『マークA中戦車ホイペット』〜菱形からの脱却〜
今までの菱形戦車には、『鈍重』という弱点がついてまわった。
例え敵にやられずとも、戦場にたどり着けなければ戦力にはならない。また速ければ砲撃も当たらず、防御力も結果的には向上するだろう。
ということで、マークシリーズで初めて見た目が変化したものがこの『マークA中戦車ホイペット』である。
マークA中戦車ホイペット
薄い楕円の無限軌道二つの間に直方体を挟み、車体後部に立方体の砲塔部があるこの戦車は、時速13km/hと、マークⅤより5km/h程度高速化した。
武装は機関銃四丁と少ないが、乗員は三名と人員が大きく削減されている。
重量は菱形戦車のおよそ半分、人員削減と、装甲の厚さを部位によって変えることで軽量化を果たした。
主な弱点としては、戦闘室(砲塔)が車体後部にあり、エンジン、軌道輪、プロベラシャフト等も車体後部にあるため、戦闘室がかなり騒々しくなってしまうことだろう。指示の伝達や居住性の面ではマークⅤより劣悪だったと推測される。
しかしながら、この機動性重視の姿勢が後の豆戦車ブームや軽戦車開発に繋がることになった。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Whippet.jpg