表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ライブ

作者: 尚文産商堂
掲載日:2019/03/01

「ライブ行くの久々っ」

彼女は楽しそうに俺の横で跳ねている。

今日は久々に彼女と休みが重なったということで、彼女が行きたかったライブへと向かうことにした。

ちなみに、俺は有休を使ったということは秘密だ。

「そうだな、いつ以来だ」

付き合ってから4年、すっかりと社会人も板につき、なかなか互いに同棲をしていても会う機会が少なくなる。

でも、こうやってしっかりと遊びにいけるぐらいには仲良しのままだ。

「この駅だな」

電車が止まる。

たくさんの人が、車両から吐き出されていくと、そのうちの2人は俺らだ。

手野公園であるらしいが、最寄り駅として指定されたのは手野駅と呼ばれる、手野鉄道の駅だ。

手野市の中心部にあり、手野公園からはバスでも30分くらいかかる。

もっと近い駅はあることはあるが、混雑緩和のために一方通行になっていると、ホームページに書いてあった。

そこで、ここで降りて、シャトルバスに乗って向かうことになっている。


軽食をコンビニで買って、バスを待つこととした。

ただ、コンビニもにぎわっていて、店員さんはてんてこ舞いだ。

「大変そうだねぇ」

まるで他人事のように彼女がつぶやく。

「水とあとはサンドイッチ、もう1本水だな」

夏場じゃないが、水分補給ができるところはそもそも限られる。

水を持っていくのは必須だろう。

コンビニに並んで15分、さらにシャトルバス待ちで30分。

バスは満員で、手野公園正門前までノンストップで動いていく。

カーブやブレーキで揺れるたびに、扉にもたれかかっている俺に、彼女がさらにもたれかかる。

「……えへへ」

何かうれしいようだ。

ただ、それを聞くことはしなかった。


公園につくと、ライブ会場までの道が書いてある。

と、同時に、かなり大規模な会場になっているらしく、公園の中で蒸気機関車が走っていた。

「あれ乗ってみるか?」

俺が彼女に聞くが、興味はすでにライブ会場へと向かっていた。

俺らは結局、歩きで行くことになった。


会場はすでに熱気にあふれていた。

「んで、どこなん」

「第4ステージだって」

パンフを受付でもらい、ついでに入場料を支払って、首からIDカードをぶら下げて、その横で売っていたいろんなグループのグッズのうち、好きなグッズをしこたま買い込んでいた。

会場は公園の半分に、あちこちに大小さまざまなステージを作っていた。

そのうち、第4ステージは、大きさでいえば全部で10あるステージのうち下から3番目だ。

それでも、熱狂的なファンが集まりやすいと言われている。

……らしい。


ライブは午後5時からはじまり、午後9時まで続いた。

その間、ひたすら跳ねたり跳んだり、廻ったり。

何かいろいろとしていた気がする。

休憩なしにしていると、さすがに腹がすいた。

始まる前に軽食を食べていたとはいえ、なかなか重労働の後のような体の重さを感じる。

「どこか食べていくか」

「いいね」

彼女も息が軽く上がっていて、テンションも上がり気味だ。

まずは何をするにしてもご飯から、と考えて、俺らは手野公園を出た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ