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それは私が作ってたものだったんだ…

  携帯画面に表示された、妻のとてもじゃないけど、人間には見えない現在をもう一度確認し、悔やしさ自身の思いをつれ、途切れる気がして、漠然と床に座り、俯き、今の見える物はすべて幻だと思い込みたいけど、無理があるよなと知る初老の男性、「もう…」意志とは関係なしに、あまりにも可笑しな現実に、口元が強張り上げる彼は、ぽつりと呟いた、「お終いだよ…」

  

  ”ドクンー”忽然、無理矢理にも、自身の唇から零れる、現実が向かう最中に、悔やむ心境にされ、目一杯、歯を食いしばり、如何にか鼓舞する話を、紡ぎたいのに、見ているだろう、民を落ち着かせるべきなのに、有無を言わさずに、鼻を濡らす鼻水に苛立つ彼、「くっ…!」

  

  「こんなことが…」強く歯を噛み、初老の男性の弱る姿に胸を惹かれ、ちゃんと彼を支えてやらねばな、盾としての彼を失いたくなければ、もし失うと、自分が次のターゲットに狙われちゃうよと、急いで判断を下す秘書、「出来るはずないんだ…!」急いで右膝を絨毯に突き、立ち上がり、黙々と憂いに満ちる眼から、無言で涙を零す初老の男性を見つめ、切羽詰まった声を上げてく彼、「嘘に決まってるんだ…!」ごくりと固唾を飲み込み、急いで震える右手を、絨毯に突け、コーヒー豆をいっぱいプリントしたタブレットを床に置き、初老の男性のもとまで、駆けつける秘書は語る、「しっかりしてください…!」

  

  強く両手を握り、シルエットに対する畏怖を、如何にか我慢し、人を殺したと言うのに、全くもって初老の女性を、気にしないでいるシルエットの淡々と鼻でもほじくり、こちらの様子を見据える様を恨み、嫌う秘書は叫んだ、「こんな出鱈目の画像に惑わされては…!」懸命に畏怖と不安に酷く揺さぶられる両手を初老の男性の肩にかけてく秘書、「ダメですよ!」

  

  強く涙を流す初老の男性の肩を揺らし、早くしっかりしないかと、無理を言っているのを重々承知だけども、彼を鼓舞しないといけないのだと判断し、所詮人間はさほど変わらない存在だしよと強く考える秘書は言う、「きっと夫人にそっくりの人をそうしただけです!」軽く歯を噛み、額から浮かび、顎に募る夥しい汗の粒を気にする事無く、何とか初老の男性を立ち直せたいと必死にもなる秘書、「或いは初っ端からただの作り物に違いありません!」

  

  秘書が慰めてくるのは、嬉しく思うはずなのに、体が邪念に満たす暗闇のどん底まで、突き落とされ、漠然と首を横に振らし、弱り切る声を零す初老の男性、「彼女の…」軽く震える左手の人差し指で、携帯画面にある妻の耳を指す彼は、軽く鼻を啜った、「耳元のピアスが見えるか…」

  

  初老の男性の弱々しい声に目を細め、眉間に皺寄せ、ピアスの話をするどころじゃないだろうがよと、嘘偽りであるはずだと、人間の常識ではあまりにも、不可解なる現象に、ショックを付け加えられるお互いに、取り敢えず冷静さを失ってはいけないのだと、何より、もし本当の出来事だと認めると、次のターゲットは、お互いのどちらかにあるんじゃないのも考え、恐る恐ると震える首を傾げ、彼に頷く秘書、「見えますけれど…?」

  

  携帯画面に視線を釘付けになり、彼女が自身のもとから、永久に離れ、いなくなったのかと、途轍もなく、虚しい感情を噛み締める初老の男性は呟く、「あれは…」ゆっくりと戦慄する顎を上げ、呆然とする自分を見つめる秘書に苦笑いする、「私が初めて彼女とデートに行った時に…」

  

  秘書の自分の語りたい台詞を、ちゃんと理解し、まさかとも言いたく、ショックに眉毛を跳ね上げられ、再びシルエットがより確実に、自身を苦しめたいと、携帯画面を制する、可愛らしく人の頭を包む時計にもなり、彼女の地面に落ちた頭を飾り付け、何かしらの意味不明なるカウントダウンをし始めるシルエットを確認する秘書に、苦笑いする初老の男性、「う…」何度も首を横に振らし、ぽつりと嗚咽まじりに声を上げてく彼、「彼女に送ったものだ…」

  

  「なっ…!」初老の男性の段々可笑しくなり、苦笑いすると同時に、涙を零す姿に、絶句される秘書が漏らす間の抜けた声を、気にすることなく、ニヤリと口元を強めに上げてくシルエット、「ふ…」まだ具体的な、星におけるゲーム内容を、説明を噛ましていないと言うのに、既に世界が確実にも、狂気に翻弄されるのを、上手く理解する、ファンデーションを顔面に塗り、嘘偽りの碧眼をし、胴体に入れ墨をしたエイリアンのニヤリと口元を上げ、手にある黒いワニを示す携帯電話を睨み付け、強く抱く両親への殺意を実行しようとするのを、堪能してるシルエット。

  

  「彼女はそれが大変気に入ったようで…」まったりと脳内を過る、愛する妻との思い出に、少々歯がゆい感情を強いられ、悲しく鼻を啜り、胸の奥にある彼女を、失ったのにも拘らず、まだ狂う世界にいる人々を、どうやってベストに助けるのかを、考えていかないとならない今に、脳内にある全てが狂わされ、もういっそ自分まで彼女の元に、連れて行けばいいのにと、一瞬思う初老の男性、「ま、まい…」しどろもどろにもなり、まだ心に残る、幼い娘を、このまま置いてく訳にはいけないよなと、人生からぶつける己を、発狂して貰う現在に、激昂になり、とめどなく目から溢れる涙に悔やみ、大変自身が気になる秘書に苦笑いする、「うぐ…」

  

  当たり前に、自分と日々を暮らしたはずの彼女が、訳の分からないシルエットに、理解出来ない残虐な手段で、殺されたことを思うと、正気を保てなくなり、ごくりと固唾を飲み込み、切なく鼻を啜る初老の男性は、ぽつりと呟いた、「毎日付けてた…」

  

  初老の男性の辛く泣き声を上げる姿に、少々面喰って、ビクッと左側の眉毛を跳ね上げ、急いで喉元に、引っ掛かる唾液を飲み込み、取り敢えず彼を慰めみようかなと思える秘書、「き、」こんなことになっているってのに、どうして、やけに冷淡で、誰もが報告を、これ以上しようとはしないでいるのかなと、ドアに目を向く自分に、いい加減大人しく、自分は神様であるのを認めたらどうだと、ドアを背にし、確実に部屋を封じ込める様子でも、見せ付けるシルエットのドアのもとに立つ様に絶句し、絶望に焦がれ、唇を段々こじ開けられ、無理矢理にも口角を上げ、死ぬとしても、最初に死ぬのも、次に死ぬのも、自分では嫌だよと、叫びたい秘書、「きっと良く夫人を観察してたのでしょう!」

  

  シルエットが自分たちが所持デバイスだけではなく、とんでもない巨大なる柱までぶつけたのを思うと、やはりテレビの中に映される初老の女性は本物で、今まで培ってきた常識で、状況を分析しても意味などなく、このようなことができた以上、可笑しなまでに神様であるのかどうかは、関係なくにして、自分らはきっと狂うシルエットに、皆、根絶やにしにされるのだよと、必死にシルエットを確実にも否定する話内容を紡ぎたいと願う秘書は言う、「だからこんな思い出のあるものまで再現出来たかなと…」

  

  心臓を揺さぶる、あまりにも突拍子のなさのシチュエーションに、理性が崩れ、シルエットが本当に神なのだと思い込む初老の男性の、何度も首を横に振らす姿に、口角を目一杯斜め下に引っ張られる秘書、「ほ、ほら…」現実逃避させろよと、初老の男性を罵りたくなり、引き攣る右側の口元を上げ、ショックに揺さぶる右手の人差し指を立ててく秘書は言う、「似たような飾り物は多いはずでしょ…?」

  

  秘書の震える声を、ぼんやりと耳にし、急に訳のわからない巨大なる柱を海原に突き落とした相手には、もし本気で妻を殺したと言うのならば、全くもって、やり返せないのだよと、狂気の状況を分析し、一体何故この出来事に、なれるのだろうかと、困惑気味となり、何度も強く首を横に、強く振らす初老の男性、「違うんだよ…」

  

  己にはきっと頭が可笑しくなっているだけで、妻は無事で、ただ自分が変になってるだけだと、世界が狂うに見えただけだとよと、ぼんやりと自分に何度も強く言い聞かせ、世界がここまで変えるはずなんてないのだよと、考える初老の男性は呟く、「それは私が作ってたものだったんだ…」

  

  霞んで、また綺麗になる視界にある、妻の醜態に向け、強めに歯ぎしりする初老の男性、「それ一つしかいないんだ…」軽く歯を噛んだ、鼻腔の奥が痺れ、脳内を強く刺激され、疼く目を秘書に向く、「日々を共に過ごして来たものを見誤るはずないよ…」

  

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