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永遊譚  作者: 三浦 ともなり
序章 第零シリーズ
2/2

第零零怪 出会譚

2016年 1月17日 日曜日


あれから1週間が経つ。

吸血鬼レインハートの能力を手に入れた僕であったが、その能力はあまり生活への実用性はなかった。

だが今は平和な暮らしを送っている。

それで充分だ。

そういえば1月10日のあの後どうなったかを話そう。


7日前

2016年 1月10日 日曜日


僕、高野原 帝二は吸血鬼レインハートの能力を手に入れその男の子のゾンビを凍らせた。

だが凍らせて一件落着とはならなかった。

まだ、この凍らせた男の子のゾンビの後始末がある。

しかし、後始末をどのようにすればいいか分からない。

当たり前だ。

多分これを手慣れた手つきで後始末できるのは、連続殺人鬼ぐらいだろう。


僕が後始末をどうしようか迷っていたところに、1人の男の人が目の前に歩いてきた。

どこから現れたかも分からない不思議な男の人だった。

なぜ不思議かというと、確かにいきなり現れる時点で不思議なのだが、さらにその人は、十字架のネックレスをしていて、黒い帽子をかぶり、髪が肩ぐらいまで伸びていて、服装はタキシードの男だったのだ。

一体何者だ⁉︎

もしや、こいつも敵か⁇

「お前は一体何者だ⁇」

すると、その男は、ニヤッと笑い、

「俺の名前は、『神城 紅』と書いて『かみしろ こう』という者で、君と同じで神から加護を受けている者だ」と言った。

僕以外にも力をもらった者がいるってことか⁉︎

「で、そのお前がなぜ今いきなりこの場所に現れるんだよ‼︎」

すると、またその男はニヤッと笑い、

「神に、君の後始末を手伝ってくれって頼まれちゃってねーー‼︎

他の人達が引き受けないから僕が引き受けてここに来たんだよ‼︎」と言った。

他の人達だって⁉︎

「おい、お前と僕以外にも、神から力をもらった者がいるのか⁇」

すると、またまたその男はニヤッと笑い、

「いや、力を神からもらった者は少ない。多分この世界に10人いるかいないかってとこだろう」と言った。

「じゃあ他の人達ってのはなんなんだよ‼︎」

その質問を聞いた瞬間いきなりその男は真剣な顔になった。

「他の人達ってのは普通の人だよ。普通の人だけれども世界各地の怪奇現象を対処している人達だ。エクソシストや、霊能者と呼ばれている人を君は知っているだろう⁇そういう人達の事だ。そういう人達の総称を、怪奇現象を狩るという意味から『ゴーストハンター』と呼ぶんだ。そして、何人かで、チームになり怪奇現象を解決している。僕もあるチームの一員だ。」

それを聞いて僕はびっくりした。

普通の人が怪奇現象と戦えるのか⁉︎

するとその男が、「びっくりしたかい⁇僕も最初聞いた時びっくりした。だが普通の人でも、怪奇現象と戦う事はできなくとも、対処する事はできるんだ」と言った。

そうか‼︎わざわざ戦う必要はないのだ。

随分前にテレビで霊能者が、取り憑かれた人に「取り憑いた者よ‼︎どうか、あの世にお帰りください」などと言っていたのを思い出した。

「で、僕をこれからどうするつもりなんだ⁇」

どこかで言ったことのあるようなセリフを僕は言った。

すると、男の顔は真剣な顔からまたニヤッと笑う顔に戻り、

「本当は君をチームに勧誘したいんだけど、それはダメって神に言われてるからねー‼︎

君は、ゾンビを触れないで倒せるぐらい強いのにねー‼︎惜しいなー…

まあ、その話は置いといて僕はこの後始末をしに来てあげたんだよ‼︎」

そうだった。さっきそんな事を言っていた。

よかったー…

そう思った瞬間僕は安心したせいか力が抜けバタリと倒れた。



そしてその後、朝起きたらいつもの通りのベットで寝ていて、家の前に凍ったゾンビもなく、あの男に会うこともなく、いつもと同じ生活に戻ったのであった。


2016年 1月17日 日曜日


そして、僕は今に至る。

能力を手に入れたのだが、吸血鬼になったわけではないので、吸血鬼の弱点などは特に気にする必要はない。

というか、吸血鬼レインハートというのは、吸血鬼という名前がついているだけであって、能力は正直そこまで吸血鬼っぽくはない。

なので、今の僕を一言で言うならば、『吸血鬼』ではなく『超能力者』という感じだ。


そして、僕は12日から学校が始まり先述でも言ったが、僕は普通の平和な暮らしに戻ったのであった。

ちなみに、今日は日曜日で学校は休みだ。

部活は帰宅部なので、特に何もしていない。



今時計を見た。

その時計には12時と表示されていた。

マジか‼︎もう12時かよ‼︎

じゃあもうそろそろ…

そう思った瞬間予想通り、

「お兄ちゃん‼︎お昼ご飯できたよー‼︎」

と、僕の部屋のドアを勢いよく開けて、入ってきた。

ついこの前から思っていたんだけれども、僕の妹のセリフには、‼︎マークが付き過ぎだよなー…


その後、いつも通り1階に降り、昼食を食べた。

最近僕は太っているわけではないのだが筋肉をつけ、もう少し痩せたいと思っているので、僕はランニングに出かけた。

だいたい、ランニングに出かけたのは午後3時頃だった。


そのランニングで、いいところまで来たので家に帰ろうと思い、来た道を帰ろうとした時だった。

何か変な感じがした。

10m先ぐらいに変な物がいる感じがした。

怖い。

だけれども、やはり少し好奇心がありその変な感じがする方へ向かっていた。


辿り着いたのは家だった。

マジか‼︎

と思いつつも、好奇心があり足は止まらなかった。

進み続け、玄関のドアの前まで来た。

鍵はかかってないのか…

ならば‼︎

と思い、玄関のドアを開けた。

僕は家の中に入り、玄関のドアを閉めた。

そして、よくあるホラー映画のパターンで、一度入ったら開かなくなるみたいなのがあるので、またドアが開くことを確認した。

開いた。

安心し、また玄関のドアを閉め、お邪魔しまーすと言い、中に入った。

中は洋風の普通の家だった。

一部屋ずつ確認していこう。


まず、入って右の部屋に入った。

そこには僕の高校で同じ学年の、上村 莉緒の写真や、鞄が置いてある女の子の部屋だった。

そうか‼︎ここは上村 莉緒の家だったのか‼︎

表札を確認してから家に入るべきだった…


上村 莉緒というのは、僕の学年ではまあ、普通の女子だった。

僕は元々友達がいない。

なので、僕は上村 莉緒とも友達でもないし、しゃべったこともない。

ただ、上村 莉緒というのもなんというか地味な女子で、友達はいない感じだった。

上村 莉緒というのは、可愛いかと言われると、普通という感じで、成績は、まあ中の上、運動なども普通という感じなのだった。

なので、僕は上村 莉緒の印象は⁇と聞かれると普通の女子としか言いようがない。


次は、入って左にある廊下を歩き、風呂、トイレ、物置のような部屋なども行った‼︎

けれど、結局特に何もなかった。


ものすごく静かだという事に気がつきつつも、2階に上がった。


そして、2階に上がって見た目の前の光景に僕はものすごく驚いた。

なぜ怖いのではなく、驚いたのかというと僕が見た光景というのは、固まった人だった。

2階には、階段を上がってすぐ大きな部屋が1つだけあり、そこはリビングだった。

そして、そのリビングのテーブルで、ご飯を食べている人(多分上村 莉緒の両親)が、いたのだが、その人達はご飯を食べている途中に固まっているのだ。

まるで、人形のように一つも喋りもしないし動いていない。

その時だった。

リビングにあるキッチンから泣いている声がした。

そして、僕がキッチンに向かうとそこには、上村 莉緒が体育座りで丸まって泣いていた。

まるで、子猫のようだった。

僕はすぐに、

「何があった⁇」

と聞いた。

すると、彼女は震える声で、

「と、と、と、時が止まった……やつがやつがやつが…」

と言った。

時が止まっただって⁉︎

まさか⁉︎と思い、時計を見た。

すると時計は12時で止まっていた。



一体何がどうなっているんだ⁉︎

今回は出会譚ということで、新しい登場人物の上村 莉緒が登場しました。

次回は……内緒です‼︎

次回はもう少し早めに出します‼︎

できれば、皆さん評価や感想などをお待ちしています‼︎

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