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神話の森に移住した伝説的なクラフター〜追放悪役令息と精霊さんのチートで怠惰な世界樹ダンジョン菜園〜  作者: 幸運寺大大吉丸@書籍発売中


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第8話 メタルダンジョン

-side カルム-


 

「ほっこりうまうまー!」

「うまうまー!」

 


 シフォンが俺の真似をする。つ……つい、いつもの癖であっさい感想を述べてしまったが、子どもに真似されるのは良くないかもしれない。もうちょっとしっかりしよう。

 それはそれとして、武器を作り終えた俺は、お母さんが作ってくれた飯をみんなと一緒に食べた。ここ最近はこうして家族とゆっくりする幸せな時間を噛み締めている。今日の昼ごはんはポトフとサンドイッチ。相変わらずお母さんの料理はマジで美味かった。

 この後は休憩してから、諸々の準備をして早速メタルダンジョンへ調査に向くつもりだ。ダンジョンへ行くのは久々だな。家族にあげた武器がどんな感じなのか気になるし、スタンピートの元凶となっている魔物にも会って色々素材を貰いたい。楽しみだ。



-side レオン-


 

「なあ、アイリス。ちょっと今時間あるか?」

「ん?なーに?今から準備するところなんだから早くしてよね」

「ああ。実はな……さっきカルムに武器の出来栄えを聞いたんだが」

「うん?」

「普段より出来栄えが良かったらしい」

「えっ」

「しかも作っている時、鼻歌を歌っていた」

「それは……まずいわね」

「ああ」

 


 カルムが鼻歌を歌って武器を製作する。それすなわち、それは世界の常識が覆されるレベルの武器になる事確定演出だった。俺も噂でしか聞いたことがないが、エンシェントドラゴンのお気に入りのお宝級の何かを貰って“お友達に”なったとか、友人の勇者にとんでもない聖剣を作って世界を揺るがせたとか。

 やばい噂ばかりだ。



「覚悟しといた方がいい」

「そうね。騒ぎにならないように気をつけないと」



 なんせあのカルムなのだ。やらかし製造機である。そして無自覚なのがさらにたちが悪い。

 気をつけていても本人が気がつかないうちにやらかしてしまって、そこに目をつけられてフェーン王国にいいように使われていたことも。いるのは俺たちもわかっている。

 今のカルムはフリー。つまり、どこから狙われていてもおかしくはない。


 

「まあでも、カルムには自覚はないけどカルム自身を狙うのが一番恐ろしかったりする」

「“お友達”がいるものね。沢山」


 

 彼のバックにはやばいのが沢山存在する。普通に彼がもしやられそうになったとしても、お友達のフェニックスが蘇生にくる可能性が高いだろう。そして、ケロッと復活する可能性が高い。

 カルムが“お友達”に頼りたくないから、両親や妹は自力で治したのだろうが、そもそも本来カルムの人脈を辿れば余裕だったと思う。不治の病ですら、カルムの敵ではないんだろうし。

 カルムは一応自分の出身国であるフェーン王国に愛着があったからその国を治めている王族は潰さなかったが、“お友達”はカルムが追放された事について、どう思ったんだろうか?まあ、それは俺たちの預かり知らぬところで処理されるだろう。



「俺たちは特に何も知らない。そもそも、1匹でも相手にするのがきついのが、複数敵に回るんだろ?勝ち目がない」

「そうね。ただ笑ってあの子たちを見守りながら守るだけよ」



-side カルム- 



「ダンジョン♪ダンジョン♪楽しみダンジョン♪戦闘戦闘♪」



 メタルダンジョンに向かっている最中、俺たちはシフォンのお歌を聴いている。

 初めてのダンジョンにルンルンなようだ。中々に戦闘民族のお歌を歌っていらっしゃる。

 戦うのが好きなのだろうか?もしそうだったら兄はとても嬉しい。せっかく自分が作った武器をこれから使ってもらうのだ。楽しんで使ってくれたらなあと思う。武器を使う上達もそっちの方が早い。



「にーにっ!あそこみてー」

「おお……!あそこか」



 シフォンが指さす先に見えたのは、巨大な金属の扉と、地面に埋め込まれた歯車のような紋章。ダンジョンの入り口とは思えないほど機械的で無機質なその光景に、思わず息を呑む。


 

 ――メタルダンジョン。


 

 硬い外壁は日差しを受けてぎらりと鈍い光を放ち、時折、内部から何かが動くような振動が地面を通して伝わってくる。今は封鎖されているみたいだ。



「カルム様、アイリス様、レオン様、お待ちしておりました!……はい、確かに。それではご武運を!」


 

 入り口にいる冒険者の人に来た事を伝え、ギルドカードを見せると、すごい畏まって案内してくれた。

 ふむ。確かに辺りの空気がザワザワしていうる。お馬さんの反応的にも間違いなくこの付近に最強格の魔物がいることは確かだ。

 そして、その魔物に怯えて、他の魔物が出て来れずに溜まっている。

 確かにこれはスタンピートが起こりそうな予感。



「うーむ。調べたところ、最強格の魔物は今眠っているっぽい。その間に周りの魔物を片付けるのが先かな?本当にグータラしてるだけだから、どんぱちやってたら、そのうち起きると思う」

「そんなことまでわかるのか?」

「うん。魔物が出している周波数的にリラックスして眠っているって判別できる」

「はえー、流石だ。すごすぎる」

「あはは」

 


 そんなに大層なものではないんだけど、褒められた。嬉しい。



「ターゲットは、15階層くらいにいるみたい」

「わかった」

「それじゃあ、俺たちが前の方で戦って、アイリスさんとレオンは後衛を頼むよ」

「オーケー」

「わかったわ」

「よっし、これよりメタルダンジョン攻略兼スタンピート阻止作戦開始だ」

「わーい!」



 俺が作った武器、うまく出来てるといいな。沢山はしゃごう!



「ダンジョン内でははしゃいじゃダメだぞー」

「落ち着いていきましょ」

「「……!はーい」」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





 

 

 

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