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オゼリアプルートの冒険日記  作者: 鳳 翔平
10/59

第10話 観察日記始めてみました

使役獣になった「ぷもーん」と「きゅにゃ〜」の観察を始めてみた。

理由は簡単。

こいつら何ができるのか、まったく分からないからである。


突然生まれて、勝手に浮いたりうねったりして、気づけばぼくの影に入ってたこの二匹。

見た目はかわいい。挙動もまあ……無害。

でも、ほんとうにそれだけ? もしかして実はすごい能力があるのでは?


ということで、まずはぷもーんから観察スタート。



---


【観察対象①:ぷもーん】

分類:浮いてるやつ

鳴き声:「ぷもーん」

外見:わたあめ型。白くてふわふわ。たまに薄く発光する。

性格:ぼんやり。たまに回転する。基本、ゆるい。


朝、呼んでみた。


「ぷもーん?」


「ぷも〜ん」


返事はする。だけど特に動かない。こっちをじっと見てるだけ。


試しに「飛べ!」と命じてみたら、すでに飛んでいた。常に浮遊中。


「燃やせ!」と叫んでみたら、なんかちょっとだけ体が温かくなった。

でもパンを焼くほどではない。せいぜい“ほんのり布団乾燥機”レベル。


しばらく見ていたら、部屋の隅で自分の体を丸めて、ふわふわと漂っていた。


そのまま、壁にぶつかって「ぷも〜」と鳴いてた。

癒やし枠かな、これは。



---


【観察対象②:きゅにゃ〜】

分類:水蛇っぽいなにか

鳴き声:「きゅにゃ〜」

外見:水でできた蛇。透き通っててちょっと綺麗。

性格:やや神経質? よくオケの水を舐めている。


きゅにゃ〜はちょっと違った。

呼ぶとにゅるっと出てきて、床をうねうねと這い回る。


水っぽいのに、床が濡れない。なにそれ地味に便利。


試しに洗い物の横に置いてみたら、

食器の汚れが少しずつ減っていった。


もしかして、自動洗浄スライム……いや、スネーク?


でもティーカップを吸い込みそうになったので慌てて止めた。


 


あと、たまに「ぷもーん」と戯れている。

なんというか、子犬と風船を同時に飼っている気分。

賑やかだけど、基本、役には立ってない。


 


それでも。


こいつらが部屋にいると、ちょっとだけ落ち着く。

静かすぎない、でもうるさくない。

曇り空に小さなランプをぶらさげてるみたいな、そんな存在感。


 


……うん、なんか気に入ってきたぞ。


 


というわけで、今日の観察日記はここまで。

明日は、もう少し指示語を覚えさせてみようかな。


たとえば「隠れろ」とか「待て」とか、「ごろん」とか。

いやそれは犬か。


 


ちなみに今日は、リアさんが来なかった。

嵐のあとの仕事でバタバタしてるらしい。

この町、屋根が吹き飛んだ家、意外と多いらしいです。うち含む。


 


さて、明日は何が起きるのやら。


……何も起きないといいけど。


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