第1章 1B 後半 彼女との出会い
「あのーここで何をされているのですか?」
突然、後ろから声をかけられ、思わず、アニメの主人公とかがしている驚きのポーズというものをしてしまった、しかも無意識に。
眼中にとらえるのは、肌の色は一般的な日本人の肌をしていて、背は一般的な女子高校生の大きさ、顔は今までに見たことのないくらいのかわいく、そして美しいおんなのこだった。
俺は、基本学校でも外でも塾でも女子と話すのは苦手なほうだ。
いくら、仮想世界とはいえ例外ではないらしい。
俺はすこし戸惑いながら、その女の子に尋ねてみた。
「君こそ、ここで何をしてるんだい?」
その女の子はその言葉を聞いた瞬間、怪訝な顔をした。
なにかまずいこと言ったかな...と思いすこし心配していると、
「この家は私の家なので...家に帰ってきただけです...」
うぉっと...真面目に答えてくれた。
しかも、なんか女の子って感じだし...もしかしてぶりっこかな...
まぁ、それはおいといてっと...んで、私の家に帰ってきたのか...なるほ...ちょっと待て!!
私の家!?んじゃ今目覚めた家ってのは...あの子の家っ!!!?
俺は見知らぬ女の子の家で目覚め...そして外に出るとその女の子に会い...俺は不審者もしくは変質者扱いされ...そして...
ヴォオオオアアアアーーーーー...
心の中でそう叫び、そして頭をかかえ座り込んでしまった、無意識に。
いやだいやだいやだいやだいやだ。
この世界まで俺は女の子に避けられるのは嫌だーーーー
現実世界でも....女の子のほうは避けてたわけではないだろうけど...それでもいやだーーー
せっかく、女の子に話しかけれて友情を深められるかもしれないのにーーーー
もうおわりだーーーーーーーっ
そんなことを心の中で叫びながら座り込んでいると、女の子がこっちに近づいてきて...しゃがんだ。
俺はふっと女の子の足元を見ると...
パンツガミエテマス。
このときの俺の心情を誰がわかりえようか、いや誰もわからないっっ!!
俺は、本当のほんとうっに無意識に!!!その子のを見てしまった。
これがブスの女の子なら見たくもないし、見たら吐き気するだろう...
だが、目の前にいるのは美少女!!!
これはもう!!!
「あの!」
女の子が叫んだ。
思わず顔をあげて彼女の顔を眺めた。
実に美少女だ。
「あっああ、大丈夫...」
と頼りない感じで答え俺はひょろひょろとたちあり、もう一度、今度は真面目な顔をして彼女に話しかけた。
「ありがとう、心配してくれて。もう大丈夫。俺の名は櫂 雄太。よろしく」
そんなたわいない自己紹介をすると相手がなぜかうつむく。
今度は怪訝な顔ではないようなので...
「大丈夫か?うつむいて...具合でも悪いのか?」
と言ってみた。
するとなぜか、彼女はあわてた様子で、
「いっいや、大丈夫です!!」
と答えた。
まぁ、本人が大丈夫って言うんだし大丈夫だろ、と思っていると、急に少女が迫ってきてこう告げた。
「そーいえば、なんで君は私の家の前にいたの?」
割と強い口調だ。
なぜいたか...
ゲーム内のプレイヤーでは無いと思われる人物に、実はログインすると云々かんぬんの話は理解してもらえないだろう。
うーんどうすれば...
その答えはすぐにひらめいた。
「目が覚めたらあの家にいた」
これ以外に答えようがない。
だって、この世界の俺はあの家で初めて目覚めたのだから...
すると少女、今度は困惑した顔をして、
「あの、やっぱり頭おかしくなったんじゃ...」
その言葉を聞いて普通の人は間違いなく"こいつ失礼な奴だ"と思うだろう。
無論俺も例外ではなく、そう思ったが、しかし、相手はゲーム内のキャラクター。
まだまだ、発達してないのだろう、多少失礼でも仕方ない。
こんなことを考えている間、俺は彼女と向かい合ったまま、黙り込んでいるシチュエーション。
もしかすると彼女は気まずくなったのかもしれない。
そこら辺は定かではないが...
彼女は、
「まぁ、いいわ。私も忙しいし。んじゃ、元気でね」
といって、荷物を持って俺が出てきた家に帰っていった。
俺はあっけにとられたまま、彼女を見送った。
彼女が家の中に消え、そして風がそよそよと吹いた。
俺は一息つき、そしてあくびをした。
さぁ、ログアウトして、ランチでも…あっ!
こっこれって、ろ、ログアウト出来ねぇ……
彼女との会話ですっかり忘れていたが、俺は現在バイト中。
すなわち、ログアウト不可。
つまり、宿を見つけないと食事もぬきだ。
嘘だーーーっ!と心の中で叫びながら俺はその場に座り込んだ。
次回予告
リーちゃん「次回予告って何するのですか?」
作者「んまぁ、次はどんな内容なのかというあらすじを言ったりとかするんだけど、てか前回ナーちゃんを追い出して急に来るなんて度胸あるなー」
リーちゃん「ふーん、まぁ、昔からだし。そんなことより、次はナタリー視点のお話だよね」
作者「まぁ、そーだけど、ナタリーがメインにはなるはず」
リーちゃん「ナタリーはこのあとどーなるの?」
作者「とりあえず、市場に行くのだけど、そこで出会いがあるんだ…」
リーちゃん「で?で?っ!」
作者「その後は読んでのお楽しみー笑」
リーちゃん「えー!もっと教えてよー」
作者「むりむり。次回は3月14日投稿予定です。お楽しみにー!」
リーちゃん「ブクマも宜しくね!」