邂逅 壱:【逆縁】
最初の方で説明用のセリフが多くなるあたりに惰性を感じますね(*´Д`)
目が覚めるとそこには知らぬ天井が___と言えば陳腐な表現だが、事実を伝えるにはこれが最も率直であった。
「おはよう」
「、、、貴方は___?あぁ、私の知人であるなら申し訳ないが___」
「___記憶がない、でしょう?」
ひどく震えた声で、目の前の少女はそう言い___薄汚れた茶封筒を、渡してきた。
「これは、、、あなたからの『遺言状』。記憶を失った時のためのもの」
「、、、ありがとう」
手紙を開き、視界に入れたとき___初めて抱いたのはとてつもない恐怖だった。
平均的して三行に一度、文章に終わりが来ており___それと同時に筆跡が、意図的に変えられているのだ。
これが意味する可能性は___
――――――――――――――――――――
『この手紙を読んでいるということは私は死んでしまったのでしょう。
貴方の名前はシル・アルテア・バレット
男です。
この世界の常識については、彼女___クロシアが教えてくれるでしょう。
それから、、、この遺言状は他者に見せないように。』
【この手紙を読んでいるということは私は二度目の死を迎えています。
、、、クロシアの名はクロシアのみです。
苗字について聞くタイミングには十分気をつけなさい】
〖これを『遺言状』としたのは一度目のミスです。
それから、この『世界』ではなく、この『場』について聞いて下さい〗
《女性に年のことをいうのはよくないですね
つぎの私にデリカシーがあればいいな》
これが、最後の文章になるでしょう。
私___否、俺は。
クロシアをもう傷つけたくない。
簡単な話だ。
女の子を泣かせるな、生き延びろ。
それだけだ___ああ、あとこの下を切り取って彼女に見せてくれ。
きっと、わかってくれる。
「L DOYW YRM,Eywn gwawz wrf't fzaqye wzaw.」
――――――――――――――――――――
「あーっと、、、クロシア、でいいのかな?」
「!___はい」
「君に___これを渡せって、俺が___」
言いながら紙を破る。
これでもう遺言は書き足せないんだと思いを巡らせながら。
「___これは」
「なんて書いてあるんだ?」
「、、、教えませんよ、教えてしまうとこれの意味がなくなってしまう」
「、、、そうか___」
「それから、この場所についての説明が必要なことはわかっていますから___一先ず、お話ししようと思います。」
そう言うと、彼女は丁度いい位置に置いてあるホワイトボードに文字を書いていく。
それはもう、よどみのない、まるで何度もこの状況を___
___いや、事実何度もやったんだろう。
「、、、この場所の名前はアルテニオン。世界と世界を繋ぐ戦場です」
「世界と世界を繋ぐ___?」
「そう。幾つもの世界と世界を繋ぐ道のようなもの___我々の敵は異世界転生志願者___異世界への転生を望んでいる人々___彼らの異世界転生を妨げるのが私達の仕事です」
「、、、何のために?」
つい、疑問が口からでる。
そりゃそうだ、記憶を失った状態で目が覚めるとそこは戦場であった、とあれば質問の一つや二つ、出てくるものだろう。
「魂の総量を減らさないため、です。世界の魂の総量は減ったり増えたりしませんが、異世界に行くものがいるとなれば話は別___魂の量が少しづつ、減っていきます。魂の量が足りなくなってしまえば___その後には緩やかな絶滅が訪れ、、、神の子たる人間が滅びて、そうして世界は終わります。なにせ、神々が世界に触れられなくなってしまうのですから、、、、、長くなってしまいましたが、端的に言えば異世界転生志願者を通し続けてしまえば、この世界が死んでしまうわけです___おっと、もう時間ですね。そろそろ出ましょうか」
「、、、」
「不安ですか?」
「そりゃあ、まぁ___戦場なんて言われたらな」
「大丈夫です。敵は一日一人ですから___ひとまず行きましょうか」




