7-プロローグ
船から降りてしばらくたった二人と一匹は歩いています。
「やっぱり、陸はいい。船にはもう乗りたくない」
「すごい船酔いしてたもんね」
「なんでフォールは平気なんだよ。羨ましい」
そんなふうに四方山話をしながら歩いていると、建造物のようなものが見えてきました。
「なんか、見たことのない感じの屋根だね」
「あれは茅葺きの屋根だ」
見慣れぬ家屋を見ながら、二人と一匹はいろいろと話しました。
「独特な文化があるって聞いてたからもっと変なの想像してたけど、思ったほど変じゃないね」
「お前達にとっては独特だとしても、その地で暮らすものにとっては日常だ。生きにくい方向へ発展することなどありえぬ」
するとそこへ見慣れぬ農耕具を背負った人間が、警戒心を露わに現れました。
「おめえ達、誰だ?」
「俺達は旅で立ち寄っただけで、別に悪いこととか考えてないから。怪しい者じゃないから」
「だから言っただろ。おいらは最初っから敵意なんて感じていなかったんだ」
付近には話しかけてきた少年しかいないにも関わらず、別の誰かの声が聞こえてきたことに二人とも驚きました。
警戒されていたかと思えば、気さくに話しかけてくる声、全く異なる意見に迎えられながら、二人は村に入って行きました。
ここは八百万の神々が存在する島国、二人にとっては珍しい文化で暮らす村に二人は何を思うのでしょう。




