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Disc1
背中に強い痛みが走り、気がつくと空が見えていた。青い。
倒れる前に見えたのは互いの武器がぶつかりあって散らばるオレンジの火花。
いや、眼の前に星が散ったの間違いかもしれないが。
「強い! つよすぎ!」
地面に仰向けに倒れたまま泣き叫んでいると、心配した彼が傍に寄って来てくれる。
「だいじょうぶ?」
やかましいわ。
華奢な体付きに、伸ばしっぱなしのボサボサの髪。ドロンと眠そうな目をしている。
「…だいじょばない。」
正直に言うと、手を貸してくれるので、ひとまずは立ち上がる。
おかしいだろ。
「お前…、何やってたの? レベルいくつ? さっきの町の入口からここまでの間に人変わりすぎだろ。まだ序盤だぞ。」
「レベリングしてた。」
「鬼! 初見殺しの対策積むな!」
どうりで小さな草むらに四泊もさせられたわけだ。このあたりの生命体を焼き尽くしたんじゃないか。
生態系変えんな。
「はぁ…。呑気そうな奴だから、すぐ捻れると思ったのに…。」
これでは主人公のライバルという、面白い青春劇に転生した意味が無い。初見殺しのスパルタ教育で、俺が一流の剣豪に育ててあげたかったのに。
オートセーブなんて、クソだ。




