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翌日になると、約束通りに二人は勇者一行と対面していました。
「君達がアナベラさんが推薦した実力者達ですね?」先日目撃した際には鎧を着ていた騎士の男、ガナンが切り出しました。
「その、少し照れくさいですね」
「実力はあたしが保証するわ。それにエブール、偵察とか苦手だって言ってたじゃない?リッタの方は元猟師らしいから、代わりにやってくれるんじゃない?」
「私は嗅覚で敵の位置を無理やり把握しているだけ。ちゃんとしたやり方でやってくれるなら、変わって欲しい」馬の顔を持った女性、エブールがアナベラの言葉に淡々と返事をしました。
「リッタさんの役割は分かりました。ではそちらのフォールさんは?攻撃、治癒、支援の魔法がそこそこ使えるそうですが、攻撃ならアナベラ、治癒と支援なら私で十分ではありませんか?」リッタについての話が一段落したため、修道服姿の女性、プレッセルが話題の中心をフォールに移しました。
「そこは臨機応変に対応すればいいんじゃないかな。例えば分断されたとき、治癒魔法の使い手が二手に別れられたら安心感が違うと思うよ」そんなプレッセルの疑問に対して、勇者ヒイロが答えました。
するとここまでの話を踏まえたガナンは、二人が加入する方向で話を進めます。
「皆さんの意見はわかりました。加入しても問題ないが多数派だと思われますが、そうなると問題なのは実力ですね。まずはリッタさんの実力を測るために、勇者様と模擬戦を行いましょう。そのためにも場所を移しましょうか」
そのような流れで、リッタの実力を測るための模擬戦が行われることになりましたが、残念ながらリッタは模擬戦に対してあまりやる気になっていませんでした。
それもそのはず、リッタは勇者一行に加わることに利点を見いだせていなかったのです。
「まあいいけど、あまり気乗りしないなあ」
そんな様子のリッタには見向きもしないで模擬戦の話が淡々と進行します。
「それでは決闘の立会人は私、ガナンが務めさせていただきます。ヒイロ、リッタ、両名はこの模擬戦で事故が起きた際に神の国で争うことがないよう誓いますか?」
「誓います」
「え。な、なんですかそれは」
仕方がなく模擬戦を行おうとしていたリッタは、模擬戦の前の誓いの宗教色があまりに強かったため、引き気味に疑問を呈してしまいました。
「もしも、この模擬戦で不測の事態が起こった場合、神の国で再会した際に遺恨が残る可能性があります。だからあらかじめ誓いを立てることで、そうならないように努めるのですよ」
「はい…わかりました。誓います」
リッタは下手なことを言っては後が怖いと思い、押し切られるがままに誓いを言わされ、流されるがままに模擬戦を始めました。




