ゼウスとミサイル
博士たちの2台のスノーモービルは小高い丘を登っている。
その博士たちの目の前に待ち構えていたのは、ミサイルの発射台だった。
それも、3台も!
ゴゴゴゴ〜
ゴゴゴゴ〜
ゴゴゴゴ〜
「バカじゃねーのか!」
博士が叫んだ。
博士たちの目の前の大型ミサイルの発射台から、ミサイルが発射されたのだ。
しかも、3つ全てからだ。
照準は、もちろん、博士たちである。
『シーピーズ』は、スノーモービル相手にミサイルを撃つのである。
船を一隻沈めるために水素爆弾を使用した組織でもある。
力を持ちすぎた組織のなれの果てだ。
およそ6年前、ゼウスはミサイルにやられた。
ゼウスの神殿にミサイルが打ち込まれたのだ。
それと同様の3発のミサイルは、博士たちに向かって、飛んできていた。
(俺が何度も同じ手に引っかかると思っているのか? 来ることがわかっていれば、対処はできるんだぁ〜)
アムルは、心の中で、叫んだ。
この声はシンシアと博士にも聞こえている。
およそ6年前に、『シーピーズ』によってゼウスの神殿が攻撃された時は、屋内だった。
しかも、ゼウスは隙を突かれたのだ。
一方で、ミサイルが来るかもしれない可能性があるなら、それを警戒しておけば、どうということはない。
今回、アムルは、ミサイルを常に警戒していた。
何より、屋外で雷雲を準備した最高神ゼウスは、無敵だ。
ピカッ
ゴロロォォォ
ドガーーーーーン
アムルが右手の神具ケラノウスに力を入れると同時に、3本の稲妻が、3発のミサイルを同時に撃ち抜いた。
周辺に大きな爆風が起きるが、博士とウェイが操縦するスノーモービルは、その爆風をものともせず、突き進む。
「おぉ〜、アムル! でかしたぞ!」
博士は、口に笑みを浮かべる。
アムルも、博士の背中で大きな笑みを浮かべた。
「あとは、私に任せな、アムル! えーい!」
シンシアは神具トライデントに力を入れた。
地面の雪と氷でつららを地面から生やす。
ミサイルの発射台と、その周りにいた兵士たちが、それの串刺しになった。
ガシャーン
ガシャーン
ガシャーン
ミサイルの発射台は、次々に倒れてゆく。
「Awesome works! (すっごいなぁ〜)」
ウェイは、ゴクリと唾を飲む。
ウェイと博士は、それらをかいくぐり、シーピーズの基地を目指す。
目的地は、すぐだ。




