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『サン・シャモン突撃戦車』
通常の戦車はガソリンエンジンによって駆動していたが、フランスのFAMH社によって作られた『サン・シャモン突撃戦車』はガソリンエンジンで発電機を動かした。電気モーターで駆動する世界初の戦車だ。
この方式はガス・エレクトリック方式と呼ばれ、ディーゼルに取って代わられるまでは優秀な駆動方式だった。ちなみに無段変速も可能である。
全長8mに達しようかという長大な車体の割に、履帯は短かったので塹壕を超えにくい謎な設計ではあったものの、それなりの戦績を残している。
装甲も前話で紹介したシュナイダーより5〜17mmとだいぶ薄くなったが、機銃(8mm ホチキス M1914重機関銃)が四梃に増え、主砲は75mmに大型化かつ前方に移動されたため、攻撃力は高くなった。
残念なのは機動力は0.5km程しか散歩しなかったことだろう。
先ほど述べた超壕能力を低さを除けばそこそこ優秀だったが、その弱点があまりに大きく、英国戦車より劣っているといわれる。
というのも砲塔が前に移動したことと、履帯が短いことから平原以外での軌道に支障をきたしまくったとのことだ。