第一話 愛の無い世界
「俺と付き合ってください!」
体育館裏に呼び出した彼女にそう伝えるのが夢だった。
佐寿成貴は窓の外を見ながらため息をつく。
今の日本の人口の100%の人々は頭の中に爆弾を抱えている。
その爆弾は十五年前、突如現れた謎の男によってつけられた。
未だにどうつけたのかはいまだに解明できない。
その後、男は捕まったが爆弾の解除方法は本人でもわからないまま、しかもこれから生まれてくる子供にも自動でつくというのだ。
爆破条件はただ一つ。
―互いに愛を認め合い、確認した時―
相手が好きで思いを伝え、もしそれが受け入れられてしまったとき、爆弾は爆発する。
そう、恋ができなくなってしまったのだ。
犯人曰く、「リア充たちが憎くて、一生懸命に開発していたら偶然できたもの」らしい。
これによって日本は少子化問題にさらに悩まされることとなった。
子供は作れる。だがその過程において愛が一切ないのだ。愛のない行為などただの拷問である。
「今日の授業はここまで」
その言葉の後、生徒たちは一斉に騒がしくなる。
「なぁ、恋ってどんなんだろうな」
「聞いたところによると甘いんだとよ。ハチミツみたいに」
「おいしそうだなー」
「ほら、そんなこと話してないで行くぞ。次移動だろ」
「あいあいさー」
廊下を歩いている途中、忘れ物をしたので教室へ戻った。
「あれ、まだいたのか」
「…………」
表情一つ変えない氷のような彼女の名前は暁美里、同じクラスの、好きな人だ。
小学校から一緒な訳だが、話したことはないし、ただ遠くで見ているだけだった。
それがいつからかだんだんと想うようになり、今に至る。
俺は机から忘れた筆箱を取り出すと、逃げるようにその場を後にー
「……ねぇ」
「な、ない?」
「恋ってどんな味だと思う?」
それが初めての会話だった。
初めまして、こんにちは。
ピスタと申します。
恋愛ものに手を出したくて何となくですが書いてみました。
描写が薄い?指摘ください直しますもっとうまくなりたいです
語彙がない?教えて下さいもっとうまくなりたいです。
ふつうこんなこと思わない?恋愛させてください。恋愛してみたいです。
ということでこれからよろしくお願いします!