庭教師に叱られてばかりなのに、皆はお姉さまを褒めて私のことをダメだって言うし。私だって頑張ってるのに、ちょっと宿題を忘れただけで怒られるし、うっかり居眠りしただけで机をたたかれて起こされるし、サボっただけで貴族としてどうかと責められるし、ほんと嫌な先生ばかり!そんな嫌な先生達に味方されるお姉さまだって嫌な人で間違いないわ。だいたいマナーなんて適当に覚えても大丈夫だし、カーテシーだって何とかなってるわ。王様だって私のかわいらしさに夢中になって、ちょっとくらいおかしくても笑って許してくださってるもの。なのになんでお姉さまにまで怒られないといけないの?ほんと嫌になるわ。私が可愛いからって嫉妬して私にひどいことをするのを今すぐやめてちょうだい!」
妹は言いたいことを言い終わると、さっさとどこかに行ってしまいました。
「これもヒット・アンド・アウェイと言って良いのかしら?」
「はい、よろしいかと」
この妹のすごい所は、今の文句を噛むことなくすらすらと言えることだと思いますの。
何処で息継ぎをしているのかしら?と思うくらい滑らかなのです。
陛下たちへの挨拶もこれくらい滑らかにできるようになれば、苦笑いされずに済むのに……と私は常々思っています。
ええ、常々。10年以上前から。
私はキャンベル侯爵家の長女エリザベスと申します。
この世に生を受けて16年、悩みの大半はこの一つ下の妹のイザベラにあります。
2歳上のチャールズお兄様は侯爵家の跡取りとして研鑽を積み、将来は父同様財務省の要人になるだろうと言われるほどの英才に成長なされました。
そんな兄の背中を見て、そして兄と同じことができるはずだと思い込んだ私も、その為にはと兄と同じように努力した結果、キャンベル家の才女として有名になりました。
そんな私たちの妹、末っ子のイザベラ。
絶世の美女として有名だった母方の祖母に似ている上に、父の可愛らしい雰囲気を受け継いだ(メイド曰く)超絶美少女として成長しました。
祖母と夫が大好きな母は二人の良いとこ取りを具現化したような妹を大層かわいがっておりました。
ちなみに兄と私の見目は母に似て整った顔立ちはしているものの表情はきつめで、父のダークブロンドとダークブルーの瞳の色を受け継いだため、華やかな印象は残念ながらありません。
母からすれば自分と夫の愛の結晶を体現した子供たちなので、私たちのことも愛し慈しんでくださっているので、母親に対する不平不満感は一切ありません。
それよりも同じダークブルーの瞳でも、愛らしい雰囲気の顔立ちにハニーブロンドがくっつくと、こんなにもお人形さんみたいに可愛らしくなるのかと、実のところ羨ましいと思うことがあります。
けれど妹のように周りの人に可愛らしく微笑むことができるかどうかと言われれば、無理としか言えないのです。
どうも私は笑顔の作り方がおかしいらしく、淑女のたしなみとしての微笑は浮かべられますが、喜びの笑みを浮かべると「腹黒いと」言われてしまうのです。
例えば父を通じて王宮に提出してもらった政策が実施されるとか、更にそれが成功した時にはとても嬉しくて、心からの笑顔である満面の笑みを浮かべているはずなのです。
しかし、お兄様から見ると「次はどんな謀をする気だ」と言いたくなってしまう様な、とても黒い笑顔が浮かんでいるそうなのです。
男受けどころか他人受けが悪いとしか言いようがないのが、残念でなりません。
そんな娘が王家に気に入られ、たった一人しかいないウイリアム王子の婚約者に選ばれてしまったらどうなるか。
案の定、妹からはズルいと言われることが増えるし、周りの女性たちからの嫌がらせも増えるし、婚約者本人からは「こんな笑顔の黒いきつい女は嫌だ」と言われる始末。
「でしたらぜひウイリアム様の方から婚約解消を陛下に申し出てくださいませ」
とお願いしたら、なぜか「そういうところが可愛くないのだ!」と切れられてしまうしで……(侍女曰く)解せませんわと思うことが多くなりました。
しかもこの婚約者である殿下が問題の多い方でして。
ウイリアム様は、色白の肌に黄金の髪に青空のような瞳が整ったお顔に揃っておられます。
体格も均整がとれていて、貴族のお嬢様方にとてもおモテになります。それくらい見目こそ良いものの、頭の中身が残念というか、怠け癖の酷いお方でして……。
本人は王子教育や帝王学を学び終えたと豪語しておられますけど、実のところ半分も終わっていないとのことなのです。
王子のサボり方や理解力の無さに教育係がさじを投げたというお話でした。
幸いにも婚約者の私が積極的に学ぶものだから、すべて私に任せればいいと思われたらしいのです。
ご本人も。
私の方はと言えば、10歳から始まった王子妃教育をすでに終え、今は王妃教育並びに政治学や帝王学を学ばせていただいている最中で、それが大変ながら面白くてしょうがないのです。
ほぼ毎日王城に赴いて教育を受けているのですが、殿下はそれも面白くないそうで……なぜ自分に会いに来ないのかと文句を言われてしまいました。
決められたお茶会は殿下が(侍女曰く)ドタキャンされるのに。
それでしたら一緒に授業を受けましょうとお誘いすれば、もう学び終えたから必要ないと拒否なされる。
そうですかと放置したら、それが気に入らなかったらしく、わざわざ家まで文句を言いに来られる。
殿下が何をしたいのか、全く理解できません。
そして今、絶賛サレ女(メイド曰く浮気をされている側の女)になっているところです。
わざわざ王城の勉強用の部屋から見える東屋で、私以外の女性と睦み合うとは、いったいどういうプレイなのかしら?
私のスケジュールを把握できていない?
部屋の場所の把握ができてない?
それとも何も考えていない?
……3つ目かしら。
だって色々考えているのなら、婚約者の妹と浮気なんてしないでしょう?
どうも殿下が我が家にお越しになった時にイザベラと出会って、どうやら一目惚れをなさったらしいのですけど……ハニートラップに簡単に引っかかるタイプでしたのね、殿下。
こんな方でも陛下と血が繋がっているというだけで王太子候補になれるのだから、羨ましいお話ですわ。
けれど殿下と結婚さえできれば、政治に関しては任せて頂けることが確約されているので、まあ諸々の事は大丈夫でしょう。
イザベラが殿下と同じタイプだというのは王城内では周知の事実なので、イザベラが王子妃になるのは皆が反対するでしょうし。
幸いにもこの国の王族は側室を持つことができません。自分の予算の中で愛妾を離宮に住まわせるのがせいぜいな上、愛妾は権利を振るうことも子を持つことも許されません。
だから結婚すればイザベラに煩わされることもなくなるはずです。
もしも初夜に「お前を愛することはない」なんて言われたら、媚薬を盛って襲えばいいとの許可を陛下から頂いているので、後継者問題も何とかなるでしょう。
とにかく今は、私が18歳になり成人すると同時に結婚式を挙げることになっておりますので、それまでの遊びや気晴らしになるならいいかと放置されているだけなのです。
……放置するしかないほどの馬鹿に育ってしまった以上、傀儡の王になるしかないので、私が舵取りをすることは王城王宮だけでなく、貴族間のお約束に今ではなっている次第です。
そんな日々を過ごしているうちに殿下の成人を祝うパーティーの日になりました。
今日の主役は殿下であり王家一家であることから、最初は殿下のエスコートはありませんでした。
私も家族で参加し、陛下と殿下の挨拶が終わり次第殿下とファーストダンスを踊り、その後は一緒に会場を回ることになっておりました。
イザベラ?
淑女教育が終わっていないあの子を連れては行けないと判断され、今日は両親とチャールズお兄様と私の4人で参加の……はずでした。
「何故いるのかしら?」
「父上はご存じでしたか?」
「家でおとなしくしているように伝えてあったはずなのだがな」
「ああ……」
イザベラを大好きなお母様は、顔を真っ青にして俯かれてしまいました。
顔立ちは可愛いがやり手と言われているお父様は、私同様貴族としての笑顔を浮かべておられます。
お父様はもともと自主性を重んじる方だから、私も兄もやりたいことをさせて頂いておりました。
ああ、なるほど。イザベラも同じだっただけなのねと、今更合点がいきました。
「お父様の育て方はイザベラに対しては悪手だったのでは?」
「かもしれないねえ。同じ様に育てたはずなんだけどね。どうしてだろうね」
お父様、目が笑っていないのが、とても恐ろしゅうございますわ。
「エリザベスはどうなんだい?」
「わたくしにあれを育てる義務はないはずですわ。放棄したのはご自身ですし」
視線の先に居たのは、イザベラと仲良く腕を組んでいるウイリアム殿下でした。エスコートとは言い張れないほどがっちり組んでいますわね。
挨拶を終えるまで失態を犯さなかったのは褒めてもいいのかもしれませんが、もう駄目かもしれませんわね。ただの怠け者のままなら宜しかったのですが、愚か者では困りますもの。
ふと気になって国王陛下を伺うと、お父様と同じ笑顔を浮かべていらしてる気がいたします。
それはさておき、ファーストダンスを踊らなければならないので、殿下のもとへと家族で赴きました。
「何用だ」
「ファーストダンスのお時間ですわ、ウイリアム様」
「貴様とは踊らぬ。私はイザベラと踊る」
「それは無理ですわ」
「父親としても許せませんなあ、ウイリアム殿下。それにイザベラも」
殿下と私がにらみ合いをしている間、家族はイザベラを殿下から引きはがすべく、説得を始めました。物理的な行為は不敬になりかねませんものね。
「どうして?お父様。私の方がウイリアム様にふさわしいわ」
「離れるんだ、イザベラ」
「お願よ、イザベラ。お父様やお兄様の言うことを聞いて、ウイリアム殿下から離れて頂戴」
「ウイリアム様と結婚するのは私だわ」
「そうだとも、あいつのような陰険な女とは結婚したくない!」
私から目をそらした殿下は、今度は私の家族に食らいつき始めました。しかも私がイザベラを無視していたとか、ドレスを破くなどのいじめをしていたとか、言いたい放題言っておられますが、冤罪ですわ。
どうすればいいかしらと視線で陛下に尋ねれば、私を見て、殿下を見て、もう一度私を見ながら首を小さく一度振られました。それを一緒に見ていた王妃殿下は真っ青になられていました。
確認のために扇で顔を隠して、陛下にしか見えない角度で親指を立てて首の前を横切らせたら、陛下がゆっくりと頷かれました。
やっておしまいということですか。
やれやれとため息をついてから、殿下を断罪すべく攻撃(口撃)をすることにいたしました。
「ウイリアム様。イザベラと結婚するのは無理ですわ。ですので、わたくしと結婚し跡継ぎを得た後に愛妾にすれば宜しいかと」
「お前は自分の妹をどこまで蔑めば気が済むのだ!」
「酷いわ、お姉さま!お姉さまは私よりも頭はいいけど愛想は悪いし、地味だし、王妃として華やかな場所に立つには向きませんわ!私の方が可愛らしくて、誰からも愛されるタイプだから、他の国の方々だって私を見たら、私に見惚れるに決まっています。私とお話しした方が楽しいし、私がお願い事をすれば聞いてくれるはずだわ。そんなことも出来ないお姉さまよりも、私の方が価値のある女性だし、王子妃にふさわしいに決まってるじゃない!」
「イザベラ、あなたは他国と戦をしたいの?」
「え?」
「他国の方を魅了するのは、開戦の理由になりますわよ」
「誰もそんな話は」
「しましたわ。お兄様に教えて頂きなさい」
イザベラをお兄様に任せると、私は再び殿下と正面から向き合いました。
「ウイリアム様。わたくしは蔑むのではなく事実を言っているのです。あのように顔だけが良くて言葉使いがおぼつかない娘では王子妃にすらなれません。頭もおぼつかないので王妃教育は更に無理でしょう」
「そ、そんなもの、俺と一緒に勉強すれば」
「ウイリアム様も無理でしたでしょ」
「なに!?」
「教育係たちがさじを投げた時に、ウイリアム様がわたくしに仰いました。自分は王座に座って威厳を示すので、政治は頭のいいお前が回せと言うようなことを。お忘れになりましたの?」
「は?」
「あなたの代わりに政治を回す力のないイザベラでは、あなたの妃にはなれないのです」
王子妃教育を楽しそうにこなす私を見て、教育係たちは私に王子教育すらし始めました。
それが楽しくてしょうがないとお茶会で告げたことで殿下の怒りを買い、それ以降のお茶会はドタキャンされるようになりました。
その上での私に対する命令。
……した事すら忘れているようですわね。
「わたくしが勉学と相性が良かったのは確かだと思います。けれど、それでも政治学帝王学まで学ぶのは大変でしたわ。でも、それがこの国の為になると思って頑張ってまいりましたが……もうウイリアム様の尻拭いはしたくありませんし、わたくしにあなたは必要ございませんわ」
「なんだ、その言い様は!まるでお前が王を選ぶと言っているようなものではないか!」
「そうとも言えますわね。けれどウイリアム様ご自身が、勉学を放棄されたあの日に自らの道をお決めになりましたのよ。お忘れで?」
「どういうことだ?」
「すでに幼いとは言えなくなった頃に、ウイリアム様はこれ以上教育係にいろいろ言われたくないからと私に命じたのです。お前の方が頭が良いのだから、お前が政治を学んで、お前が政治を行えばよいと」
「それは……」
「政治はわたくしに任せるから、自分は種馬としてのんびり暮らしていくと選択されたのはウイリアム様御自身ですわ」
種馬という言葉に反応したのか、殿下は顔を真っ赤にしながら私の方に向かって手を出してきました。
手のひらを差し出すエスコートではなく、拳を握って殴りかかってきたのです。
けれどそれは近衛兵によって止められました。
「離せっ!殺してやる!!!」
私はその様子を黙って眺めておりました。
近衛兵が王子殿下を止める。その意味が彼にはわかっているのでしょうか?
残念なことに無理でしょうね。
でも、これで馬鹿の相手は終わると思うと、肩の荷が下りてとてもほっといたしました。
するとそれまで静観されていた陛下が立ち上がり、ある方を呼び出されました。
「ロイヤル公爵家ナサニエル、前へ」
「はい」
名を呼ばれて陛下の前に赴いたのは、殿下や陛下と似ている端正な顔立ちに知性を称えた美丈夫でした。
彼は私の5歳上で、言語能力もコミュニケーション能力も抜群な方で、それを生かして普段は外交官として周辺各国を回っておられる方です。
王弟殿下が王位継承権を放棄して公爵家を立ち上げた後に、その家に生まれた息子さんです。つまり陛下の甥であり、ウイリアム様の従兄弟で、王位継承権も唯一の王子に次いで第二位という地位におられる方です。
ウイリアム様は王家には自分しか子供がいないことで王太子になれるのは自分だけだと思い込まれていたようですが、よりふさわしくその権利のある方がいれば、そちらにその地位は流れるとどうして理解できなかったのでしょうか?
「王命である。我の養子となり王太子となったうえで、キャンベル侯爵家の長女エリザベスを王子妃として娶るように」
「仰せのままに」
彼は陛下に一礼をして御前を離れると、こちらに来られました。
「お久しぶりです、キャンベル侯爵令嬢。私と踊って頂けますか?」
「喜んで」
これで私も王命を受けたと皆に告知したことになります。
「おめでとうございます、王太子殿下」
「どうぞナサニエルと」
「わたくしのこともエリザベスとお呼びください」
その瞬間周りが凍ったあたり、きっと私はいつものように謀を秘めた黒い笑顔を浮かべていたのでしょうね。
馬鹿の世話がなくなり、より良い婚約者が手に入り、自分の努力が無駄にならなくなったことにほっとしただけなのですけどね。
正直辛いことも多かったのです。
学ぶこと、覚える事が増えたこと。生涯のパートナーとなる方に頼りたいと思った時に一切頼れなかったこと。将来降りかかる重い責任を押し付けられたこと。
でもナサニエル様とならきっと、お互いを支え合いながら幸せになれると思えたので、ついつい。
それにナサニエル様は、私の笑顔を見ても何もおっしゃらないどころか、柔らかい笑顔を浮かべられている。
誰かと違って素敵ですわ。
「エリザベス嬢。私は外交に関しては自信がありますが、内政に関しては知識を持っているだけなので、少し不安ですが」
「内政に関してはわたくしがサポートいたしますわ」
「サポートですか?」
「……一緒に内政を行っても?」
「ウイリアムからは奪う気満々でしたよね?」
「奪うなんてとんでもない。押し付けられたのですわ。それにウイリアム様とナサニエル様は全く別です……ナサニエル様は義務をきちんと理解されている方ですもの」
「では二人で話し合い、知恵を出し合い、より良い国を作ってまいりましょう」
その言葉と笑顔が本当に嬉しかった。
もっと前に、本来頂けるはずだった方から頂きたかったと、ちらりとそちらに目を向けてしまいました。
その視界には近衛兵に捕らえられているウイリアム様とイザベラがおりました。
あの子も何か言ったのですね。
口は禍の元と言いますか、自業自得と言いますか。
ああ、両家の母親が泣いておられますね。
いえ、このような場所で涙を流すようなことは貴族のレディとしての矜持が許さないので、一見すれば泣いているようには見えませんが……笑顔を保てないほど顔を青くして震えていらっしゃるあたり、もしも許されるのなら泣き崩れているのだろうなと確信が持てる程でした。
王妃殿下も我が母同様、たった一人の息子をとても愛し、慈しみ、思う存分甘やかしていらしたものね。
二人はもしかしたら、無責任に子供を甘やかす母親の犠牲者だったのかもしれません。
それに加えて父親が放任主義というか、告げるべきことを告げた後は本人に考えさせるタイプだったのが災いしたのかもしれません。
でもそれは、私や兄も同じでした。
母に甘やかされた分、父から時折受ける忠告をしっかり受け止めたことと、教育係や仕えてくれる者たちの声に耳を傾けたかどうかで差が出たのでしょう。
この差は自業自得と言ったところでしょうね。
幼かったからというのは言い訳にならないでしょう。
貴族の義務について一番初めに教育係から教えられるのですから。
平民を従え、平民に支えられる貴族には、それに見合った社会的責任や道徳的義務が伴う。
その貴族を従える王族は、さらに多くの責任と義務を負わなければならない。
その為には色々な知識を学び、身に付けなければならないと、等しく教えられたはずなのです。
私はその教えの下に勉強に身を入れなければと自分を奮い立たせておりましたし、殿下や城の教育係から色々押し付けられたことも頑張ろうと思えました。
勝手に頑張った部分は私の自業自得だったのかもしれませんが、それ以外にも色々と掛けられた迷惑に対する恨み辛みは、私の中から一生消えることはないでしょう。
けれどきっとそれすらいい思い出になると思います。
ナサニエル様と忙しくも充実した時間を過ごしていれば、それらはどうでもよくなるだろうと確信が持てています。
だって今までのように一人で頑張らずともよく、これからは相談することも頼ることも出来るのですから。それが可能だと思える素敵な男性に出会えたのです。
私の笑顔にひるまないこの方となら、女としての幸せも手に入れられるという確信めいた予感がするのです。
「ともに頑張りましょう、ナサニエル様」
未来は大変だけれど明るいと、ナサニエル様と共に証明していくことが、私の新たな生き甲斐になることでしょう。
お読みいただきありがとうございます。
面白いと思っていただけたら、ブックマークや下の☆での評価をお願いいたします。
リアクションの方もよろしくお願いします!
とても励みになりますし、頑張る気力にもなります。
侯爵家や王城の侍女やメイドが転生者か、転生者が伝えた言葉をよく知っている人だという裏話がありまして。
完璧なエリザベス嬢が、その影響でたまに変な言葉を使うのが可愛いと、実は一部では受けていたりします。(ナイスアシストです)
ナサニエルもその一人だったのです。
そもそもは「あの黒い笑みが満面の笑みだ」と気づいて、面白すぎると目が離せなくなったのが原因ですがw
だから目の前でその笑顔が見られて、自分と共にいられるのを嬉しいと思ってもらえていると分かって、ナサニエルも嬉しかったのだと思います。
さて、思いついた短編を載せ終えたので、来週からは長編に取り掛かりたいと思います。
頑張りますのでよろしくお願いします♪
前作「ドラゴンの使者・ドラコメサ伯爵家物語 ドラゴンの聖女は本日も運命にあらがいます!」。
https://ncode.syosetu.com/n4604ho/
これの続きになりますv
PS.
長くなりすぎたなって6000文字台に削ったのに、新しく始まった「第1回コミックルーム大賞」の短編が8000文字以上と書いてあったので、もう一度伸ばしました。(と、水曜日に上げられなかって言わけをしてみる)
……消さなきゃよかったorz




