3-プロローグ
旅に不慣れな一人は、なんとか二人と一匹に付いて行きます。
「二人は暮らす場所を探しているんだよね。最低限これは欲しいとか、嫌だとかあるの?」
「私は、日々を平和に過ごせたら何でもいいです」
「俺はご飯が美味しいとこがいい。好きじゃない味付けのものを一生食うとか無理かな」
「安全な棲家と飽食。生物として自然な欲求だ」
そんなふうに四方山話をしながら歩いていると、建物と大きな山が見えてきました。
「人が住んでいそうな街が見えてきたけど、今度はどんなところかな。美味い飯があるといいな」
「どのような国なのでしょう?それにしても大きな山ですね」
まだ見ぬ国に思い馳せていると、オドレイはテールデジュでのことを思い出しながら質問をします。
「そういえば、ルディさんがテールデジュで喋らなかったのは意図的なんですか?」
「うむ、目立たぬ方が良いと考えてな」
「喋ってなくても十分目立ってましたよ」
「えっ!?まあ、そっか」
リッタと狼は自分達の作戦が上手くいってなかったことに少しだけへこんでいると、国の敷地に入った彼らに興味を持ち、近付いてくる者がいました。
「お、あんたら旅人か?よく来たな」
「子供?」
「お前達どんな田舎から来たんだ?」
「失礼だよリッタ君。彼はドワーフっていう種族で、この人は多分大人だよ」
「そうだぞ」
彼らに話しかけたのは、髭を生やし、筋肉質で、小柄な肉体を持つドワーフの男でした。
ここはドワーフが暮らす国ファブロ、異なる種族や文化に触れて二人は何を思うのでしょう。




