8話 知識がある人とない人では作る物の差が激しい
席に着く
「はい皆さん席につきましたね。ではこれから香り付き石鹸を作っていただきます。まず摘んできた花の匂いを嗅いでください」
くんくん
(深呼吸して嗅ぎたいような匂いだな)
「では次に用意された石鹸の元と今嗅いだ花の匂いを魔力で練り合わせて作ってみてください。箱を想像し花の香りと石鹸の元を混ぜ、固める。その作業の途中で魔力を使うというイメージをするとできやすいですよ」
目を瞑る。ガリウス助教授のアドバイスを思い出しながら作る
(ふぅ〜多分できたでしょ)
そう思い目を開けるとそこには黒い煙をだすレンガのようなものがあった
思わず眉間にシワを寄せる
(なぜ?どこが悪い。さっぱり分からない)
「できました!」
そう聞こえ隣を見るとオレンジ色の綺麗な石鹸があった
「ヒマリすごいね!なんかコツとかってある?」
「えっ?なんか、こうなって!ってイメージしたら出来ました!」
(この子才能ありすぎでしょ。私もそういうの欲しかったわ)
しばらく口をすぼめて考える
(そうだ!私には前世の知識があるじゃない。
日本では、石鹸じゃなくシャンプーをつかってたからそっちの方がイメージしやすいわ!)
そう思い早速さっきと同じくイメージをする
だが前よりもより鮮明にイメージして
目を開くと大理石のテーブルの上にはドロっとした薄い青色の液体があった
(しまった、お皿を用意するべきだった)
液体を手に取り嗅いでみるとさっきと同じ花の香りがする
(成功だ!)
「なんですか?それは」
そう聞いてきたのはヒマリだ
「え、あぁー!これはね、シャンプーっていうの。石鹸と違って液体なの」
「へぇ〜。そんなのがあるんですね」
(待てよ、この技術を使えば前世では高すぎて手が出せなかった L○Xのシャンプー、ボディーソープが作れるんじゃないかしら)
「石鹸を作れた方からそこの紙に包んで提出してください。提出した方は帰ってよろしいですよ」
作ったシャンプーをそこら辺にあった瓶に入れてユリアは提出した
(石鹸ではないじゃないかって?いいのよいいのよどうにかなるわよ)
学部棟を出る