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漬物石、蜂蜜沼に溺れる。~輝きを失った外科医と、光を見失ったピアニストが奏でる再生のコンチェルト~  作者: 暁 美雲(あかつき・みくも)
第六楽章 真綿のような人

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06-06.

今夜はちょっと短めの、ナオ視点。

ではどうぞ( •◡-)♡


*-*-*-*-*


〈sideナオ〉


うわ、夏海かわいすぎ……。

想像以上に寂しがってくれた夏海に、俺は狼狽。

ノックダウン寸前だ。


「ねぇ、夏海。俺のこと好きになってくれた?」


答えなんてわかっているものの、僅かな期待を抱く俺は愚かだろうか。

すると夏海がピクリと肩を揺らしたことに気づく。

どういう心の揺れから来るものなのかはわからないけれど、とにかく黙って返事を待つことにした。


「……なってない」

「そっか」


やっぱりそうか。そりゃそうだ。


「ナオには、たった4回しか会ってないのよ? そんなわけないわ」


残念。まぁ、そうだよね。予想通りの答えだ。


「一目惚れだってあるのに、そんなわけないの?」


なんて、ちょっとからかうように問うと、夏海はかわいらしい困り顔を浮かべる。


「私に限ってはないの!」

「どうして?」

「だって、20年も好きだった人がいるのに、たった4回会った人がそれを上回るなんて……そんなことがあっていいと思う?」


あっていいかと問われれば、いいと思う。ぜひそうなってほしい。


「別にあってもいいんじゃないの?」

「よくないわよ」


何だかちょっとムキになって意地を張ってるみたいに見えるのは気のせいかな。

そういうのもかわいくて困る。


「真面目な夏海もかわいいよ」


素直にそう伝えたら、夏海の顔が照れたような困ったような嫌そうな……複雑な顔になって、何も言わずに黙ってしまった。

心から喜ばせたいのに、なかなか上手くいかない。


20年想い続けた人を4回会っただけで上回ろうとは思っていないが、少しずつ俺の占める割合が多くなってくれてたらいいなと思う。

早くこっちを向いてくれないかな。

心の中でそう願って、俺は忠犬のように愛おしい人を待ちわびる。


*-*-*-*-*


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