26、エミリアの嫉妬
屋敷に着いて部屋でゆっくりしていると聞き慣れた声私を呼んだ。
「エミリア様」
「ライマ!!」
「今日は、大丈夫だったんですか?」
「大丈夫って?」
「今朝、団長が少し焦っていてエミリア様まで一緒に王城に行ったじゃないですか」
「何かトラブルでも起こったんですか?」と心配そうに聞く。
うちの騎士は、朝のお父様の様子まで見ているのかと感心しながら
「王太子殿下と一緒に剣を習うことになったの!」
「ど、どういうことですか!?」
「昨日、迷子になっている間に会った人がそうだったの!
それでねなんと教えてくれるのは、伝説の騎士ジュスタン様なの!!」
どう?羨ましいでしょ?
とドヤ顔をすると
「私も教えていただいたことがございます」
と涼し気に言った。
「そんなこと聞いてない!!
私も教えてもらいたかった!!」
「お嬢様がとても小さい頃ですから無理ですよ」
「そんなことないわ!」
「団長が許可しなかったでしょ?」
今だってあまりよく思ってないお父様を思い出した。
確かに許されそうな感じはしない。最近までは、王城にすら行くことが許されなかったのだ。
「ライマなら私をこっそり連れていくことだって出来たはずじゃない!」
「無茶言わないでくださいよ。私が入団してすぐのことですよ。
そんなことできるはずないじゃないですか。
そもそもそんなに前だとエミリア様は私のこと知らなかったでしょう?」
正論で返されてうぅと唸った。
「ジュスタン様はとても強かったですよ。
いっぱい技術を盗むにはいい方だと思います」
「実はね、王太子殿下の実力も私は知りたいの!」
「好奇心旺盛ですね…」
「何よ!その残念そうな目は!」
「いえ、私はそんな目で見てなどおりませんよ」
「白々しい…」
私がキッとライマを見るとなんも知らないかの様に「じゃあ私はこれで」と言ってしまった。
いつもは誰よりも空気を読むのが上手いくせに…
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「明日、か…」
ベッドにはいって呟いた。
なんだか今日は眠れそうにない。
ジュスタン様から教わることへの期待ももちろんあるけどそれよりも同じ年代の子と一緒にすることへの高揚感を感じた。
「でも、ちゃんと明日に備えて寝なきゃね!」
1人でガッツポーズをつくった数分後には寝ていた。




