『マークⅠメイル・フェメイル』 ~陸戦の王者の誕生~
ビッグウィリーを元に、世界初の戦車として誕生したのが『マークⅠメイル・フェメイル』だ。
車体は平行四辺形で、その左右を巨大な無限軌道で覆っている。
この形状から菱形戦車と呼ばれ、乗員が多数必要となった。また巨大なため、6mm~12mmの装甲は構造材も兼ねていたようだ。
マークI
サスペンションはなく、人間が走るよりも遅い6km/hでゴロゴロと音をたてながら走行する。
構造上の欠陥は大きく、車輌の殆どが戦闘に参加する前に故障することもしばしばだった。
武装は無限軌道の中央にある大砲か機銃。
これは雄型か雌型かによって別れており、雄型は57mm砲2門で塹壕の突破と敵重機関銃の破壊を、雌型は機関銃5丁で歩兵の掃討を担当した。
後部にはビッグウィリーと同じく補助輪がつけられており、塹壕踏破能力の向上が考えられている。
初の戦車実戦投入であるソノムの戦いでは敵塹壕を打ち破る戦果を上げ、戦車が陸戦の王者となるきっかけとなったのは間違いないだろう。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:British_Mark_I_male_tank_Somme_25_September_1916.jpg