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無意味大作戦!答えも意味もわからない夢か物語か?

夜中に生まれた物語。

今回はいつもと違い物語は形作らず、夢で出てきた人物を追いかける形で、結末も答えもない…

それでも少しでも楽しんでいただけたら幸い。


SNS、小説家になろう、pixivに同時掲載

 わたしはいない、ここにはいない。

 そう聞こえたような気がして振り返った。

 当然ながらそこには誰もいない。

 ここは暗闇のなか、自分だけしかいない、自分のためだけの場所。


1


 自分が何をしたのか理解はしている。

 罪人にしか見えなくとも、それが正しいことだと信じた…今もそれは変わらない。

 だからこの閉じられた暗闇にいるのは受け入れた…今はね。

 この暗闇にいると視覚は意味を失い、夢を見ているのか覚めているのかわならなくなる。

 自分の腕すら見えない。

 あるのは感覚だけ…それすらも今では怪しい。

 けれども境目があいまいならば、どちらでも同じで構いはしないのでは?


 夢見ることは生きていることよ。


 また、暗闇のなかから声が響いたような気がした。

 それは幻のように暗闇に溶けた。

 誰もここに来るはずはない。

 だからそれは最初から存在しないもの。

 過去にも未来にも。

 だとしたら自分は、何を求めてその声を創り出したのか?


 それは無意味なもの。だからあなたにはわからない。


 その声に聞き覚えはなかった。


2


 伸ばされた手を振り払い、ここに来た。

 それは自分の選択、誰のものでもない。


 そうかしら?今まで何を選択したの?


 だから逆に問いかけた。

 何を?

 口を開いても暗闇が入り込み、耳には何も届かない。

 それでは何も伝わらないし、伝えるつもりもなかった。

 だから問い掛けは意味をなくした。

 それなのに。

 最後に唇を重ねたのは、いつだったか?

 唐突に浮かんだものは甘美なる夢のような気がした。

 それが現実であるならば。


 さよなら、と誰かが言った。

 おかえりと、自分は言った。


 扉を開けるとそこは暗闇に通じていて、そこを抜けると星が輝く夜。

 だけど握り返した手は何もつかまなかった。

 それが夢では、起きなかったこと。


3


 赤い血は現実。

 黒い血は危険。

 鮮やかな紅は飛び散り、心は止まる。

 誰の?知らない。

 誰が壊した?それは自分。

 それが正しいと思ったこと。


 この暗闇につながる鍵は、その時に手にした。

 行き先はわからないまま、鍵穴に挿して回した。

 目的地が正しいのならば、突き進めばいいだけ。

 間違えていてもどこかにはたどり着ける。

 そして落ちた、どこに?

 この暗闇の場所に。

 鍵はまだこの手のひらのなかに。

 目の前には扉がある。

 鍵穴だけは暗闇にまぎれて見えない。

 ならば晴れるまで待つだけ。

 時間だけはある。


 時間はないわ。


 それを信じる理由はなかった。幻想ならば、なおさら。


4


 そこは旅の途中にして終着。

 だから通り過ぎた。


5


6


7


8


9


10


 夢から戻った?


 いいえ、まだ暗闇のなかよ。


 だったら、現実と変わらない。


2025.5/2初稿

 基本的に自分は場面や台詞が浮かび、その前後を埋める形で物語を作る。

 ただ昔は思いつくままに書き始めていた。だから結局結末までたどり着けず、そういった反省もあってある程度形を作り上げてからという今の形に落ち着いた。

 ただそれでも時折、思いつくままに動いた方がいいのではと思うことがあり、今回がそうだった。

 今回は冒頭の言葉が急に思い浮かび、そこで浮かんだ誰かをひたすら追いかける形で出来たものが今回の物語である。

 そのため正直物語としてはかなり歪というか意味を持たないと言われても仕方がないと思う。

 ただ真夜中のテンションなのか、完成させたばかりの高ぶりなのか、この答えのない物語はわりといいような気がする。

 ある意味これはパイロット版として、形を肉付けしていけばきちんとしたものになりそうな気がする。

 とはいえこのフワフワした形のないものは失われそうな気がする。

 そういったあたりで今回の物語は、かなり出すことに不安はある…とはいえ出さないと前に進まないから、この自分が追いかけた物語の断片が少しでも楽しめたら幸いです。


 そしていつも通りにSNS、小説家になろう、pixivに同時掲載。

 今回はオリジナルなので、小説家になろうに久々に出せる…かなりあれではあるけれども(苦笑)


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