2話 いかに不自然でない質問を考えるのはとても苦労する。
外は見た感じ19世紀ヨーロッパみたいな外観である。
(学園とか私のことについて聞かなきゃ、なんにも分からないまま学園に入るなんて冗談じゃないわ)
「お父さん、今日から入る学園どんな所か忘れちゃったから軽くでいいから教えてくれない?」
「あぁ、もう忘れたのか?えっと、ミトスター学園はな、13から18までの6年間通う学園だ。主に魔法のことについての教育に力を入れている。ユリアも立派な魔法士を目指すんだぞ」
(魔法?魔法って言った?この世界魔法あるのね...
魔法学園に入るってことは私魔法を使うことができるってことよね。てかユリアの性格!どんな性格だったのかしら。不自然にならないように演じきれるかな...)
「ねぇ、私って客観的に見てどんな性格?」
(これが一番疑われにくい質問だろう)
「ん?まぁ一言で言い表すなら、やり始めたことは最後まで押し通すようなタイプだけど結構慎重でもあるよな」
(ふむ、つまりユリアは初志貫徹であり、また慎重であると。結構演じやすいな)
「おはようございます!ユリアさん!」
「おぉ、お友達のヒマリさんじゃないか。二人で行ってなさい。俺はゆっくりと行くから。」
(ユリアにも友達はいたらしい。名前はヒマリか。
どんな子かは知らないけどとりあえず話してみて色々情報収集するか)
「おはようヒマリ!」
「同じ学園になれて良かったです〜。私ユリアさんがいないと多分色々ドジしてしまいますから」
(この子はユリアに引っ張られてきたのか。なら意外と接するのは簡単だな)
「ていうかユリアさんは学部どこにしますの?」
「学部?」
「もう学部のこと忘れちゃったのですか?ミトスター学園には'魔法闘育学' '魔法支援学' '魔法薬学' '魔法占星学' '魔法歴史学' '魔法国学' '魔法生活学' の7つの学部があります。 ミトサター学園では基礎的な魔法の授業は全員必ず受けることになっていたはずです。そこから自信が学びたい学問を選ぶ方式になっていた気がします」
「まず魔法闘育学って?」
「魔法闘育学は確か戦闘に関する魔法を幅広く学ぶ学問だった気がします。あそこは結構男子に人気のある学部でしたよ」
(大体分かってきたわ。魔法支援学は支援魔法について。魔法薬学は薬の魔法について。魔法占星学は占いの魔法について。魔法歴史学は魔法の歴史について。魔法国学は魔法での諸国での変化とかについてかしら。魔法生活学ってなんだ?)
「魔法生活学って何?」
「魔法生活学は確か、魔法で日常生活をより豊かにすることを学ぶ学問だった気がします」
「私そこに決めた!」
(地球での知識もあるし少しは過ごしやすいかも!)