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短編小説

何処にいったの

作者: Nagare〆

どちら様ですか?


彼女は、全く俺を覚えていないようだ。

毎日、しつこいくらい俺につきまとっていたこの女は、

昔、一度だけ遊びで寝た女。


はじめのうちは、

割りきりの関係を望む大人の女だと思っていたのに

一度、寝ただけの関係で、まぁ、重い、重い。


気持ち悪いくらいの回数の電話。

日記のような大量のメール。


これが、俗にいうストーカーってやつ?


って、気味が悪くてどうしようかと悩んでいたのに

ある日を境に全く姿を消した。



はじめのうちは、せいせいしていたんだ。

あのストーカー女から解放されてよかったってね。


それなのにどうしてなんだ?


どうして物足りない気分になどなるんだ?


いつの日からか、

連絡のない事に苛立つ自分がいた。


そんな時にしばらく交流のなかった、

大学時代の友人から結婚式の招待状が届いて、

参加した結果が、なんなんだよ、これ。


どうしてあの女がウェディングドレスを着てるんだ?



気晴らしにちょうどいいと思ってきたのに

どうしてあの女がここにいる?


思わず声をかけたら、

まるで全く知らない人間を見るかのように嫌な顔をされた。


なぁ、俺達、あの夜、寝たよな。

そのあと、腐るほどの電話とメールの攻撃をしてきたよな?


お前にとって、俺ってなんだったの?


納得がいかなくて、

あの式が終わってから

俺は、毎日、あの女に電話をしているのに、

あの女は、ずっと無視。


腹がたったから、

昔、あの女が俺にしたように、

毎日、毎日、日記のようなメールも送り続けてやった。


なぁ、お前にとって俺ってなんだったの?


なぁ、お前にとって俺ってなんだったの?



ああ、

今日は、何だか外が騒がしい。


はい、はい、わかったよ。

今、ドアを開けるよ。



はっ?警察?

意味わかんねぇ。


ストーカー?


それってあの女の事だろ?


俺じゃない。俺じゃない。


ストーカーは、あの女の方なんだ。









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― 新着の感想 ―
[良い点] 珍しく良い点が浮かばないです。ごめんなさい [気になる点] 葛藤がテーマだったらもっと心を揺らしてあげてほしい。寂しさとか、辛さだとかを長く長く書いても問題はないはず。 一種の基準点ってい…
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