3.建前勇者、爆誕(笑)
目の前で巨女の双丘が、ぶるんぶるん揺れる。
ファーストコンタクトの時と違い、今は薄手の(やや透ける)ローブみたいなものを羽織っているので生乳ではないが、巨乳好きの俺にとってはただただ思考の妨げモノである。
嬉しい反面、これからの説明が何ら頭に入ってこないというのは、かなり致命的だ。なので、煩悩に打ち克たなくてはならない。
「まずお主が、どうしてここに来たのかじゃが(ぶるん)」
「……はい」
「わしは時空間だけではなく、ありとあらゆる世界に干渉することが出来るのでな(ゆさり)」
「……はい」
「良くないものの吹き溜まりのような地、それがぬしの住む地域じゃったんじゃが(ばるん)、そこにたまたま、運命の短いヤツがおった(たぷん)。なのでそやつに焦点を合わせ、こちらの世界に連結・接続させることで、通常届かない位置からの転移を試みたワケじゃが(ぶるるん)」
「連結……、届かない位置……ッスね。……はい」
「……聞いとらんの」
「……ぐっ!」
うぉぉぉ‼ 無理無理無理! いくら俺とはサイズが違いすぎるとは言え、スーパー美女には変わりないのだ! そんなヤツが薄着で、動くたびに乳を揺らしている状況で冷静に話を聞けるほど、俺の人間性は成熟していない‼
「えっちじゃない格好をしてくれ!」
「フム」
「そして話はもっと簡素に! こちとらそんなに頭が良くない!」
ずびしと指をさし、俺は巨女に言い放った。すると巨女は「フハハハハハ」と大きく笑い、愉快そうに涙をこする。
「は~たまらん……。わしに命令をするか、ニンゲン」
「あはは~。面白いね~」
「じゃのぅ」
巨女巨乳さんとチビ巨乳さんは互いに目を合わせ笑う。
「う、うるさいな……。無理なものは無理なんだよ!」
小学校の通信簿に、「集中力がない」と書かれていたのをふと思い出した。まぁそれを差し引いても、俺は俺の煩悩に勝てる自信が無いですがね!
というか現在、二人の名前くらいしか分かっていない。それも正式に自己紹介されたわけではないから、推測の域を出ない。
巨大な美人の方:カムワロ
人間サイズのチビ巨乳の方:トライオン
以上である。
「仕方ないのう。……これでよいか?」
一瞬身体が光ったかと思えば、今度は一転、簡素で透けてないビスチェに服装が変わっていた。むっちりした足以外は、肌は全て隠れている。
「お……、おぉ。……これは。これなら……。いや、これはこれで、着エロの領域をかなり高めているというか……」
「フハハハハ! どうしろと言うんじゃ! フッハッハッハッハ!」
笑い過ぎだろ。というか、足は出てるからどっちみちえっちだ。隠すなら全部隠せ。いや、どのみち服の上からの凹凸で、えっちに感じるからどうしようもないのか? あと、えっちって思い過ぎだね俺。ごめんね。
「あはは~♪ 命の危機より煩悩の方が勝ってる。面白いヒトだね~」
爆乳さん――――トライオンさんのほうは、どこからか椅子を持ちだして座っており、いつの間にやら大きめの黒パーカーに身を包んでいた。
……予想なんですが、たぶんその下、何も着て無いな? だんだんこいつらの生態が分かってきた気がする。
「まぁまぁ、お気になさらず~」
「話しを続けるぞ。ぬしもいい加減、ちっとは真面目に耳をかせ」
「お、おう……。やってみるよ」
これまでも真面目でしたとは言えない空気だが、ともかく。
いったい。バイト後の俺の身に何が起きたのか、説明のようなものが始まるのだった。
「……誰でもよかった?」
「うむ。まぁしいて言うなら、そろそろ死にそうだったヤツ、じゃがの」
「死にそう? 俺が? 死期が迫ってたってこと?」
「寿命でのう。近々」
「マジかよ⁉ え、でも俺、何の病気も患ってないと思うけど……」
「いや、そろそろ死ぬと出ておった。じゃからとりあえず、こっちの世界で拾っておいたのじゃ」
「そっか、なるほど……。って、ん? こっちの世界って?」
「うむ。簡単に言えば、異世界じゃな」
「異世界?」
「カムワロ~。面倒だから、まずはこの世界の情勢、伝えとけば~?」
「あぁそうじゃの。
よいか? この世界は現在、魔王に支配されておってな。四名の四天王、八名の魔獣王、十六名の魔軍曹、他にもよう分からんのが各エリアを支配しており……」
「ちょ、ちょっと待て待て! 情報が多い!」
「なんじゃ、まだ序盤じゃぞこんなの。大陸ごとの勢力としてはドーホッカ大陸が強いかのう。次がトカンじゃが、サイイカーンも勢力を高めてきておるわい」
「だから待てって! え、何? 魔王? エリア? 大陸の勢力が何だって⁉」
そしてそんなにいっぱい要素があったら、モチベーション上がんねえだろ。
四名の四天王の上にも更に何かいそうだし、裏のナントカ将軍とかもいそうである。
あと大陸ごとにも、絶対面倒ごとが隠れてるだろそれ。
「あはは~。やっぱだめか~」
「ジワるのう」
楽しんでんじゃねえよ。
げんなりしつつ、頭の中で情報を整理……というか、浮かんできた疑問をそのまま口にする。
「……えー、それじゃあ何か? 『魔王』が居るってことは、それを倒すための『勇者』とかもいたりするのか?」
「そうだよ~」
「召喚に応じてくれて嬉しいぞ、勇者よ」
「……俺かぁぁぁぁぁぁッ!⁉ え、お前ら、俺を勇者にしたの⁉ 勇者として俺をこの世界に呼んだの⁉ 何で⁉」
「じゃから言うたじゃろ。誰でも良かったから、死にそうなやつをテキトーに見繕ったって」
「そういうことかよ!」
い、いやいや! 無理だろ。無理ゲーだろ。こちとら運動もろくにできない、三十歳の、やや太り気味のフリーターだぞ? フリーターの中でも、あんま仕事できないタイプの人種だぞ?
「物覚えは悪いし動きは鈍いし、人の顔覚えるのも苦手だし、うまいこと社会に溶け込める自信も無いし!」
「おまけに三十年間童貞なんだって~」
「うるさいよ! ……って、何、そういうのも分かるの?」
「女神特権じゃ。好みの性癖と、F〇〇〇Aの購入履歴まで分かる」
「バニーって検索したら逆バニーしか出てこないことに憤慨を覚えているね~」
「人権侵害! いや、尊厳破壊か⁉ ともかく、そういうのダメだろ‼」
「……仕方ないのう。それじゃあわしの情報もくれてやるからトントンにせい。恥ずかしいがわしは実は右の……」
「いいよ! 言わなくていいよ!」
正式に名前も分かってないヤツの性事情とか、どういう顔して聞けば良いってんだ。
俺がそういう旨を伝えると、巨大な美女は「そうじゃったの」と手を打つ。
「まだちゃんとは名乗っておらなんだ。すまぬすまぬ」
言って、寝転がった姿勢から一転、胡坐へと姿勢を変えた。涅槃大仏から鎌倉大仏になった。
「さて――――わしの名前はカムワロ。敬称は無しでよい。まぁ神で……、えー……、女神でのう。うん……、まぁ、そんなアレじゃ」
「絶対途中でめんどくさくなっただろ! なぁ!」
「お、ニンゲンのくせに聡いのう」
「どんなヤツだって気づくよ!」
必死な俺の何が面白いのか、「フハハハハ」と魔王のように笑う女神・カムワロ。
女神……なんだよね? 角とか笑い方とか態度とか、コイツが『魔王』だと言われた方がしっくり来るんだけど。
「いいセンいってるよユ~スケくん~」
続いては、ロングパーカー一丁のチビ巨乳さんだ。
「アタシの名前はトライオン~。トライオン・シシラミナ・リジン・アンダーレイン・オルカ」
「こっちはやたら名前が長い⁉」
「めんどうだからトライオンでいいよ~」
「あぁうん……。助かります」
椅子に気だるげに座ったまま、手をひらひら振りながら、トライオンは言った。
先ほどからむちむちした足を組み替える度に、その奥が見えそうで気が気ではない。
「ん? 見せたほうがいい~?」
「心を読むな! そして話に集中できなくなるので絶対やめてくれ!」
「あはは~♪」
息を吐いて、とりあえず気持ちを落ち着ける。
まぁ目の前の彼女たちがどんな存在なのかは、このさい置いておいて。俺は気になることを質問していくことにした。
「えっと……、何? さっき俺のことを、勇者としてこの世界に呼んだって言ったよな?
え、勇者やるの? 俺が? それで、魔王とか……、ナントカ軍団を倒すのか?」
「そうなるのう」
「イヤだよ! つーか無理だろそんなの!」
「ま~ま~、とりあえず話をだねえ~、」
「アレか、ドッキリとかか? 言っとくけどなあ、俺に貯金とかありませんー! しがないフリーターなもんでね! 美人局的なことだったり勇者サマプレイみたいなことをさせたいんだったら残念だったな! でもおっぱいは見せてくれてありがとう! 感動しました!」
「よし、一旦黙れ」
岩石が落ちてきた。……あ、勿論直撃しましたよ。
「おっ……、おぐっ……!」
なにこれ、すげー血が出てるんですけど……! 死ぬやつだな、コレ?
「そしてすかさず回復」
カムワロは若干イラつきながら、俺を掌で勢いよく押しつぶす。
絵面的にはダメージを食らっているのだが、どうやら血は止まっているらしい。痛みはまだ残っているし、行動としては馬面さんを押しつぶしたのとまったく一緒なわけですが、コレは回復行為みたいですよ?
「話を聞け」
「はい」
言われるまでもなく正座だった。彼女はあぐらのまま。こうして向かい合っていると何かの対局をしているみたいだ。もうすでに王手気味ではあるが。
「簡単に結論だけを言うぞ。ぬしは勇者になるんじゃがな?」
「あ、決定なんだなそこは」
口を挟むと鋭い眼光が飛んできた。岩石も飛んできた。当たらなかったからセーフだったが。
「な・る・ん・じゃ・が! ……わしらもサポート役として、おぬしについていくことにする」
「え、ついてきてくれるのか。それも二人も」
良かった。右も左も分からない世界に放り出されて無理ゲーみたいなことをさせられるとか、現代にいたほうがマシ――――
「っていやいや、それでも魔物とか怖い動物とかとも戦わなきゃいけないんだろ? ははは、無理無理。勝てねえよ」
俺が笑いながら手を振ると、女神カムワロはにたりと口を歪ませ、言い放った。
「それは――――わしらが全部倒してやる」
「へ?」
呆気にとられ、つい変な声を出してしまう。
目の前の女神は、めちゃめちゃ悪そうな笑みをつくり、こう言った。
「魔物も将軍も四天王も、博士じゃろうが何じゃろうが、魔王も含めて全部わしらが倒してやる。ぬしは勇者として、後ろからついて来てくれさえすればよい」
「はぁああああっ⁉」
言っている意味が分からなかった。いや、分かりはするのだが、脳が追いつかないというか……。
「え……? そ、それはどうして、ですか、ね……?」
「いやのう? わしもこの二百年、導きの女神をやっとるわけじゃろ? けど、導く者導くもの、ぜ~~~んいん魔王に歯が立たんときとる。それが歯がゆくてのう」
「はぁ?」
「じゃからのう。どうにかして、わしらが直接魔王と戦えれば、手っ取り早いと思ったんじゃ」
「えぇ……」
ちらりとトライオンの方を見ると、ゆるゆると頷いている。どうやら本当のことらしい。
「でも話を聞いてれば……、その方が一番確実なのか、な……?」
人間の最大値で勝てないのであれば、もう人間以上の存在をぶつけるしかない。なるほど道理にかなっている。
それにさっきの戦闘……というか、蹂躙シーンを思い出す限り、かなりの力を持っていたことは見て取れる。
「というか。その魔王ってのは、人間の力が全く及ばないレベルでヤバイのか?」
「うむ、そうじゃの。さっきの四天王の一人は大したこと無かったが、魔王自体はけっこうヤバイのう」
「さっきの馬面さん四天王の一人だったのかよ! その方が衝撃だよ!」
めっちゃ簡単に退場しちゃったけど⁉ 噛ませ犬にすらもなってなかったんだが。
い、いや、それは置いておこう。
「さっき、導く者全員敵わなかったって言ってたよな? つまりこれまでの勇者と言われるヤツ、全員死んだ、の……?」
「いや、わしらの管轄になってからは、負けそうになるギリギリで、全員回収してやっとるわい。その後寿命で死ぬまでは、生きてはおったぞ」
「そ、そう……」
「ただやっぱのう。魔王軍と戦ったときのトラウマは強いみたいでの。『ムチムチ筋肉怖い』『ハニートラップ怖い』『なんか心臓の奥が痛い気がする』『思い出すたび自刃したくなる』『トライオン様はどうやったら胸を揉ませてくれますか』『もうだめだ。この世界はお終いだ』『ちなみに女神さまたちは彼氏とか居るんですか』『褐色でしか興奮できない身体になってしまったんだが』『頼れる仲間が次々脱落していった』『もう殺してくれ』『もういいから女神さまの椅子として一生を終えたい』……などなど。そういったアンケート結果となっておる」
「半分くらいが関係無さそうだったけど⁉」
あと、特殊なフェチに目覚めてるやつが多いんじゃない⁉ それも、魔王とは関係無さそうなものもあるし!
「ま、死んではおらんが廃人状態と言ったところじゃの」
「軽いよ! いやいや、勇者になるのめっちゃ怖いんだけど⁉」
俺の言葉に、カムワロは「なぁぬしよォ」と笑う。
「先んじて言っておくが、わしらは超強いぞい。神・女神の中でも、戦闘と破壊に関しちゃあ相当上位じゃ」
「二人揃えば一番じゃないかな~と思うよ~」
それはそれで、女神としてどうなんだ。女神が破壊を得意としてて良いのか。
「お前ら本当に女神なんだろうな。邪神とか破壊神とかじゃないのか?」
「む、何じゃ。わしを喜ばせても、加護くらいしか与えられんぞ?」
「褒めてねーよ! そして結構な恩恵じゃないのかソレ!」
「いやいやでものう~? 流石にわしごときが破壊神じゃとは、ちょっとおこがましいっていうかのう~?」
「謙遜の比較対象が分からんから、リアクションを取りづらいったらないな!」
「きみ見た目に反して、女神の悦ばせ方を分かってるね~。よ! この女神殺し~!」
「見た目に反しては余計だよ! そしてその呼び名は不敬過ぎないかな⁉」
「フハハハハッ!」
「あはははは~」
「ステレオでうるさっ!」
ともかく。
何故かどんどん気を良くしていき、カムワロは言葉を続ける。
「ぶっちゃけるとなあユウスケよ。やばいとされておる魔王じゃが、それすらも相手にならんくらいに、わしらは強いぞ」
「え……」
「なので、わしらがヤツを瀕死になるまで追い詰めるから、トドメの一撃だけ刺しとくれ。それで全てが解決じゃ」
自信満々に、鋭い眼光をこちらへ向ける。尊大な態度をとっているカムワロだが、それだけ自信があるということが見て取れたし、おそらくその言葉は本当のことなのだろう。
その語気に気圧されながら、俺はもう何度も口にした「いやいや」という言葉と共に口を開いた。
「そ……それなら俺いらないだろ。今から魔王のところに飛んで行って、虐殺の限りを繰り広げろよ」
それが手っ取り早く、全員が(魔王さんサイドは除く)即幸せになれると思うのだが。
しかしカムワロはため息をつきつつ、俺の疑問へと応える。
「そうしたいのは山々なんじゃがのぅ……。我ら神や女神というのは、単体や個人の思惑で人間界に干渉しちゃあいけねーんじゃよなぁ。そもそも、理由もなくココから出られねーしのう」
「そうなのか?」
そうなのじゃと言って、呆れたポーズをするカムワロ。……成人女性の身体つきだが、子供っぽいリアクションをするのが、少し可愛いと思ってしまった。そしてだんだんと、言葉遣いもラフになってきている。これが本来の喋り方なのかな?
「ただのう~? 導きの女神として、勇者をサポートするためについて行った先で、偶然にも、図らずも、あくまでもたまたま、降りかかる火の粉を振り払っても……怒られはせんかものう~~?」
「わ、わざとらしすぎる……」
「え~? しかし、身の危険なんじゃぞ? それなら身を守るための反撃や自衛なら、許されると思わんか?」
「おま、それ……!」
つまり、魔王軍側への攻撃を、全部『正当防衛』で片づけるつもりか。
あくまでもカムワロは、俺という勇者を導くために同行している存在だが、危険な存在が現れたのなら、攻撃しちゃうよ☆ でも許してね☆ ……的なことを主張している、と。
そういうことかとトライオンに確認の目線を送ると、パーカーを持ち上げて「見たいの?」というリアクションを取った。よし、コイツとは意思疎通のやり方から見直していこう。全然だめだ。
「と……とにかく。建前上は、俺のためとして動く……と」
「フハハ。理解が早くて何よりじゃ」
笑う、大きな身体のカムワロと。
あらためて、目が合う。
そして彼女は力強く、まるで俺を導くかのように、吸い込まれそうな瞳と共に口を開いた。
「よいか、勇者・ユウスケよ」
頭上からの言葉に、俺の心臓は跳ねる。
これが、全ての始まり。運命の始動。冒険の幕開け。
「冨も名声も全部くれてやる! じゃからぬしは、黙ってわしらについて来い」
まるで全てを支配するかのような口舌は、俺の身体いっぱいに降り注がれた。
――――こうして勇者ユウスケとなった俺は、超美しき女神カムワロ様に一生の忠誠を誓い、人間界へと旅立つことになったのじゃった。ついでに貞操も捧げる約束をしたのじゃった……と」
「あ、カムワロ~。アタシの名前も足しといて~」
「いや待て待て、勝手に人のモノローグ捏造すんな! まだ決めてねえから!」
「なんじゃ? この流れで行かぬとか、嘘じゃろおぬし」
「いやいや……、だって怖いわ!」
「まだビビっとるのか。そんなに魔物なんざ怖くないぞい? というか、わしが近づけさせんわい」
「そうは言ってもよ」
「愉快な冒険がきみを待っている~……的な、ね~。……というか~、そろそろ時間無いからね~? さっさと行くよ~、勇者ユ~スケ~」
「え、ちょっ! 待て待て! 普通こういうのって、『分かった。俺に出来るかわからないけど、全力で頑張るよ二人とも!』みたいなくだりが――――」
「そういうの見飽きとるんじゃ、導きの女神は」
首根っこを乱暴につままれ、謎のゲートへと連れ立たれる俺。
こんな風に半ば無理やり。俺、淀山 ユウスケは。
この強引で豪快な女神・カムワロと、奔放で粗略な女神・トライオンと共に。
勇者として、旅立つこととなったのだった。