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エンシャント・クルーレ① ー『鳥』の章。異世界上司は美くびれ・美乳・美尻の最強くのいち!? 超絶忍術チートバトル!!ー  作者: 藤村 樹
新たなる風

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VS.尾長骨鶏② ー成長と深化ー


 前回の場面の続きです。


 嘴黒クンに絵心有ちゃんを護ってもらえることになって、これで安心して戦いに専念することができる。


 俺は家屋の屋根へとのぼり、上空を飛びまわっている骨鶏へと視線を向けた。

 骨鶏を空高い位置にいるうえ、ビュンビュンと高速で自由自在に飛びまわっている。照準を絞ることができず、非常に厄介な相手だ。


 よし、ここは飛び道具の出番だ!

 俺は懐に忍ばせていた手裏剣を数枚投げてみた。手裏剣は回転しながら風を切って飛んでいくが……。


 ああ、ダメだ。ぜんぜん当たる気がしない。

 ヤツは軽々と手裏剣を躱し、逆にこっちに向かって突進してきた!


「ケタケタケタ! そんな攻撃が当たるかよぉ! 速さ、守り、技、そして力の全てにおいて、俺はカンペキなんだからよぉっ!!」

「ぐっ!!」


 ヤツの体当たりを真正面から受けとめることとなったが、ものすごいパワーだ!

 俺は吹っ飛ばされ、家屋を破壊しながら地へと叩きつけられてしまった。叩きつけられた背中が痛いうえに、上からどんどん瓦礫が落ちてくる。


「ぐはっ……!!」


 家屋の瓦礫に埋もれて動けなくなっている俺に、ヤツは容赦なく骨の尾で追撃してくる!

 俺は慌てて瓦礫をかき分けて、追撃を躱した。必死に逃げまわっててみっともないが、命には替えられないから仕方がない。


 ……くそっ、メチャクチャ強ぇ。戦闘力において『暗部』最強というのはウソじゃないようだ。


『骨の鎧と翼』……骨の鎧はパワードスーツとして機能しており、近接戦で強力なパワーと防御力を発揮する。翼で空を自在に飛びまわり、高い機動力を誇る。


髄節混(ずいせつこん)』……骨の尾による強力な中距離攻撃。威力が高いうえ、精密な狙いで連続攻撃ができる。鋭い刃が付いているので、うっかり掴むこともできない。


地獄の業火(ヘル・フレイム)』……地獄の炎による強力な遠距離攻撃。フルパワーで放たれると、『円羅護環(えんらごかん)』でも防げない。


 ……マジで強すぎじゃね? ヤバみがエグいんだが。こんなのに、どうやって勝てばいいんだっつーの!


 俺がみっともなく逃げまわりながら、悩んでいたところ……。

魂珀(こんはく)の腕輪』から画面が映しだされ、ひづき先生が顔を覗かせた。 なにげに伊達メガネをつけて先生コスプレをしてるのが可愛い。


『総合力で勝とうとしても、勝ち目はないわ。あなたが今持ってる武器のなかから、勝てる部分を探しなさい』

「勝てる部分……!?」


 勝てる部分? なんだろう。

 敵の攻撃……『地獄の業火』。『炎属性吸収』なら持っている。

 でも、黒紫色の炎には暗黒属性が含まれているから、そちらのダメージは受けてしまう。いったいどうしたら……。


 そうだ! 俺には他にも新しく入手したスキルがあるじゃないか。

 それらを駆使すれば……!


「ケタケタケタ……。いつまで逃げまわってるつもりだぁ? 戦うつもりがないなら、絵心有ちゃんを奪いにいっちまうぜぇ!?」


 骨鶏の挑発に乗るようにして、俺は再び家屋の屋上へと飛び乗った!


「こっちだ、尾長骨鶏! キサマを空から叩き落としてやるッ!!」

「ケタケタケタ! やっと死ぬ覚悟ができたか! やれるものならやってみやがれぇっ!!」


 骨鶏が俺へと向かい加速したその瞬間、俺は印を組んで術を発動した!


「火遁、『蒼炎白虎(そうえんびゃっこ)』!!!」


『炎熱ブースト』で強化された、俺の火遁忍術。蒼白の炎の虎が踊りでて、迫りくる敵へと向けて咆哮をあげた!


「ケタケタケタ! 大した熱量だが、地を駆ける虎じゃ、宙を舞う俺には当たらないぜぇっ!!!」


 余裕の笑みを見せる骨鶏。虎が飛びかかっていったとしても、ヤツは軽々と躱してしまうことだろう。

 だが、虎が襲いかかったのはヤツではなく、俺のほうへとだった!


「なにっ!?」

「うおおおおおっ!!」


『炎属性吸収』×『熱力置換(ねつりきちかん)』!!!


 体が燃えるように熱い!

 だが、痛みはなく、全身の血と筋肉が踊りたち、細胞が沸騰して弾けてしまうような感覚。

 ひと言で言えばヒャッハー!!! という感じなのである。


 さらに、『小鬼人拳(ゴブリンパンチ)(ゴブリンパンチ)』も発動。

『炎属性吸収』×『熱力置換』×『小鬼人拳』でスキルが統合され、『炎鬼人(フレイムオウガ)』となる。


 燃えたぎるパワーに任せ、俺は思いっきり拳を振りぬいた!!


「ぐはああああぁっ!!!」


 俺の拳はヤツの胸に直撃、衝撃で骨の鎧は粉けちった。

『殻割り棒』も併用したいところであったが、骨鶏の骨の装甲は鎧というより人体骨格に近いものであったので、適応とならなかった。

 もし併用できていれば俺の拳はヤツの心臓を貫き、即死させていたことだろう。


「ゴボォッ! キッ……サマあああぁっ!! 地獄に道連れにしてやるっ!!!」


 息絶える直前、骨鶏は長い骨の尾を俺の背後にまわりこませ、後ろから突き刺そうとしていた!

 ……だが、見えてるぜ。俺は背後を振りかえり、骨の尾を叩き斬った!


宵食(よいは)みの翼』!!


「クソッ……が……!!」


 最後の悪あがきをも防がれ、骨鶏は憎しみとも絶望とも付かぬ表情を浮かべた。

 骨の鎧も、翼も、尾も砕かれ、地へと落ちていった。



 夜鷹が尾長骨鶏をうち破るさまを、嘴黒咲紀仁は『影魔天楼(えいまてんろう)』の下で見届けていた。

 夜鷹に絵心有を押しつけられ、彼女の正体も知らぬままに護りながら。


「おいおいアイツ、マジかよ……!」


 ーー鳴瀬のヤツ、あの骨野郎にひとりで勝ちやがった。

 骨野郎は間違いなくBランクの上位以上、ヘタすりゃAランクに食い込んでたとしても不思議じゃねぇ強敵だ。

 泣いて俺に助けを求めるとでも思ってたが……。Bランクに昇格したばかりのヤツがブッ倒していい相手じゃねぇぞ!


 咲紀仁の胸中に宿ったのは、信じられぬスピードで成長していく友への尊敬の念と、今まで感じたことがないほどに強烈な他者を欲し求める感情。


「どこまで強くなりやがる……。鳴瀬!」



 俺は落ちた骨の尾の先端を『宵食みの翼』の刀身に重ね合わせると、ひづきに合成を依頼した。


 ゲット・プライズ!!

『骨鎧』・『髄節骨』・『地獄の業火』ゲット!


骨鎧(こつがい)』……鎧というよりは骨格に近い装甲。腕だけなど、部分的に形成することも可能。全身にまとえば、強力なパワードスーツにもなる。


『髄節混』……自分の意のままに伸縮し、振りまわすことができる骨の尾。側面には鋭い刃が付いている。『骨鎧』装着時のみ使用可能。


『地獄の業火』……暗黒属性を含む強力な炎攻撃。一度火が付くと、対象が燃えつきるまで燃えつづける。聖属性をもつ者に効果大。


 う~む。また強力なスキルを身につけてしまった。特に『骨鎧』は応用力が高く、いろいろな場面で使えそうだ。

『宵食みの翼』自体も、合成を繰りかえすたびに性能が強化されている。


 俺が勝利の喜びに浸っていたところ、タイミングを見計らったかのように、1匹のスズメが俺のもとへと飛んできた。


「チューン♪」

「あっ、チュン吉!」


 アシュナさんのスズメだ!

 例によって足に手紙を結わえつけてある。チュン吉は俺の肩に停まると、得意げに片足を差しだした。


 俺は慌ててチュン吉の足から手紙をほどくと、中身を改めた。

 そこにはアシュナさんの字で、相変わらず必要最低限の内容だけ書いてあった。


『将軍の居城に向かえ』


 ーー将軍の居城に向かえ、だって? もしかしてこの暴動に紛れて、将軍を討つつもりなのか?

 そうなのであれば、俺も早く城に向かわなければ……!


 俺は急ぎ、絵心有ちゃんを護ってくれていた嘴黒クンのもとへと戻った。


「嘴黒クン! その女の子をてれび局へと連れていってくれないか? 俺は将軍の居城へと向かう!」

「はぁ? なんで俺がそんなことしなきゃならねぇんだよ」

「頼む! 俺は急いで城へ行かなければならないんだ!!」

「……ッ!! お、おぉ、分かったよ。俺がこの子を連れていってやる」


 必死な表情でお願いしたら熱意が伝わったのか、嘴黒クンはオーケーしてくれた。

 なにやら頬を赤らめているのが気にはなったが、彼の実力なら絵心有ちゃんの身を預けても何も心配は要らないだろう。


 そうして俺は都の中枢、将軍の居城の方面へと向かったのであったーー。





 携帯の調子が悪いのか途中からルビが振れなくなってしまいました。編集可能になったらのちほど編集します。



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