やりたいことなんてない。
「やりたい事とか好きな事とかないんですか」と支援センターのスタッフさんが言う。「◯◯さん(筆者のこと)に何かやりたいことがないと私たちもどう支援していいかわからないんです」とも言われた。私がスタッフさんを困らせているようだ。なんとかやりたい事を見つけなきゃいけない。と、なんだか追い詰められるような、急き立てられるような気分になってくる。アニメを見るのは好きだけど、「◯◯さんもっと外に出ましょう」とも言われているし、家にいてアニメばかり見ているのも良くないような気がする。最近は支援センターから足が遠のいている。なんだか気が進まない。
なろうに投稿するのも、言ってみれば支援センターに行かない口実みたいなわけで。
「どうして来なかったんですか?」と聞かれて、「小説サイトに投稿するための文章を書いてました」と言うための実績作りだ。
やりたい事を見つけて、それに関わる仕事に将来就けるよう努力する。で、努力する私をスタッフさんが支援する、と。
将来。言い換えれば未来。
未来と言えば、佐藤健志さんの著書『平和主義は貧困への道 または 対米従属の爽快な末路』の表紙をめくってすぐのページにこんな文章があった。
「平和のもとで、国はたいがい繁栄する。だが戦後日本の平和主義は、貧困を不可避的にもたらすのだ!
こうして日本は、誇りと絶望のはざまで、対米従属の経路を歩む。だが行き詰まり、末路が近づけば近づくほど、なぜか爽快になってくる!
何かがおかしいのは明らかだ。とはいえ、おかしいのは何なのか?
わが国の低迷や没落にひそむ、七つの真実をさぐることで、「賢い者ほどバカをやらかす」現状を脱却し、未来にいたる道を示す。
まだ、未来が残っていればだが・・・・・・」
今の日本に、日本に暮らす私に、未来はどれほど残されているだろうか。いくらやりたい事を見つけて努力したところで、何か(災害とか)がきっかけで自分の生活が破壊されたら、やりたい事、好きな事なんてやってる場合じゃなくなるだろう。とか考えていると、なんともむなしい気持ちになってくる。
こんな事言ったら、またスタッフさんを困らせてしまうだろうか。