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月と海のリザレクション〜海神ポセイドンの幼女転生〜  作者: 幸田遥
第1.5章 臨海実験センター編

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シンシアとアムルの日常


 アムルは、生後4ヶ月になった。



 可愛らしいほっぺたをしている。


 アムルはソファーの横のベビーベッド上でミルクを飲んでいる。レイアは洗濯中であり、シンシアがお守りの手伝いをしている。


 哺乳瓶を持ち、ミルクを美味しそうに飲むアムルの様子を、シンシアがしげしげと見つめる。


 ミルクを吸って動くアムルのほっぺたの動きが、シンシアは気になるのだ。



 ぷにぷに


 そして、シンシアは、衝動にかられ、アムルのほっぺたを突ついた。

 アムルのほっぺたは、シンシアの指で少し凹むが、すぐに、その弾力で、元に戻る。



 ぷにぷに


 シンシアは、目をパアァっと開ける。


 シンシアは笑顔で、アムルのほっぺたを繰り返し、突ついた。



(兄者、あまりつつかないでくれ)


 アムルはシンシアに脳波で話す。

 口は、ひたすらミルクを飲むために動かしている。



(兄者。俺は今、ミルクを飲むのに忙しいんだ。邪魔をしないでくれ)


「えー、だって、ぷにぷにしてて、面白いんだもん」


 シンシアは、アムルの言葉を無視し、ほっぺたを突つき続けた。



(兄者、やめてくれと、言っているではないか。かくなる上は。てい)



 ビリリリ


 アムルは、ほっぺたに小さな電流を流す。


 雷を操る能力を持つ最高神ゼウスは、アムルに転生した0歳児でも、小さな雷や小さな電流程度なら自分の周りにも作り出せるのだ。



「いったぃ。もぅ、アムル」

 シンシアは、思わず、アムルのほっぺたから、指を離した。



(兄者が邪魔をするからだ)


 アムルは、視線をシンシアの方にちらりと向け、すぐに、哺乳瓶に視線を戻した。

 口を動かし、ミルクを飲む。



「えい」


 シンシアは、アムルがくわえている哺乳瓶の中のミルクを操った。

 哺乳瓶は中に入ったミルクごと、宙に浮かぶ。


「バァ」


 アムルは思わず、声をあげた。

 まだまともに話せないアムルは、声を出すだけで精一杯だ。


「アムル。わたしに逆らうからだ」

 シンシアは、アムルに向かって偉そうに言う。


 まさに、弟に威張りつけるお姉ちゃんのそれである。



(俺のミルク。くぅ、力さえあれば、今の兄者くらいなら瞬時に丸焼きにできるのに)

 アムルは、ベビーベッドの上で、手足をバタバタさせた。



「そんなことはない。そうやすやすと、わたしに勝てると思うなよ。わたしはまだ本気を出していないのだぞ。わたしには、トライデントがあるからな。あれ? そういえば、アムル。お前が持っていた『ケラウノス』はどこにいったんだ?」


 シンシアは、ふっと力を抜いた。


 宙に浮いていた哺乳瓶は、ぽとりとアムルの手に戻る。


(おっと。『ケラウノス』はどこにあるか、わからない。神殿に落ちているかもしれないし、あいつらが持っているかもしれない。まぁ、俺専用の神具だから、人間が持っていても何の役にも立たないんだけどな)


 アムルは、哺乳瓶を上手に受け止め、口をつける。

 脳で会話している間もミルクを飲める。神の最大の特権である。



「そうか、今度、パパに聞いてみないとね。また、探し物が増えたね」

 シンシアは、ふぅと小さく息を吐き、ミルクを嬉しそうに飲むアムルを眺めた。


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i488219
秋の桜子さまよりいただきました。
好評連載中です!

i493381
砂臥 環さまからいただきました。
リンク先は、『『月』を照らす光〜月と海のリザレクション〜』です。
テーマソングです。
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