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8-プロローグ

 久しぶりの陸地を二人と一匹は歩いています。


「足元が揺れないのって、なんて素晴らしいんだろう。船はもう嫌だ」

「私は別にそこまで酔わないけどなあ。それよりも、世界の端がなかったおかげで、みんな落っこちずに済んでよかったね」

「そもそも、なんでそんな危険なことをしたんだよ」

 そんなふうに四方山話をしながら歩いていると、なんの変哲もない村が見えてきました。

「よかった。ここにも人がいたんだ」

「とりあえず、泊まらせてもらえるかだけでも確認してみよっか」

 二人が発見した村は、一見すると何の変哲もない村でした。それもそのはず、世間の目から逃げ隠れ、苦難の時を耐え忍び、行動を起こす機会をうかがう彼らは、意図的に目立たないようにしていたのです。

「こんにちは。こんな辺鄙な村に何か御用ですか?」

「私達はここより西方の大陸から、船に乗ってやってきたました。食料の在庫が底をつきそうなので、補充するためにしばらく泊めて頂けないでしょうか?もちろんお金は支払います」

 二人が排除すべき敵かどうかを見極めるために近付いてきた中年の男性は、二人のそばに控える狼を認識すると態度を大きく変えました。

「?ああ、なるほど。狼を連れているということは、我々の仲間ですよね。それならそうと、最初から言ってくださいよ」

「…。一応、あなた達が誰か、教えてもらってもいい?」

「もちろん。我々は邪神様を信仰し、勇者や聖女神、特に我々の同胞を殺めた勇者達と敵対する存在ですよ。歓迎します、我らが同志よ」

 不気味な顔で二人の顔見知りに対して殺害予告をする男は、魔族に肩入れする人類の仇敵、邪神教団の一員でした。


 ここは邪神教団の生き残りにより構成された村、二人は無事に生きて帰ることが出来るでしょうか。

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