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二人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
81/84

★【慈愛に満ちた山梔子の仔】

台本タイトルは【じあいにみちたくちなしのこ】と読みます。


台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂1:♀1:不問0


 羽弥芝 ♀ セリフ数:10

すでに途切れた音。もう会うつもりもない家族も、旅の途中で出会う友人達も、大好きで大切だけれど、やはり彼女は彼の事を考えるだけで幸せになれるのだ〉


 麒麟 ♂ セリフ数:10

中堅ちゅうけんの語り部。数多あまた死線しせんくぐり抜けた先が、こんなにも平穏なのは。あの時自分を横からさらった鬱陶うっとうしい声のせいだ。〉


[あらすじ]《2分程度》

 世界各地を語り歩く(かた)()巨万(ごまん)と居るが、その中でも名が売れているのはほんのひと握り。これはそんな語り部達が不慮(ふりょ)の偶然で鉢合(はちあ)わせしてしまった時の物語である―――。












【羽弥芝】

 あ! やぁっと見つけたー! 麒麟きりんくーん!


【麒麟】

 う゛ーわ゛。


【羽弥芝】

 あ、何よぅ。その反応! 修行終わってからぜーんぜん会いに来てくれなくて、あたし、寂しかったんだから。


【麒麟】

 何が“寂しかった”だ。アンタの名に頼らねェように必死なんだよ、こちとら。


【羽弥芝】

 んもう、麒麟君ってば真面目だねぇ。流石さすがあたしの弟子!


【麒麟】

 …で、何か用かよ。


【羽弥芝】

 ん? 友達がこの地方にお店出すって言うから、弟子連れてご飯食べに行くねー! って言ったら招待状くれたの! だから行こう?


【麒麟】

(色々な言葉を飲み込んで)

 ……………招待状の要る飯屋めしやって何だよ。


【羽弥芝】

 『旧花谷ふるはなや』の支店してん

 ほら、高級(うなぎ)屋さんがこっちの方に足を延ばすって噂、流れてきてたでしょ? あれ、あたしが友達にお願いされて、先月流したの。


【麒麟】

(小声で)

 先月流した噂が消えねェで残るって、マジどんだけだよ。


【羽弥芝】

 ふふ。楽しみだなぁ。今日が初営業って言ってたから、今から向かえば〜…夜には着くかな。


【麒麟】

 あー…待て待て待て待て。話を聞け。

 まず行くなんて言ってねェし、行かねェし。

 何で勝手に決めてンだよ。


【羽弥芝】

 えっ行かないの!? 何で!?


【麒麟】

 逆に何でオレが行くと思ってンだよ。


【羽弥芝】

 ええ〜。ちゃんと個室にしてもらったよ? お店着く前には手封送てふそう使うから、裏口から入れてもらえるしぃ。

 高級鰻屋さんだよ? あたしの一ヶ月のかせぎが吹き飛ぶくらいのお値段だよ?


 ね。ね。本当に行かないのっ?


【麒麟】

 ……………。


【羽弥芝】

 良いお酒も出してもらえるんだって。あ、でもでも。お酒の弱い麒麟君の為に、度数の低いのもお願いしたよ。

 それにね。それにね―――


【麒麟】

 ああ゛ッ! 分かったッ! 行きゃあ良いんだろ、行きゃあ!


【羽弥芝】

 ぃやったぁあ〜〜っ! じゃ、決まりだね! はい、行くよっ!


【麒麟】

(深いため息を吐いて)

 …はぁ〜〜……結局こうなンだよなぁ……。












STORY END.

一人用声劇台本ページの語り部シリーズより。

それぞれ初登場台本を掲載しておきます。


語り部麒麟〜遭遇編〜

https://ncode.syosetu.com/n0087fo/39


語り部羽弥芝〜落馬編〜

https://ncode.syosetu.com/n0087fo/42

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