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私が受けるべき罰なのだ。

  「またどうかなされたのですか?」悩みを深まりに来る、秘書の心配し、不安な声に合わせ、こちらの顔を覗き込む姿に、目を向き、げんなりにもなり、軽く唇を噤み、虚しい吐息を零す初老の男性、「はぁ…」

  

  「性的暴力件ですか?」シンプルな一言の中に、秘められる民衆の悲しみや、いくつかの家庭が、このまま破綻するのかも知れないと言うのに、言葉にすると、飄々とした感じに、これ以上のため息を吐くのも嫌になり、これといって、人々を苦難から救い出せる特効薬を、作り出せない現状と、秘書の話に胸を強打されてく初老の男性。

  

  「人身売買ですか?」弱る自分に、追い打ちを仕掛ける秘書の、心臓を押し潰す言葉に困り、右手で軽く目尻に溜まる疲れを解す初老の男性。「それともドラッグ?」なかなかこちらの言葉に、返事を向けずにいる初老の男性の、やたらと疲れてることだけを感じさせ、徐々に怪しげなる深い紫色の霧をテーブルに移す回転椅子にもたれかかり、上手く背筋を伸ばせない姿に、ぱちくりする秘書、気だるそうな彼をこのままぶっ潰してたらなと、内心に純粋なる憎悪を隠す秘書は言う、「銃とか?」

  

  自分を重圧で、押し潰す、眉間に黒い黒子が生えた秘書に、揺るぎない眼差しを向く初老の男性、「ふーん。」人の長である以上、民衆が遭う問題の何一つにも、目を背くことはならないのだと、秘書に言い聞かせたいけれど、綺麗事をほざいたところで、実質的に変わる物は、なに一つもないのだと悔やみ、何度も鼻翼に力を入れ、両手を強く掴む初老の男性は声を発する、「全部さ、」びしっと眉毛を強く跳ねらせる秘書の眼の奥にある自分を睨めつき、こちらの態度に驚かされ、額を後ろに退かされる秘書の顔を見据える彼、「全部に決まっていよう。」

  

  「ほぉ…」人類社会への心配に潤む初老の男性の瞳に、秘められる真摯な思いに感動され、可笑しく、彼と結論は、世界の裏にある残酷なルールのもとだと、あまりにもちっぽけで、脆過ぎるものだと、苦笑いする秘書、残念そうに何度も首を横に振り、自分らは別に神様でも無ければ、人の奥底に潜む邪念を、揉み消す力も持たない以上、それを根本的に変えるのは、無理なんだと、我儘な子供の初老の男性に、言い聞かせたいし、むしろ変えないからこそ、自ら馴染んでいく他ないよなとも知り、自嘲気味に笑う秘書はぽつりと渇く唇を開てく、「そりゃあ重たい顔にもなりますわ。」

  

  酷く他人事の口調で、肩を竦め、適当に受け流すコメントを残る秘書の様に、目を半開きさせ、両手で顔面を擦って、現実逃避してみたいけど、軽く顔を左右に振り、誰もが逃げていいけど、自分には逃げる資格はないのだと、強めに両手に力を入れ、誰もが世界に自信を持てなくとしても、人々を導く立場まで、のし上がった以上、嫌だろうと、好いていようもと、感情とは関係なく、人々を一番平穏な日々を、暮らす状態に仕上げる責務があるのだと、強く思う初老の男性、「そんな飄々としていられないもんだろうよ。」

  

  初老の男性の強情な様子に、口元が目一杯くすぐられる秘書、ぼんやりと弱る目線を、濃い深い紫色の霧に脅かされる、小さなベッドの如くデザインをしたコップに向き、微かな淡い青色の粒を帯びるコップに弱り、やはり、お互い疲れてるのではと、どこか疲労困憊なる様子を見せる初老の男性に一瞥する秘書は語る、「しょうがないじゃないですか、」切実なる一言に刺激され、眉毛を跳ね上げ、現実を恨み、眉間に皺寄せる初老の男性の態度に笑う、「人間なんですから、」如何にか責任感の強い彼を、慰めてやらないとなと、適当に忠実なるしもべの演技でも、噛ますかと微笑む秘書、「その問題は今までも、」話に困らされ、歯を噛み締める彼の黙り込み、既に自身が紡ぎたい話を理解する姿に、苦笑いする秘書、「解決して行けなかったんだし。」

  

  秘書が現状を、素直に受け入れとけと語るのに、悔やむ感情を強いられ、何度も鼻翼に力を入れ、悔しく歯を食いしばり、今までが解決ができない問題は、今になっても解決できないのが、当たり前にも気がするけど、恥ずかしい限りのことかなと困り、せめて、自身の終焉が訪れるまで、問題が完璧に解決する切口を、作り出しきたいのだと、強く願う初老の男性、「う…」

  

  一瞬にして、脳内を貫くほどのショックを強いる重たい話に心臓を、射貫かれる気分にする、彼の後ろにはっきりと見えたり巨大なる円やかなシルエットの様子に脅かされ、強張る口角を上げ、そんなものなど、存在するはずもないしさと、自分に言い聞かせる秘書、「むしろあなたのおかげで、」丁寧に左手を軽く、初老の男性の肩に置きたいけど、揺るぎない目線を自分に向く彼に弱り、苦笑いし、テーブルに置こうかと、手を上げる秘書、「少しくらいは、」きょとんとする彼に、無性にも緊張感を強いられる秘書は笑う、「治まってるのですから。」

  

  秘書がどうしようもないことで、悔やむ自分を慰めるのに、心がくすぐられ、決して困難に、屈服してはいけないのだと、普通の人なら困難に頭を下げるのが、当たり前だけれども、人類の将来を背負う自分には、例え頭が困難に潰されたとも、決して困難に頭を下げてはならないのだと、両足に力を入れてく初老の男性、「少し治まったところで、」

  

  ぽつりと零す厳かな口調に戸惑い、漠然と小首を傾げる秘書の姿を見据え、目一杯鼻翼に力を込める初老の男性は語る、「苦しめられる人々は必ずしも現れる。」彼に投げる酷く当たり前の話に絶句され、あんぐり口を開ける秘書の、困惑気味になる瞳にある自分を見据え、迷わずに右手の人差し指を立てる、「分かりますかね。」

  

  話が良く分からないのだと、秘書の首を傾げたままで、ぱちくりする姿に苦笑いする、「それは、」ゆっくりと右手を胸に当てる初老の男性は話す、「私の罪であり、」強く右手に力を入れ、震える右手で、胸を鷲掴みにする初老の男性、「私が受けるべき罰なのだ。」

  

  ”ドクンー”忽然、胸の奥を貫く一言を、ダイレクトに投げつける初老の男性に、心臓を揺さぶられ、胸の奥からこみ上げる感動の渦に、眉間を軽くくすぐられるが、感動と同時に滑稽にも思い、憂いに支配されてく秘書、「総統…」

  

  薄暗く見える天井に、小さな円やかなシルエットが、強く秘書に文句を語りたいと、彼を踏む様子に疑問を強いられるけど、気にせずにいる初老の男性、「私には、」まったりと胸の奥を満たす、沈み、澱む空気に困り、重たい気持ちが、ますます強くされる彼、ぼんやりと深い紫色に染められるような天井を悲しく見上げる初老の男性は語る、「無力さを今までのように恨んで来たけれど、」ため息混じりの言葉に、口元がからかわれ、引き攣る口元を軽く上げる初老の男性、「恨んだところで意味ないし、」

  

  ゆっくりと霞む視野の中で、佇む秘書を見つめる彼、「もう全力を尽くしたのに、」胸の奥を満たし、溢れ出る悲しみに苦笑いし、軽く両手を握り、自分にはもしかしたら神に願いを捧げ、世界を救ってよと、朧気になる視野よりもずっと、不確かな願いをこそこそと抱える他ないのだろうかと、もしそのような事を本気にしたら、星の命運もまた、終わりに近づくのではと、自嘲気味に笑う初老の男性、「まだ無理なのは悲しいや。」

  

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