【プラディティは眠る】
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♂1：♀1：不問0
ホタロ ♂ セリフ数：16
〈世界の軸の真横で生きるプラディティの一人。50年単位で眠っていて、目覚めて最初にする事は日向ぼっこ〉
白咲 音寧 ♀ セリフ数：15
〈彼女の巡りは【アタシの世界に鳩が止まり。】にて〉
[あらすじ]《３分程度》
矛盾を見つけてしまいました。綻びが生まれてしまいました。歪みが出来てしまいました。さあ、どうしましょう。まだ世界は気付いていません。私達が直して差し上げましょう―――。
【ホタロ】
やっ。久し振り、音寧。
【白咲 音寧】
（大あくびをして）
ふぁあ…ひさ、しぶり？
……え、うわ、えっ、ホタロだ！ ホントに久し振りだ！ えっ、待ってここ調律の間！？ なんで！？
【ホタロ】
わあ、期待通りの反応ありがとう。そう、調律の間。
【白咲 音寧】
え、何で？ アタシ、もしかして終わっちゃった！？
【ホタロ】
ううん、音寧の時間はまだ終わってないよ。まだまだこれからも、未練のある魂とお喋りしてもらわないと。
【白咲 音寧】
（本当に不思議そうに）
・・・じゃあ、何で？
（ハッとして）
っもしかして、アタシの世界に歪みが出来ちゃったとか！？ でもホタロが出て来るくらいの歪みなんて珍しいね…。
【ホタロ】
僕としては50年振りの仕事が、音寧となんて嬉しい限りだけどね。
【白咲 音寧】
アタシも嬉しい！ あ、ねえねえ。歪みってどんなの？
【ホタロ】
そんな楽しみな顔したって教えられないよ。決まりだから。
【白咲 音寧】
でもホタロが出てくるくらいだもん。相当大きい歪みだよね。
あ！ 実はアタシが生きてましたー！ とかそういう間違い？
【ホタロ】
……、まあ。そんなトコ。
ところで今日のお喋りは終わった？ どんなお客さんだった？
【白咲 音寧】
終わったよ！ 今日はね、唐揚げが好きな町田 幸喜君と、ちょーっと笑い方が独特な蝦夷 桃舞君！ どっちも良い子だったよ！
【ホタロ】
あー…、どっちもリジャの担当だね。あの子もやっと半人前名乗れるようになってきたね。
50年なんて瞬きと同じだと思ってたけど、案外変わるもんだ。
【白咲 音寧】
ホタロってば、お爺ちゃんみたいな事言ってる。
…ねえ、ホタロ。この歪みを直したら、また眠っちゃう？
【ホタロ】
いんや、あと数十個くらい僕が寝てる間に他のプラディティじゃあ、直せない歪みがあったから、それは熟すけど。 何で？
【白咲 音寧】
ううん、それだったら良いの。アタシのとこの歪み直すだけで、後は寝ちゃうだけなら何か嫌だっただけだから。
【ホタロ】
お前は相変わらずだね。
【白咲 音寧】
それ、前も言ってたけど、褒めてるんだよね？
【ホタロ】
褒めてる褒めてる。
ほら、もう時間だよ。
音寧、お前は「猫」？ それとも「針」？
【白咲 音寧】
「針」！ チクッとするのは嫌だけど、でも猫って柄じゃないしね。
【ホタロ】
まあ、確かに。音寧は猫ってよりかは犬だ。しかも尻尾振りっぱなしの。
【白咲 音寧】
ねえ、それ褒めてる？
【ホタロ】
褒めてる褒めてる。
じゃあ次、お前は「もう知っていますか」？ それとも「朝ごはんは食べましたか」？
【白咲 音寧】
んー、「朝ごはんは食べた」かな。あ、関係ない話だけど、今日の朝ごはんはね、厚切りの食パンにバター塗って焼いて、味噌汁と一緒に食べたよ！
【ホタロ】
好きだね、その異色コンビ。聞いてるだけで胸焼けするよ。
じゃあ、最後。お前は僕が「好き」？ 「嫌い」？
【白咲 音寧】
「嫌い」！ …あ、違う違う違う！ ホタロの事は好きだよ！ そうじゃなくて、いや、そうじゃなくないというか！
【ホタロ】
はいはい、分かってるよ。歪みは無事修正。観音野郎に連絡しとくから、勝手に帰ってね。
あ、そうだ。音寧。
【白咲 音寧】
ん、なあに。ホタロ。
【ホタロ】
誕生日、おめでと。
【白咲 音寧】
ふふ、やっぱり知ってるよね！ ありがとう！ プレゼントは神様に渡しておいてね！
【ホタロ】
抜け目ないな。…ま、気が向いたらね。
STORY END.
〈白咲 音寧〉の登場作品
【アタシの世界に鳩が止まり。】
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