第33話 買い物と白銀の相棒
……で、今日も司祭様はまだお戻りになっておらず。
つまりまた、何もすることがないということ。
というわけで、昨日に引き続き教会都市ノルズ・グニルをぶらぶらと散歩中。
相変わらず品ぞろえはハイクラス。見てるだけでも目の保養になるなぁ。
「それにしても、さすがにこの皮鎧もボロくなってきたしな……」
昨日ゲットした10万GP、どう使うかずっと悩んでたけど、そろそろ防具の新調だな。
――と、思ったその時。
「あっ、これは……!」
◆回復系アイテム《治癒の腕輪》
装備しているだけで、傷を負ったときに魔法でちょっぴり癒してくれる優れモノ。
ただし、回復ランクはE。擦り傷程度なら“すっ”と治るレベル。
……まあ、ないよりマシだよね? お値段5,000GP。よし、買い!
さらに……
◆魔法反射鎧《白銀鏡の鎧》
物理攻撃を部分的に跳ね返すというシロモノ。
見た目もピッカピカで、銀色の鏡面仕上げがまぶしい。お値段45,000GP。
「高っ!? ……でも、まあ、こういうのって、後から“買っとけばよかった”ってなるやつだよね。よし、買い!」
そしてそして……
◆夢とロマンの詰まったアイテム《福袋》
『よくわからないものまとめ売り、かならず3個以上入ってます。
値段より価値があるかはあなたの運しだい。のろいアイテムが入っていたらごめんなさい』
――って書いてある。めっちゃ怪しい。でも買いたい。1万GP。よし、買い!!
そんなわけで、今日の戦利品合計=6万GP!
「見た目もグググ~っとレベルアップ! これで“魔法使い”って言われたら笑っちゃうな」
スキップ気分で宿に戻る道すがら――
ふと、とある店先に目が止まった。
「……ん?」
そこにいたのは、真っ白な毛並みの小さな狼の子供。
種族名:雪狼
全身、銀白のもふもふ。瞳は氷晶のような蒼。ちょっと首をかしげる仕草がまたかわいい。
(……こ、これは……反則だろ……!)
雪狼といえば、大人になれば人が二人くらい乗れるサイズにまで成長する。
しかも、賢くて忠誠心も高く、“魔獣騎兵”の乗騎としても人気があるらしい。
「……よし、決めた。君は今日から、ぼくの相棒だ!」
4万2,000GPのところを、店主に無理を言って3万8,000GPに値引きしてもらい、購入決定!
「名前はそうだな……うん、“ブリード”だ!」
「ワン!」
「ワンって、お前は犬か」
「ワン!」
(主、それ狼です)
(ヒャッハー、でもあいつ、かわいいじゃねぇか)
そんなわけで、魔法剣・魔槍・魔法少女・人造人間・ミロンの血を引く魔術師・ツンデレ錬金術師に加えて――
白銀の相棒、雪狼が仲間に加わりました。
だんだん、パーティーが“訳のわからん集団”になっていく気がするけど――
まあ、旅ってのは、そういうもんだよね!




