いつか、きっと
私はちゅんこ。兄と姉がいて3羽の中では末っ子なの。
「流れ星にお願いごとすると、願いが叶うんだって」
こう言ったのはお姉ちゃん。人間の子どもたちが話ていたんだって。
「流れ星って何?」
「知らない」
「俺、星なら知ってるぜ」
お兄ちゃんが得意気に言った。人間の家の中にあるクリスマスツリーってやつのてっぺんに付いているやつなんだって。
「あれを川に流すの?」
「もっと小さいやつないかしら?あれはくわえるの無理そうよ」
私たちは電線からじっと人間の家の中を眺めていたけれど、やっぱり、あれを川に流すのは大変そうね。残念だわ。お願いごとたくさんあるのに。
まず、美味しいものが食べたい。怖いカラスに追いかけられませんように。それか、カラスよりも大きくなれますように。あとはね、ちゅんこ、お兄ちゃんとお姉ちゃんよりもお姉ちゃんになりたい。
スズメの子たちが夢を見ている頃、星は流れる。