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027・中編─次回、フライアウェイ!

誰だよ。投稿頻度上げるとか言ってたヤツ。

 青華は僅か三秒ほどでこのホールをその名の色で染め上げて見せたのだ。


 「っ! 青華!」


 バットを杖代わりにしていた青華が横に倒れる。


 「大丈夫。大量に霊力を消費して倒れただけだよ。意識もある」

 「そ、そうか……」


 よかった。

 霊力を一度に大量に消費するとその後とてつもない疲労感に襲われ、動けなくなるらしい。最悪、死に至るケースもあるとか聞いたしな。

 流石に心配するなという方が無理だ。


 「それよりも鈴人くん。ここからは君と千鳥ちゃんの仕事だよ。吐いたり痛がったりなんてしてる場合じゃない」

 「おう。月までぶっ飛ばしてやる」

 「……行きたいの?」

 「いや、ちょっと本気にされても困るというかなんというか」


 羽重にはぜひとも冗談という言葉を覚えて欲しいものだ。

 月まで行くかどうかは別にして、遂に作戦は第三段階に移る。

 第一段階。俺と羽重を囮にして敵の攻撃を分散させ、メデスが全員を守りながら青華が能力を使う準備が整うまでの時間を稼ぐ。

 第二段階。青華の能力で敵を足止めする。

 第三段階。飛翔フライアウェイ

 実に簡潔で、実に単純。

 『寒獄』という、能力の影響下にある相手の異能を封じる─正確には霊力を引き出せなくなるらしい─という青華の特異能力の強さを俺は再認識した。

 正直、青華を一対一で喧嘩したら勝てる気がしない。

 影響下にある相手の霊力を封じる()()()はいくらかの溜めが必要になるが、しかしながらそうでない、ただの氷であれば基本的にはほとんどのタイムラグ無く発動できる。しかも高純度で硬く、数メートル内であれば浮遊させたり、ある程度自由に動かす事が出来る。

 ……分かってはいたが、ちょっと強すぎじゃないか? 俺にもちょっと分けて欲しいくらいだ。


 「ぷはっ! 死ぬかと思いましたわ!」

 「え──」


 そんな馬鹿な。

 霊力が封じられた状態で一体どうやって氷を砕いたというんだ⁈

 聞こえてきた声の方向に振り向くと、頭部だけ氷から脱出した横たわるラウルムが居た。

 いや、こんな時になんだが、すごく間抜けな絵面だ。


 「チッ、やっぱり最上位個体か……」

 「うー……、なに、よ、あれ。髪がうねうねしてるじゃない」

 「おお、青華生きていたか」

 「ずっと生きてるわよ。動けないだけで」


 青華の言う通り、頭だけ脱出した彼女の髪は、まるでひとふさひとふさが意思を持っているかのように動いている。


 「アレは彼女の身体能力みたいなものだからね。霊力の出力は関係ないし、星霊の紛い物の彼女は『檻』でも完全には動きを封じられない。糸とか、繊維とか、そういったものを操るのは、羊共の得意技なのさ」

 「大丈夫なのか? あの髪、めっちゃ伸びそうだけど」

 「んんん、うん。大丈夫。大丈夫だと思う。大丈夫じゃないかな。まあ覚悟はしておいて」

 「関白宣言か!」


 前にもやったよこの流れ!

 おあとがよ(閑話)ろしいようで(休題)

 目測ではおよそ数百メートル以上はあろうかという深さの大穴の底から、一体どうやって脱出しようというのか。こんな高さ、俺が全力で跳んだって半分にも届きゃしない。ましてや、人を抱えてなんて絶対に無理だ。

 しかしながら、今の我々のパーティーには彼女がいる。およそ重力を無視した、月を跳ねる兎が如き動きをやってのける、羽重はねおもし千鳥ちどりという少女が。


 「大丈夫だっていうんならさっさと行こう。こんなところにいつまでも居られるか」

 「あー! 鈴人君それ真っ先に殺されるフラグじゃん。ウケル」

 「ウケてんじゃねえよ。お前は早く引っ込め」

 「やーんひどーい」


 女児かお前は。

 まるで最初からそこに存在しなかったかのように掻き消えたメデスを視界の端に捉えつつ、さりげなく青華を抱き上げる。


 「うきゃぁあうっ! な、なな何⁈ 何なの⁈」

 「はっはっは、そんなに照れなくてもいいじゃないか青華ちゃん」

 「ちょっと! さりげなく変な所触んじゃないわよ! ……堂々と触るのもダメーーーッ!」

 「痛った! 分かったから! 分かったから噛むな!」


 一体どこに触るような部位があるというんだか。確かになんだか至る所柔らかいし、髪はサラサラだし、いい匂いするけども。だからってそれだけでこの俺がセクハラなんてするはずもないだろうに。ただ青華をお姫様抱っこして手を動かしてスリスリしただけだというのに。

 言いがかりはやめてもらいたいものだぜ、まったく。


 「じゃあ、ほら、羽重も」


 青華を抱えたまま屈んで羽重に背を向ける。


 「ん」


 するりと。

 何の抵抗も躊躇ためらいいもなく首に腕が回される。背に感じる密着した異性の体温。青華とはまた違った、たちばなの香り。そして何より、青華を明らかにしのぐ大きさを持つ素敵な柔らかさに、思わず体がこわばってしまった。


 「………………羽重」

 「ん」

 「それじゃあジャンプした時に振り落とされてしまうかもしれない。もっとしっかり固定するんだ」

 「わかった」

 「もっと」

 「こう?」

 「もっとだ!」

 「むっ」


 おっひょうっ⁈


 「そ~んなに危ないならしっかりと捕まっておかないといけないわね~~ッ!」

 「ちょ、まっ、せいk、く、くびっ、首首がしまっt──」

テストダヨ!次ハ早クテモ2週間後ダヨ!

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