外部
# 第九章 外部
王城の外が騒がしい。
兵士たちの声。
金属の音。
誰かが走っている。
俺は窓に近づいた。
空を見る。
青い空。
雲。
そして。
**何かが落ちてきた。**
黒い点。
いや。
落ちているんじゃない。
**飛んでいる。**
しかも。
異常に速い。
俺は言った。
「……あれか?」
戦士長が窓の外を見る。
その顔が。
一瞬だけ固まった。
「来たな」
俺は聞く。
「外部ってやつ?」
戦士長は小さくうなずく。
「六体いる」
俺は眉を上げる。
「六体?」
戦士長は言う。
「訪問者の何倍も強い」
王は玉座の前に立ったまま。
静かに言った。
「兵士を出せ」
城の外から角笛の音が鳴る。
**ボォォォォ**
兵士が城壁へ走る。
弓。
槍。
大砲みたいな武器もある。
俺は言った。
「随分歓迎してるな」
戦士長は小さく言う。
「無駄だ」
その瞬間。
空の黒い点が。
**消えた。**
いや。
消えたように見えた。
次の瞬間。
**ドン!!!!**
城壁が爆発した。
石が吹き飛ぶ。
兵士が宙に飛ぶ。
砂煙が上がる。
俺は目を細める。
「……速すぎる」
セツナも窓の外を見ている。
何も言わない。
煙の中から。
何かが歩いて出てきた。
人の形。
でも。
人じゃない。
身長は2メートルくらい。
黒い体。
筋肉みたいな構造。
顔はある。
でも目が赤い。
そして。
腕が異常に長い。
兵士たちが槍を向ける。
一斉に突く。
外部は。
**動かなかった。**
次の瞬間。
**消えた。**
兵士の後ろに現れる。
**バシュッ**
兵士の体が切れる。
血が飛ぶ。
俺は小さく言った。
「……音速か」
戦士長が言う。
「それ以上だ」
城壁の上。
兵士が弓を放つ。
矢が飛ぶ。
外部が動く。
**シュン**
全部避ける。
そして。
腕を振る。
**バン!!!**
兵士が十人吹き飛ぶ。
俺は笑った。
「いいじゃん」
レベリーンを肩に乗せる。
「俺が行く」
戦士長が言う。
「アユト」
俺は振り向く。
戦士長の目は真剣だった。
「一体でも」
「訪問者より強い」
俺は言った。
「だから?」
戦士長は少し黙る。
俺は窓枠に足をかけた。
「楽しそうだろ」
そのまま。
**飛び降りた。**
城の外。
砂煙の中に着地する。
**ドン**
兵士たちが俺を見る。
外部も俺を見る。
赤い目。
俺は言った。
「初めましてだな」
外部は答えない。
ただ。
一歩動く。
その瞬間。
**消えた。**
俺は反射で体を横にずらす。
**バシュッ**
肩の服が裂ける。
俺は笑った。
「うわ」
「マジで速い」
外部がもう一度来る。
俺はレベリーンを振る。
**ガキィン!!**
金属みたいな音。
外部の腕と剣がぶつかる。
衝撃。
地面が割れる。
俺は一歩下がる。
「……硬いな」
外部はまた消える。
次の瞬間。
後ろ。
俺は振り向きながら斬る。
**ズバンッ**
外部の腕が切れる。
黒い液体が飛ぶ。
でも。
外部は止まらない。
腕が再生する。
俺は眉を上げた。
「再生かよ」
外部が拳を振る。
俺は受ける。
**ドォン!!**
衝撃で俺が吹き飛ぶ。
砂の上を滑る。
俺は立ち上がった。
「……訪問者より強いな」
外部はまた構える。
その瞬間。
空から。
もう一つの影が落ちた。
**ドォォン!!!**
地面が割れる。
二体目。
俺は笑った。
「おいおい」
城壁の上。
戦士長が小さく言った。
「まだ四体いる」
俺は聞こえた気がした。
そして。
レベリーンを握り直す。
「……いいな」
外部が二体。
目の前に立つ。
俺は言った。
「まとめて来い」
二体が同時に消えた。
そして。
**本格的な戦闘に突入する。**




