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月と海のリザレクション〜海神ポセイドンの幼女転生〜  作者: 幸田遥
第2章 大西洋航海編

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北へ出発


 イギリス各地から、大城戸研究室のみんなが、研究船パーズに戻ってきた。



 大城戸研究室も元どおりの賑わいをみせるはずだ。



「Welcome back! (あっ、おかえりなさい!)」

 博士とレイアが研究室の居室の入ると、ウェイがいた。


 みんなが留守の間、ウェイが1人で全ての動物の世話をしていたのだ。



「There is shortbread for you. (お土産置いとくねぇ)」


 居室に入ってきた博士は、居室の真ん中の大きなテーブルの上にイギリスのお土産のショートブレッドを置いた。


 もちろん、博士の休暇中にウェイに頼んだ生き物の世話のお礼も込みである。




 久保とアーシーはすでに研究船パーズに帰って来ていた。

 2人は実験室で作業を始めていた。



「久保くん。アーシー。ただいま」


 博士は、信一とアーシーに声をかけるために、実験室に顔を出した。



「あっ、お帰りなさい、大城戸先生」


「教授。お帰りなさい」


 信一とアーシーは、信一の実験机のところで仲良く世間話をしていたところだった。

 2人は揃って、博士の方に視線を向けた。


「I bet they should have done. (きっと、何かあったのよ)」

 博士の後ろから、レイアが嬉しそうに、博士に耳打ちする。



 レイアの勘は鋭かった。


 普段となんら変わらないはずの2人から、何かを感じたのだ。


「Wait Leia, that is too much speculation. And, this is not our business. (おいおい、レイア、はは……。そんなことないだろ、詮索しすぎはよくないよ)」

 博士は、小声で、後ろのレイアに言う。



「Hiro, look that, at Ashley,she has a ring on her ring finger. I bet they have done. (あっ、そらそら。見て、アーシーの左手! やっぱりそうだよ!)」

 レイアはアーシーの左手の薬指にキラリと光るリングを見つけたのだ。

 嬉しそうに目を大きく開け、耳打ちかどうかわからない声の大きさで、博士に耳打ちした。


「Oh, you are right. (あぁ……本当だね)」


 博士も、それを見つけた。


 その相手が久保信一とも限らないが……。そうだろうと、博士もレイアも考えた。


 アーシーと信一の笑顔が、その説の信憑性を高めていた。




――――――




 博士はイブカの飼育室にやってきた。


 イブカの飼育室は、大城戸研究室の実験室とは離れたところにある。その部屋には大きな水槽があり、その中でイブカが飼育されている。



 イブカは、すでに妊娠しており、お腹の中には胎児がいる。



「I wanna make the next baby, I mean a whale baby after the eveka when she has the baby. (このイブカの子供が生まれたら、次には、クジラも作りたいんだよね)」

 博士はウェイに話しかける。


 ウェイにイブカの飼育を任せているが、イブカの様子が気になるので、博士はこの飼育部屋に、時々、いや頻繁に、イブカの様子を見に来るのだ。



「Oh, whale. (クジラですか……。)」

 ウェイはゆっくりと答えた。


 イブカも無事に生まれるかもわからないのに、先の話をするのはウェイは好きではなかった。往々にして、教授という生き物は先の話をするものだが……。



「Yeah, I wanna make a blue whale. (そう、特に、シロナガスクジラを作りたいんだよ)」


「Why do you think so? (それは、どうしてですか?)」


「Um, because my dear Cynthia likes that. (う〜ん……。シンシアが、好きだから、だよ)」


 ウェイは、返事をしなかった。

 教授という生き物は、往々にして、子どもをダシにしつつ、変なことを言うものだが……。





 研究船パーズは、北極海に向けて、発進した。

 北へと航路をとる。



 北極海を抜けて、日本に戻る予定だ。


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i488219
秋の桜子さまよりいただきました。
好評連載中です!

i493381
砂臥 環さまからいただきました。
リンク先は、『『月』を照らす光〜月と海のリザレクション〜』です。
テーマソングです。
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