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よろず屋のアルジェ  作者: う丸
9/19

バルトロによる魔法の指導

今日もありがとうございます

アレックスはよろず屋に逃げ込みアルジェに助けを求めた。

アルジェ)「おかしいでありんす、あの衣装にはそうならないようにしてあるはずなんでありんす…」

アルジェは首を傾げて考えていた。

アレックス)「僕はこの後どうすれば良いのでしょうか?」

アレックスの困り果てた姿を見たアルジェは考えてバルトロを呼び出した。

バルトロ)「お呼びですか?お嬢!!」

アルジェ)「実は…かくかく…しかしか…こうこう…ふむふむ…やれやれ…という事なのよ」

バルトロはアレックスの顔を見てため息をついた。

バルトロ)「アレックス!!ついて来い!!私がお前にありがたい指導をしてやる!!」

アレックスは立ち上がりトボトボとバルトロの後ろについて行った。

いつもの部屋に入ったアレックスとバルトロの二人はお互いに向き合っていた。

バルトロ)「アレックス、今日からお前に魔法を指導してやろう。まずは手のひらに魔力を集める事から始めよう。」

バルトロの手のひらに虹色の玉が出てきた。

バルトロ)「アレックス、この玉が見えるか?まずは、自分の体内にある魔力を手のひらに集める事に集中する」

アレックスはバルトロの言われた通りにしたが手のひらには、ケムリしか出てこなかった。

バルトロ)「アレックス、では次に手のひらでは無くて体内にある魔力を移動させる所から始めよう」

バルトロの体が虹色に輝き出した。

アレックスも言われた通りにしたが体からはケムリしか出てこなかった。

見かねたバルトロはアレックスのお腹に触れて魔力を少しずつ流し始めた。

するとアレックスにも魔力の動きがわかるようになってきた。

バルトロ)「今感じている魔力に集中して身体中に魔力を移動させるように少しずつで良い、時間をかけてやってみると良い。」

アレックスは今わかっているバルトロからわけてもらった魔力を動かそうと意識してみた。

すると少しずつ魔力が移動している事を感じる事が出来るようになった。

そこから魔力を徐々に動かして、身体中で魔力の移動を感じるようになった。

その工程を何度も練習して、アレックスは感覚を覚えるようにした。

アレックスの体が白く光り出している姿を見てバルトロは「やはりな」と小さく呟いた。

アレックスは次のステップに進んだ、手のひらに魔力が集めるように集中すると白い魔力が手のひらに集まり始めた。

バルトロはアレックスの様子を見て声をかけた。

バルトロ)「アレックス、今の感じを覚えておくんだ。良いな?」

アレックスはバルトロの顔を見て頷いた。

バルトロ)「ではアレックス、次の工程に入る。次は手のひらに集めた魔力に自分のイメージを合わせる…例えば…燃やすとか、火をイメージするとかだな。」

するとバルトロの手のひらに火柱が現れた。

アレックスも真似をしたけれども…なかなか火が出てこなかった。

バルトロはアレックスの様子を見て、違うイメージの話をした。

バルトロ)「では、次は…そうだな…身体的な能力を上げるイメージはどうだろう?」

バルトロの魔力の玉が身体中に集まり光り出して筋肉が一回り大きくなった。

アレックスも真似をしたけれども…魔力の玉は集まるけれども、その先のイメージに結びつかないようで手のひらに白い魔力の玉が集まっていった。

そこからアレックスはいろいろ試してみた。

胸の筋肉や腕の筋肉、太ももの筋肉等、身体中の筋肉に大きくなるようにとか強力になるように等をイメージしたけれども…全然魔力に変化がなかった。

それでもアレックスは諦めず、バルトロも根気よく指導したり、アレックスにイメージしやすい言葉を探して話しかけたりしていた。

結局、その日は全然変化しなかったけれどもバルトロはアレックスにいろいろ試してみるように伝えた。

それからアレックスは一週間ずっと集中してイメージをした。

バルトロはアレックスの邪魔にならないように少し離れた所で様子を見ていた。

その日から1ヶ月…経過したけれどもアレックスに変化が無くて落ち込み出した時にアルジェがアレックスの側に来て眺めていた。

アルジェ)「アレックスは凄い集中力なんやねぇ。あたしはアレックスのそういう所は好きよ。泣き言は言わないし、ただ、直向(ひたむ)きに諦めない気持ちが大事でありんす。」

そう言ってアルジェはアレックスの顔を見て笑いかけた。

アレックスは本心は泣きそうだった…アルジェの笑顔を見て幸せな気持ちになった時に白い魔力に変化が起こった。

アレックスの体に白い魔力が(おお)いだして白く光り輝き出した。

その様子を見ていたアルジェは静かに微笑んでいた。

アレックスは今起こった変化を調べようとしてみると体が少し浮いていた。

アレックスはアルジェを見て握り(こぶし)を作り雄叫びを上げるように歓喜した。

アルジェはアレックスに「良くやった。」と一言伝えて笑顔でアレックスの側から離れて行った。

そこからアレックスは自信を取り戻すように少し浮いた体から空を飛び回る程に変化していった。


バルトロも少し離れた所から何度も頷いてアレックスの喜んで飛び回る姿を見ていた。

その後、アレックスは飛び回り過ぎて人生初の魔力切れを体験した。

アレックスは地面に落ちて倒れてその場から動けず気絶した。


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