プロローグ ~鋼鉄と泥の戦場へ~
~~注意書き~~
本作は大戦期を思わせる世界を舞台とした物語です。
二等兵として戦場に立つ主人公の視点から、
戦争の現実や喪失を描く、英雄ではない、命令に従うだけの二等兵の物語です。
某日の朝、プルツェッシュ帝国首都ベリッツェンは、いつも通りの喧騒に包まれていた。
朝のベリッツェンでは通勤する人々が行き交い、新聞売りの声が響き、街角には大量のプロパガンダポスターが貼られていた。
しかし、その喧騒の中で、募兵局にだけ不自然な多さの人が並んでいた。
「はぁ、動員令か。」
エカート・ボルナーは、そうつぶやいた。
その頃プルツェッシュ帝国を含むエウロピア州は、誰も経験したことのないほどの大戦争に包まれていた。
事の発端は1年前まで遡る。
1914年6月28日、セルヴィッツ王国領サラヴィツァにて、アウスト=マジャル二重帝国の皇太子がセルヴィッツ人の少年により暗殺された。
この事件を発端に二重帝国はセルヴィッツ王国に最後通牒を送ったが、セルヴィッツ王国は主権侵害であると拒否した。
こうして二重帝国はセルヴィッツ王国に宣戦布告し、のちに世界大戦と呼ばれる戦争が幕を開けた。
プロローグではまだ大きな出来事は起こりませんが、
物語はここから、戦場の日常へと踏み込んでいきます。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回もお付き合いいただければ幸いです。




