023・後編─ケンカ
分かってはいたことだ。
俺は正面戦闘では青華に敵わない。
体がいくらか頑丈で、霊力の量と出力が異常なだけの一般人と、歴史上でも同質の能力の発現数は片手で数えられるような、超強力な能力持ちな上に運動神経も抜群で、高い格闘センスを持つ青華とでは正面からでは戦いにすらならない。
どれだけ地元の不良たちから恐れられ、敬われても、全然勝てる気しねえー。
さらにバッドニュース。俺は個人的な事情によって彼女に攻撃できない。
つーかそうでなくたって女に手をあげられねえ。
「ふんっ! むんっ! るんっ!」
脳天目掛けてフルスイング。
メジャーリーガーもかくやというアッパースイングだ。
「このっ大人しくしてろっと!」
バットを蹴り上げて
隙を見て手首を掴む。
うわ、ちょ、やめ、その位置で蹴り上げるのやめて⁈
まるで予防接種を嫌がるペットの犬猫だ。
暴れる犬猫の行動なんて大抵は決まっているもので──
「なにっ⁈」
跳び上がる躯体。
鋭く輝く牙。
迫りくる豆腐感。ちがう、恐怖感。
「がふしゅっ」
「ぎゃ──────!!」
ビャーっと勢いよく何かが噴き出る音。
吹き飛ぶシリアス感。
やべ、視界が赤い。
意識も段々遠くなって──
「──と、見せかけて!」
噛む力が弱くなった瞬間の隙を突いて頭から青華を振り落とし、マウントポジションを取る。
流石の青華も体重の差は誤魔化せまい。推定三十から四十キロの青華じゃ六十はある俺をどかすことは難しい。
そう。戦闘なんてしても勝てない。が、何を隠そう。この俺、暮木鈴人はこと喧嘩においては無敗である。
これで貴様の勝ち目はないぜ。ふはは。
そう思っていた。
「おいうちっ⁈」
側頭部に明らかに靴なんかではない硬さの物がとんでもない質量と勢いを持って飛んでくるまでは。
横に倒れこむ最中、ちらりと見えた白い髪。そしてあの硬さと勢い……。
……………。
あ。
十秒かけてようやくわかった。
頭に膝蹴りくらったな、こりゃ。
「あぐ、ぅ」
とんでもない重さのキックだった。
俺じゃなきゃ死んでたぜ。
……視界が暗くて、変なキーンという音も聞こえてくる。
ヤッベ……落ちる……。
もう、からだの、ねつも、わからない
Monkeys!¡ はマジでよかった。嘘をつけるのは人間だけ。私もチンコアハムート召喚したい。
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