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「マリリン・・・来月、離れに女性を入れる事になる」  作者: 瀬崎遊


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18/34

苦悶の顔に喜びを覚えてしまうフランクは・・・。

R15です。


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「マリリン・・・来月、離れに女性を入れる事になる」というセリフから物語が始まると決めています。

 夫 フランク

 妻 マリリン

上記の設定に則って、色々な一話完結型の話を作ってみようと思います。

 

 一話完結なので、どの話から読んでいただいても大丈夫です。

「マリリン・・・来月、離れに女性を入れる事になる」

「私と離婚したいってことですか?」

「ち、違うよ!」

「そう、なのですか?」

「楽しみにしているといい」


 主人が女性を迎え入れることの何を楽しみにしろと言うんでしょうか?

 なるべく平坦な声を出すように気をつけて「興味ありませんわ」と伝えました。


 フランクの感情を逆なでしてしまったようです。

 夜にちょっとだけ手荒に扱われてしまいました。

 私が拒絶すると、嬉しそうな顔をして私を翻弄するフランクに私は引っかかりを覚えたけれど、快楽に溺れて忘れてしまいました。



 私は貧乏伯爵家の嫡子でした。

 兄弟は妹二人だけ。両親は男の子がほしかったらしいのですが、男の子には恵まれず、かと言ってこれ以上子供を産んでは育てられない為、二人目の妹が生まれた時から両親に厳しく育てられました。


 雇った家庭教師がサドっ気のある人だったため、失敗すると教鞭で手を何度も叩かれました。

 痛がる私を見て恍惚とした顔をする家庭教師が気持ち悪くて、両親にその事を訴えましたが、我が家が雇える金額で最高の教育が出来るのが今の家庭教師しかいないから諦めろと言われました。


 妹達も一緒にその家庭教師に教育という名で教鞭を打ち据えられ、人を拒むような子になってしまいました。

 私の胸が膨らみだすと、打ち据えられる場所は胸になり、あまりの痛みに私は腫れ上がった胸を両親の前で晒しました。


「これでも我慢し続けろとおっしゃるのですか?妹たちもどんな目にあっているのか本当に理解していらっしゃるのですか?!」


 両親はここまで酷いとは知らなかったと言い、家庭教師を捕らえましたが、私や妹達の心が癒やされることはありませんでした。


 妹たちは同じく鞭打たれた姉妹としか話せず、新たに来た家庭教師にも、両親にも心を開くことはありませんでした。


 そんな時、父が推し進めていた事業の一つが資金不足になり、資金をかき集めましたが、足りず、諦めるしかないのかと肩を落としていた時、ランドール侯爵家から私を妻に迎えたいと申し入れがありました。


 父とランドール家の間にどんなやり取りがあったのか教えられることはありませんでしたが、私はランドール家へ嫁ぐことになりました。


 夫となったフランクのことは貴族の義務として受け入れ、子供を一人産んだ後、父に婚姻の契約書を見せられました。


 婚姻をした時に受けた資金援助、婚姻が続く限り支払われ続ける年間、金貨百枚。

「なぜ今更教えるのです?政略結婚であったことは解っていました。ですが、まさか今もまだ身売りし続けているだなんて知りたくはありませんでした」


「フランク殿が離れに女性を入れたいが、マリリンとは別れるつもりはないと仰って、マリリンに自分の立場を解らせろと言ってきたんだよ」


「そんなっ!」

 私はそれなりにフランクに愛されているのだと思っていました。

「なぜ離婚しないのですか?毎年金貨百枚も支払わなければならないのに」


「離婚したくない理由は私にも解らない。だが、そのお金で妹たちが婿を迎えることができて、嫁にも行けることだけは解ってくれ」

 父の自分勝手な言い分を聞いていたくなくて、追い返しました。


 離れにやって来たのは結婚もせず、男性の間を渡り歩いていると有名なキャスティン様でした。

 性に奔放で、来る方を拒んだことがないと聞いたことがあります。


 離れにキャスティン様を入れるだけではなく、夫婦の寝室にもフランクはキャスティン様を連れて来ました。

 私をベッドの柱にくくりつけ、キャスティン様と楽しんでいる姿を見せて、キャスティン様が私に手を伸ばしていらっしゃいます。


 私はフランクとキャスティン様の遊びに巻き込まれ、打ちひしがれている私の姿を見て、フランクは楽しそうに私を孕ませました。


 キャスティン様はフランクに飽きることがないのか、私が二人目の子を産んでも離れにいらっしゃいます。



「今度は楽しむためにも孕ませないようにしないとな」

 フランクはそう言って、キャスティン様に私を弄ばせ、楽しそうに眺めています。


 我慢が利かなくなると、キャスティン様を楽しみ、私の中に入り込み、私の口の中で放出します。


 フランクにどうしてこんな酷いことをするのか尋ねました。


「マリリンが鞭打たれていた話を子供の頃から聞かされていたんだ」

 驚いたことに私達を鞭打っていた家庭教師にフランクも教えられていて、如何に私の苦悶の表情が美しいか聞かされて育ったのだと言うのです。


「ずっと、この目でマリリンが苦しむ姿を見たかったんだよ。でも鞭打つのは私の好みではないからね、キャスティンに話したら、それに賛同してくれたんだ。だから、もっとマリリンの苦悶の顔を私達に魅せておくれよ」


 今夜もまた嫌がる私をキャスティン様に嫐らせ、フランクが私を貫きます。

「今度、別の男性も交ぜてみない?きっとマリリン様は心が壊れてしまうほどの苦悶の顔を魅せてくださるわよ」


 私は恐怖で体が縮み上がりました。


「残念だけど、他の男にマリリンのこんな姿を見せたくないな」

「フランクは厄介な性癖よね。快楽による苦悶の顔にしか興味がないなんて」


「マリリンがキャスティンに慣れてきてしまったらどうすればいいのか今から悩んでいるよ」

「そうね、人は慣れてしまうものですものね」


 私は年間金貨百枚でどこまで我慢させられるのでしょうか?

 私が正気を失うほうが早いのか、フランクが私に飽きる日が早いのか、一体どちらが先なんだろうか?


                    Fin

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