第18話 森にひそむ、六本足のフライパンケーキ
今日から、例のアイツ――
**「6本足のパンケーキ(初号機)」**を探すため、
リアさん(錬金術師)とエイレンさん(火術士)、そしてぼくの3人で、
森の探索に入りました。
メンバー構成にやや不安があるけど、誰も突っ込まなかったので良しとします。
まずは一日目。
森の入り口にキャンプを張り、そこを拠点にして四方八方を分担捜索。
しかし……
何も見つかりません。
モンスターの足跡どころか、パンケーキのかけら一つもない。
まさか、すでにどこかへ移動してしまったのでは……?
一抹の不安がよぎりはじめた頃――
「――キシャァアアッ!!!」
きた!
この耳に残る不快な金切り声!
そう、間違いなくアイツだ!
「ブリューナク、グラン。何か感じるかい?」
(主よ、あちらの方角から魔法生物の気配が漂っております)
(ヒャッハー! オレ様の勘が騒いでるぜ。行ってみな、逃がさねぇうちにな!)
二人の(?)頼れる相棒の指し示す方へ急行!
するとそこには――
ズタズタに引き裂かれた『大ねずみ』の死骸。
うん、完全にやられてます。
おまけに、焼かれてる。たぶん高温の蒸気か、内部発熱系……つまり加熱型魔法生物だ。
これで分かったことが一つ。
アイツ、進化してます。
そして、かなり強くなってる。
(うーん……下の上、いや中の下くらい?)
冒険者ランクで言えば、たぶんDよりちょい上。
そこへ、ようやくリアさんとエイレンさんが合流。
「よっぽど鋭い爪か牙を持っているらしいですね……あと油」
「燃えるタイプの魔法生物かしら。ちょっと厄介ね」
あっさりした会話の中にも、さりげなく危機感。
ぼくはというと、なんとなくパンケーキにバター塗ったりしたら怒られそうな気がして黙ってました。
この日はこれで探索終了。
軽く夕食(非常食:乾パン+塩)を済ませ、交代制で見張りを立てながら寝床へ。
……で、ふと思ったんですけど。
リアさんって戦えるのかな?
いやまあ、錬金術師だし。きっと何かある……よね?
でも万が一、**「また砂糖と魔法薬間違えました~」**とか言い出したら……
考えるのは明日にしよう。
明日こそ、決着をつけたい。
6本足パンケーキとの因縁に。




