第39話 報告、そして
夕方になってギルドに顔を出しました。
とりあえず報告。
みんなには人間だけど珍しい種族だったから中央教会でなければわからなかった。
クラスは戦士と魔法使いの中間みたいなものだと説明しておきました。
一応マスターには一から十まで全部話しましたが。
マスターは一言「そうかい」と言っただけで別にそれ以上の反応はなし。
まあ色んな奴らが集まっているギルドの中でボクの身の上なんて珍しい話でもないのかもしれない。
「ところでマスター、これって何だかわかる?」
と、今朝方もらった緑色の魔力石を取り出しマスターに見せるとあっけなく正体判明。
「お前のすぐ後ろに同じ物があるじゃねえか」
後ろ? 後ろを振り向いた店の奥の壁に飾られたひと振りの剣。
その柄元に収められている宝石は、迷うことなきこれだった。
『ドラゴンキラー』
昔マスターの知り合いの剣士が使っていた物で形見だとか。
「それは竜の魔力石。詳しくは知らないが、竜を倒す力を
秘められていると言われている武具には大抵その魔力石がはめ込んである。
魔力があるから魔力石で間違いないんだろうが、だれもその正確な効果を知らんから
希少なものなんだがまったく売り物にならん」
だそうです。
なるほど竜の魔力石か…
「どうだ、お前さんそれを使って少し研究をしてみれば」
「研究ですか?」
「もしそれの使い道が分かれば売り物になる。
お前さんも、用途不明の魔力石の使い方を導きだした冒険者として
少しは名が売れるだろうよ」
ボクは、そうですねと返事をすると
さっそくグランに竜の魔力石をはめ込んだ。
辺りに淡い緑色の光が広がり、そして消えた。
「ところでオゼリアプルート、例の掛け金どう始末する?
だれも当たったやつがいなかったんだ、いっそ今日の払いに使っちまうか?」
そう、ボクの正体は何なのか?っていうことでやった例のかけです。
まあ、ルナリスのことは仕方がないけれど・・・
まさかボクの種族を「人間」とかけた人が一人もいなかったなんて。
そんな訳で掛け金が宙に浮いています。
「そうですね、来てない人も呼んでパーっと騒ぎますか」




