025・中編─何を着るかより、何をするか。男の価値は心(ハート)で決まるってのはそういう事よ。
男の行動はその心を写す鏡も同然。
小説の投稿が遅くなるのは忙しさの現れ。
テスト、レポート、キャンプ、コロナ。
「では、暮木鈴人さん。この場でパンツのみの状態で大人しく待っているか、裸の状態で大人しく私に付いてくるか。どうぞお好きな方をお選びくださいまし」
選ぶったって……。
答えようにも喉からは呻きと吐き気しか登ってこない今の俺では、言葉を発することなどできはしない。
提示された選択肢とも言えない二つの不文律。
しかも俺の露出度くらいしか違いがない。
(ここで始末されるか。それともどことも知らない所で始末されるか。──どっちもたまったもんじゃねえ)
どうする、どうする?
どうすればいい?
──いや、どっちに転んでも同じか。
ただ、ここに連れてきて、あるいは俺を連れて行って合わせたい人が居るか、他の目的があるのか……。俺がどちらを選択しようとも、変わらず最後にはきっと殺される。
俺が脱いだ後。
この胸に浮かぶ十二芒星を目にしたことで彼女の様子がおかしくなった。
このアザを知っている。
俺が感じるべき恐怖はこの一事だ。
メデスが言うには、これはいわば殺し合いへの強制的な参加証明。地獄への片道切符も同然のものらしい。
とんでもねえ。
「ああ、わかりました。どちらでもパンツだけは穿いていてもいいですよ」
「パンツを……」
いやそこじゃねえし。
圧倒的にそこじゃねえし……!
「わかりました。わかりました! スク水なら着用を許可します!」
「……それなら」
……まて。スク水の着用を許可されたからなんだっていうんだ。
「ええい、焦れったい。もう連れていきますからね! スク水も着せて差し上げますわ!」
「え、選択肢は⁈」
シリアスの皮が剥がれるの速過ぎだろ!
さっきまでは確かにあった威圧感まで消え失せてやがる。
「あなたがいつまで経っても選ばないんですもの。さっさと要らない者を排除して、ちゃっちゃと目的達成しておきたいんです」
彼女はふと思い出したように手のひらを青華達に手のひらを向ける。直後、その手に平にハンドボール大の光弾ができあがる。
驚く、という反応を顔に出す前には飛び出していた。
限界まで腕を伸ばしてラウルムと青華達との間に飛び込む。
(間に合うかっ⁈)
かつてない程の緊張と焦燥で頭が真っ白になる。高専の受験日当日に消しゴム忘れた時だって、桟橋から自転車で海に落ちた時だってこんなに吐きそうな感覚にはならなかった。
光弾が弾き出された。
その狙いの先は──羽重!
くっ、この軌道じゃ高さが足りない。
「任せて!」
おお! メデス!
メデス! 信じてたし、忘れてた!
でもメデス。
それはちょっと違くないか?
お前、めっちゃ強力な水操れるじゃん。なのに、さ。それは違くないか。
なあメデス。
お前は何で俺の後ろに出てきたんだ?
何でお前は──俺を蹴り上げようとしているのかな?
前方やや上から迫りくる光弾と後方やや下から襲い来る蹴撃の気配。
つまりこの横に跳び込んだは良かったもののボールの軌道は実はちょっと上だった時のゴールキーパーのような状況にある俺をメデスが無理やり蹴り上げて軌道修正しようというのがここまでのあらすじ。
「ぶげらっ!」
1HET!
メデスの蹴りがヒット。
肉体をすさまじく抉るトゥキックであった。
「ぺぷゅ!」
2HIT!
謎に光る玉が俺の腹部にヒット。何で光ってんだ。
あと少し下だったらと思うとぞっとしない。苦笑も浮かばないのだから相当だ。
超次元サッカーのゴールキーパーのように受けた光弾は跳ね返り係数はどうしたと聞きたくなるような速度で明後日の方向へと飛んで行った。
これでとりあえず一難去ったといったところ。地面に叩きつけられて全身擦られてめっちゃ熱くて痛いけど。
「まだですわ! 今のは肩があったまってなかっただけですの! 次こそファールどころか打たせもいたせません!」
ドゥッ!
ほとんど間を置かず再び発射される光弾。
理由が高校球児過ぎるだろ!
「ぐっ、ば、め、メデス!」
「分かってる!」
すかさずメデスは即座に俺の足を取り、フルスイングで、光球を、打ち返した。
「なにがぁあ⁈」
なにが、分かっていたのだろうか。後でしっかりと聴取したいものである。
ひと月、放置しました。悪気はなかったんです。私が行き当たりばったりで物語を書いてるから続きどうしよっかな、とか、これ続き書くの難しくね? と筆が止まっていたわけではないのですよ? ただ英語の課題や、プログラミングや電気回路のレポートや、期末テストや、キャンプにコロナ……色々あったのです。決して、続き書くのが難しかったわけでは無いです。




