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024・後編─走る―転ぶー血が—でーるー

1ヶ月。私が投稿をサボってひと月飛び越えて数日。待ってた人がいるとはあまり思えませんが、それでも言いましょう。遅くなってごめんなさい。

 二人が開いてそのままにしたであろう入り口とは反対側の扉をくぐって、腰のベレッタに手をかけた。

 つまずいて転んだ。

 手を銃にかけていた俺はおでこから順に地面に熱烈なキッスをすることになってしまった。

 扉を開いてから十秒以内の出来事である。


 「そういうのも、嫌いじゃないよ」


 フフフ、なんて上品に笑うメデス。

 可憐だ……。

 まいったぜ。クラクラするぜ。


 「頭打ったからじゃないの?」

 「クララだぜ」

 「足が悪くて転んだわけじゃないでしょ」


 ついにアハハと笑いだしたメデスを隣に、バレッタを構えながら周囲を警戒。

 敵影なし。

 トラップの類も確認できない。

 懐中電灯のように指向性がない分、自分自身が光るというのは索敵には中々便利かもしれない。隠密性に欠く上にちょっぴりお腹を壊すらしいけれど。

 安全を度々確認しながら暗い道をパツパツ進む。


 「そういえば、あの二人は懐中電灯なんて持ってなかったよな。このくらい中どうやって進んでるんだ?」

 「目に頼らない索敵の方法もたくさんある。あの子達なら──そうだね、音の反響で周囲を認識する、なんて事も可能かもしれない。今の実力はともかく、その素質は確かな物だろうからね」

 「すげえな。それ、俺にもできっかな」

 「無理でしょ。センスないし、目悪いし、足短いし、眉毛つながりそうだし、整えた方がいいし」

 「おいっ、やめねえか、ただの誹謗中傷はやめねえか」


 眉毛だけは言うな!

 なんかもう色々悪かったな!

 いや、俺は何も悪くはないんだけど!


 「つか耳は別に悪くねえし」

 「そうでなくたってセンスないし」

 「そうだった」


 納得せざるを得ない。

 全く持ってその通りだった。

 閑話休題。


 「まあ、視界が悪い仲じゃああまり遠くには行けてないだろうし。急げば何かが起きる前に追いつけるかもしれない」


 とにかく走ろう。

 仄かな光だけがぼんやりと暗道を照らす中を俺は走った。

 天井から鋭利な槍が振って来る前に通り過ぎ、口を開けた床を飛び越えて、床の沈むこむタイプスイッチを踏み砕いて、そのまま躓いて、俺は走った。

 そうして走った先で俺が見た物とは──


 「次回、鈴人死す!」

 「勝手なナレーション入れんじゃねえよ」


 まだ走ってんだよ。先の物も何もない。


 「じゃ、今から見てよ」

 「はっ、ふっ、今から?」

 「とりあえず道の終点はここのようだから止まった方がいいかもね」


 きゅうぶれーっきっ!

 言われなかったらぶつかっていたところだった。

 で、走った先で俺が見た物とは──


 「オイオイ、これは……」


 

 何もない


 「え、ここが終点? この地下の最奥だっていうのか? こんなただの行き止まり」


 そんな馬鹿な。

 じゃあ青華や羽重は一体どこに行ったっていうんだ。


 「ふむ、ここは確かに終点ではあるらしいね」

 「でも、それじゃおかしいだろ。ここまで走ってきて青華達には会わなかったんだぜ? ここが終点だったら、あいつらはここに居なきゃおかしいだろ」

 「ここは終点ではあるけれど、最奥ではないらしい。青華ちゃんたちの気配はきちんと感じられてる。この壁の向こうに」

 「壁の向こう?」


 どこかにスイッチか何かあるのか?

 ペタペタと壁を調べるがやはり何も見つからない。

 少しの間をあけて、ふうと深い溜め息の声。隣には呆れたと言わんばかりの、やれやれという表情のメデスちゃん。

 仕方なくと、メデスは言う。


 「いやいや、何やってるのさ。もっと頭を使えよ。もっと頭をまわせよ。そんなんだから無遠慮に女の子のトラウマ抉るようなことになるんだ。そんなまどろっこしいことしてないで──」


 ワクワクを隠しきれていない大仰な動きで、しぶしぶの顔で言う。


 「ぶっ壊しちゃえ」



なにか理由があったかと問われればテストがあった。そうテスト。結局前日に急いで詰め込んだくせに2週間前どころかひと月前からサボっていたくせに、それでも理由をつけるとしたらテスト。そうテスト。あとは英語の課題とか電気回路基礎のレポートとかプログラミングの課題とか毎週4枚やってこいとかいう英語のプリントとかのせい。青春もないくせに自由すらも奪うのか。社会人の方の凄さを知りました。

ブックマークや星評価、いいね、よろしくお願いします。ウマ娘にまたハマった。

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