表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オゼリアプルートの冒険日記  作者: 鳳 翔平
12/59

第12話 玄関修理と糸と、謎の進化系わたあめ

今日は、うちの玄関の屋根の修理に大工さんが来てくれる予定だった。


そう、あの嵐の夜にどこかへ旅立っていった我が家の可愛い屋根。

そろそろ現実と向き合おうと思って、ギルド経由で職人さんを呼んだのだ。


ところが。


来たはずの大工さんが、ほとんど仕事らしい仕事をしないまま帰ってしまった。


理由:

フーヨンが勝手に玄関を修理してしまったから。


 


……説明しよう。


フーヨンとは、例のぷもーんの正式名称(※名乗ってきた)。

影に収納していた使役獣のひとり。ふわふわ浮いてて、発光してて、あまり役に立たないと思われていた彼である。


が。


どうやらこの子、「物体再生」系の魔法能力を持っていたらしい。


 


大工さんが到着して、「あーこりゃ柱からいくね」なんて言ってるとき、

ぼくの影がモゾモゾし始めた。


フーヨン、騒ぐ。


「ぷも〜ん!」


仕方ないので影から出してみたら、突然、口から糸を吐き出し始めた。


 


あの時のぼくの顔は、多分すごかったと思う。


え?

フーヨンってそういう構造?

っていうか、繭?


一気に玄関が白い糸に覆われ、完全にサランラップ案件になった我が家。

大工さんと一緒に数分待っていると、ふいに糸が崩れ落ちた。


そこには――


元通りの玄関があった。


綺麗に、ビフォーより美しいまである。

ぴっかぴか。新品レベル。


 


「こりゃすげぇな……」と大工さん。


「アンタが修理の仕事はじめたら、うちら食えねぇや」と、

笑いながら帰っていった。なんか申し訳なくて、交通費くらいはお渡ししました。


 


というわけで、フーヨンの能力、物質再生と判明。


これはすごい。すごいけど、ちょっと怖い。

構造理解とかどうなってるんだろう。3Dプリンタ的な何かなのか。


ていうか、あれだけのことができるなら、

パンケーキを焼く程度の加熱能力も、実は持ってるんじゃ……?


 


ついでに、回復魔法とかも使えたら便利なんだけどなあ。


そのへんは、また別の機会に試してみよう。


 


なんだか最近、やたらと周囲が便利になってきてる気がする。

でも、肝心の“自分の正体”は相変わらず不明。


この感じ、ソシャゲで仲間はどんどん増えてるのに、主人公のステータス画面がずっと「???」のまま、みたいな。


まあ、明日こそちゃんとギルド行って、旅の段取り確認しよう。


そろそろ、行かないとね。中央教会。


ぼくが一体、何者なのか。

この影に棲む、もふもふたちの謎も含めて。


きっと何か、分かるはず――たぶん。きっと。おそらく。そうであってほしい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ